日本のスマホ市場(chǎng)に進(jìn)出したファーウェイ（華為）、OPPO、シャオミ（小米）は半導(dǎo)體（チップ）の自社設(shè)計(jì)を手がけていた。そのうちOPPOが完全撤退を表明し、大きな話題となっている。シャオミやもう1つの大手vivo、元ファーウェイの栄耀（HONOR）がどう動(dòng)くかに関心が集まっている。獨(dú)自チップ開発は続けられるのだろうか。スマホメーカーの動(dòng)きから、中國(guó)の半導(dǎo)體業(yè)界を展望してみよう。

■スマホシェア…サムスンとアップルが2トップ

直近のスマホシェアを抑えておこう。市場(chǎng)調(diào)査會(huì)社Canalysによれば、2023年第1四半期の世界と中國(guó)のスマホシェアは次の通り。

世界シェア

1位 サムスン 22％

2位 アップル 21％

3位 シャオミ 11％

4位 OPPO 10％

5位 vivo 8％

中國(guó)シェア

1位 アップル20％

2位 OPPO 19％

3位 vivo 17％

4位 栄耀 14％

5位 シャオミ 13％

サムスンは自社でチップを製造しており、アップルは世界最大のファウンドリー、臺(tái)灣TSMCの最重要顧客で、共に供給面に不安はない。この2強(qiáng)に対し、ファーウェイ（と分離した栄耀）、シャオミ、OPPO、vivoはどう戦うか。出した答えは、いずれもチップの自社開発だった。

■ファーウェイ…米國(guó)の制裁で打撃

最も早く自社設(shè)計(jì)に乗り出したのはファーウェイだ。ファーウェイの集成電路（集積回路）設(shè)計(jì)センターが2004年に獨(dú)立し、ハイシリコン社（海思半導(dǎo)體有限公司）となった。スマホ?タブレット向けチップセットやサーバープロセッサを開発し、業(yè)績(jī)は順調(diào)に伸び、2020年第1四半期には半導(dǎo)體売り上げ世界10位にランクインした。ファブレスでは、ブロードコム、クアルコム、NVIDIAに次ぐ4位だった。

しかし、生産を委託していたTSMCは2020年5月、米國(guó)側(cè)に立つことを明確にした。そのため、ハイエンドスマホ向けのKirinシリーズは生産工場(chǎng)を失う。微細(xì)化技術(shù)に開きのある國(guó)內(nèi)のSMICでは代替できない。さらにGoogleシステムも搭載不能となり、世界一が視野に入っていたスマホ事業(yè)は大打撃を受けた?，F(xiàn)在は米國(guó)に依存しない新しいサプライチェーン、新しいOS、新しいシステムを模索している。そしてサブブランドだった栄耀を切り離し、獨(dú)立させた。こちらはファンの後押しを受け、國(guó)內(nèi)シェアを大きく伸ばしている。

■OPPO…半導(dǎo)體設(shè)計(jì)子會(huì)社解散の衝撃

スマホ大手OPPOは5月中旬、半導(dǎo)體設(shè)計(jì)子會(huì)社「哲庫(kù)」を解散した。劉軍CEOは「殘念ながら、全員を目標(biāo)に連れていくことができなかった」と述べ、社員3300人が一夜にして職を失った。哲庫(kù)は2019年に設(shè)立され、半導(dǎo)體先端技術(shù)の探究のため3年間で500億元を投資し、2021年12月には初の自社開発チップ「MariSilicon X」をリリースしていた。

この解散は投資家に半導(dǎo)體は手っ取り早く利益の上がる産業(yè)ではないことを再認(rèn)識(shí)させた。技術(shù)ハードルが高く、その規(guī)律を徹底しなければならない。大きな資金が必要で、回収にも時(shí)間がかかる。実際に中國(guó)半導(dǎo)體設(shè)計(jì)企業(yè)への投資額は第1四半期に44％も減少している。

OPPOはほぼモバイルデバイス専業(yè)で、単獨(dú)で新システムを確立しようとするファーウェイのような體力はない。完全撤退の方が禍根を殘さず、すっきりするのは確かだ。

■シャオミ、vivo、栄耀…自社開発を継続

その他の企業(yè)はどうするのだろうか。

シャオミは2014年に聯(lián)芯と合弁會(huì)社「松果電子」を設(shè)立し、2017年に28nmの澎湃S1をリリースした。2021年3月には澎湃C1をリリース。同年12月には半導(dǎo)體研究開発のため15億元を投じ、新たに上海玄戒を設(shè)立した。また、本體內(nèi)部にも100人の開発人員を抱えている。この9年間、自社開発の努力を続けてきた。しかし、目に見える成果は上がっていない。

シャオミのCEOは直近の決算會(huì)見で、自社チップ開発の決意は揺るがず、持久戦も辭さないと述べた。

vivoは、日本ではあまりなじみはないが、OPPOの弟分のような企業(yè)だ。そのvivoは2021年9月の製品発表會(huì)で、自社開発チップV1をリリースした。また直近では、新フラッグシップ機(jī)X90SにV2を搭載すると発表した。これらはISP（Image Signal Processing）畫像処理半導(dǎo)體で、この分野に開発を絞る?？丐郡切∫?guī)模なvivoの開発陣ではそれ以上は無理との判斷だろう。

栄耀は2023年3月、上位機(jī)種のMagic5に自社開発の無線周波數(shù)強(qiáng)化チップC1を搭載した。弱い信號(hào)でも通信を安定させられるという。獨(dú)立840日後のことだ。栄耀のCEOは、3～5年の長(zhǎng)期計(jì)畫を立て、通信や畫像撮影などさまざまな技術(shù)分野に応じてレイアウトしていくと述べた。業(yè)績(jī)は絶好調(diào)で、すでに8000人いるとされる研究開発人員を半導(dǎo)體開発に回すことは可能だと思われる。

■自社開発はギャンブル

充実した陣容で臨んでいたOPPOが自社開発を諦めた。そしていずれのメーカーもこれまでのところ自社開発チップは自社スマホに競(jìng)爭(zhēng)力を與えていない。

しかし、シャオミ、vivo、栄耀の人事?lián)?dāng)者は哲庫(kù)の元社員らに採(cǎi)用情報(bào)を盛んに公開しているという。自社開発チップを諦めていないようだ。新製品発表會(huì)で自社開発チップ搭載と華々しくお披露目したいのだろう。

結(jié)論として、スマホメーカーの半導(dǎo)體製造はギャンブルだろう。Vivoや栄耀のように補(bǔ)助機(jī)能に絞るのが良さそうだが、成果が上がらないまま長(zhǎng)期投資に我慢できるどうか、見通しは厳しい。

■筆者プロフィール：高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株（現(xiàn)パンパシフィック）青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上?，F(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ－プな情報(bào)を提供。著書：2001年「繊維王國(guó)上?！箹|京図書出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。