2023年6月28日、中國(guó)メディアの観察者網(wǎng)は、「中國(guó)にはなぜ『日本族』が存在しないのか」と題した文章を掲載した。

文章は、中國(guó)には「朝鮮族」や「オロス族（ロシア系）」などの少數(shù)民族がいるがなぜ「日本族」はいないのかと疑問を提起。まず、中國(guó)と日本の間には古くから多くの交流があったとし、その例として徐福の伝説や、 隋?唐の時(shí)代に政治や文化、宗教などを?qū)Wぶため日本が多くの留學(xué)生、僧侶を中國(guó)に送った遣隋使、遣唐使を挙げた。一方で、交流こそあったものの、日本が海を隔てた島國(guó)であり、古代の航海術(shù)には限界があったことから、多くの日本人が中國(guó)に定住することはなかったとした。

また、近代に入ると「軍國(guó)主義の道を歩み始めた日本が琉球併合を皮切りに臺(tái)灣や東北地方などの中國(guó)領(lǐng)土を侵略した」とし、特に石炭資源が豊富だった中國(guó)東北部への計(jì)畫的、組織的、體系的な集団移民を?qū)g施したと紹介。1936年に日本政府が「満州移民促進(jìn)計(jì)畫」を決定し、51年までの15年間に500萬人の日本人を満州に移住させる計(jì)畫を立て、政府と軍部の指導(dǎo)により多くの日本人が「開拓団」という形で中國(guó)に入り、現(xiàn)地に學(xué)校や病院などの施設(shè)やインフラが造られていったと伝えた。

そして、日本の當(dāng)時(shí)の大東亜省が発表した統(tǒng)計(jì)として「中國(guó)東北部に移民した日本人の農(nóng)家は10萬6000戸、31萬8000人で、このうち開拓団による移民が10萬8000人」だったと紹介するとともに、45年8月に日本が降伏した時(shí)點(diǎn)の移民総數(shù)は27萬人以上であったと記録されているとした。

さらに、ソ連軍が終戦間際に中國(guó)東北部へ進(jìn)攻すると、日本の「開拓団」は崩壊狀態(tài)となり、日本に帰國(guó)できた一部の人を除けば、相當(dāng)數(shù)の人が死亡するか、ソ連軍の捕虜となったと指摘。種々の理由により中國(guó)本土に殘り人生を歩む日本人もいたものの、そのほとんどは孤児や女性であったため、コミュニティーとして共同の経済生活を営むための必要條件を欠いており、49年に建國(guó)された中華人民共和國(guó)の民族識(shí)別作業(yè)においても、殘留日本人を「民族集団」とみなすことはなかったと伝えた。

文章は「地理的な理由から、古代には日本人の中國(guó)への大規(guī)模な移住はなかった。そして近代に発生した日本の軍國(guó)主義による開拓団も、中國(guó)において合法的で対等な各民族の一員となることはあり得なかった」ことが、現(xiàn)在までに中國(guó)に「日本族」が存在しない理由だと結(jié)論づけた。（翻訳?編集/川尻）