中國メディアの環(huán)球網(wǎng)は「なぜ世界ではまだ多くの製造業(yè)が中國にとどまっているのか」と題した、豪メディア「ザ?カンバセーション」の14日付文章を紹介した。

文章は、中國経済の目覚ましい臺頭が地政學的に多くの課題を生み出し、米國を中國との貿(mào)易戦爭に駆り立ており、これまで中國に生産拠點を築いてきた多國籍企業(yè)は、ベトナム、バングラデシュ、インドなど、アジアの低コスト生産地に製造拠點を移す必要に迫られていると紹介。また、新型コロナによる世界的なサプライチェーンの混亂を受け、製造業(yè)の本國回帰、あるいは本國に近い拠點への移転を呼びかける聲も出ているとした。

一方で、多くの企業(yè)はいまだに中國からの生産移管を進めていないと指摘。その原因について「中國が製造業(yè)を掌握していることが実際に証明されているからだ」とし、 他の新興國と比べて中國の労働力は割高であるものの、その生産性は労働コストのデメリットを打ち消して余りあるほど高いと説明した。

その上で、あるグローバル?ソーシング企業(yè)の幹部がパーカーの生産を例にとって中國の製造業(yè)がいかに発達、充実しているかを解説し、パーカー生産において中國が紡績から裁斷縫製、トリミング、染料、ジッパー、ひもに至るまでサプライチェーン全體、工程の各セクションを一手に掌握する戦略を取っていると説明したことを伝えた。

さらに、中國は米國産を含む世界のウールや綿花のほとんどを輸入、加工して生地を作り、さらに染色や縫製などを施した上で、米國を含む世界各地に輸出しており、繊維生産のシステム全體が中國にあるとし、これは繊維産業(yè)だけでなく、他のほとんどすべての製品についても當てはまると指摘した。

文章は、米國やカナダの小売業(yè)者が繊維製品の生産を中國から移そうと思えば、生態(tài)環(huán)境全體を移さざるを得なくなるため、中國から撤退するコストは非常に高くなると紹介。製造業(yè)の生態(tài)環(huán)境が中國に殘り続ける限り、世界の製造業(yè)に占める中國のシェアも大きいままだろうとの見解を示している。（翻訳?編集/川尻）