韓國では収入が借金返済に消えて、最低生計(jì)費(fèi)レベルの劣悪な生活環(huán)境に置かれた「限界債務(wù)者」が300萬人近いことが分かった、と主要紙が報(bào)じた。限界債務(wù)者は新型コロナウイルス感染癥の拡大以降、急増傾向にあり、過去3年間で36萬人も増加した。

朝鮮日報(bào)は韓國銀行（中央銀行）が2日までに國會の野黨議員に提出した資料を紹介。それによると、今年3月末現(xiàn)在で韓國の家計(jì)向け融資の債務(wù)者は1977萬人で、債務(wù)総額は1845兆3000億ウォン（202兆円）だった。うち元利返済額が年収の70％を超えている債務(wù)者は299萬人で全體の15.1％を占めた。

金融當(dāng)局は普通、70％のラインが最低生計(jì)費(fèi)を除いた年収のほぼすべてを借金返済に充てなければならないラインとみている。返済額が年収を超える債務(wù)者も175萬人（全體の8．9％）に達(dá)した。

元利返済額が年収の70％を超える限界債務(wù)者は新型コロナ以降、著実に増えている。過去3年間（19年第4四半期から今年第1四半期まで）に263萬人から299萬人へと36萬人増えた。 韓銀が昨年2％の利上げを行い、金利負(fù)擔(dān)が増すと、限界債務(wù)者は昨年だけで22萬人増えた。ただ、今年に入って金利據(jù)え置きが続いたため、約5萬人減少した。

債務(wù)総額で見ると、家計(jì)向け融資に占める限界債務(wù)者への貸出比率は今年3月末現(xiàn)在で41．4％に達(dá)する。新型コロナ以降3年余りで678兆3000億ウォンから764兆8000億ウォンへと86兆5000億ウォン増加した。

金融當(dāng)局は限界債務(wù)者の延滯についても実態(tài)把握を進(jìn)めている。韓銀は今年第1四半期の金融安定報(bào)告書で、「家計(jì)向け融資の延滯が予想より急速に増える可能性がある」とし、「金融機(jī)関の資本拡充と新規(guī)延滯債権の推移に対するモニタリング強(qiáng)化、固定金利ローンの割合を高める方向への誘導(dǎo)などが必要だ」と指摘した。

一方、國際金融協(xié)會（IIF）が5月末に発刊した世界債務(wù)報(bào)告書（Global Debt Monitor）によると、今年第1四半期末の韓國の家計(jì)債務(wù)殘高は、対GDP（年間名目國內(nèi)総生産）比で102．2％を記録した。調(diào)査対象33カ國とユーロ地域の中で1位だった。香港（95．1％）、タイ（85．7％）、英國（81．5％）などが後に続いた。

韓銀の基準(zhǔn)金利引き上げで、昨年下半期の家計(jì)債務(wù)の規(guī)模が縮小の流れを示したにもかかわらず1位を維持した。これは昨年各國の中央銀行が急速に政策金利を引き上げ、韓國のみならず全世界的にも家計(jì)債務(wù)の比率が下落傾向を示した影響とみられる。

今年第2四半期からは、韓國の家計(jì)債務(wù)の規(guī)模が増加傾向に転じる可能性がある。韓國金融委員會の集計(jì)によれば、4月の1カ月間で韓國國內(nèi)の金融圏の家計(jì)融資殘額は2000億ウォン増え、昨年8月以後初めて増加傾向を記録した。韓銀のイ?チャンヨン総裁は「中長期的に見れば（家計(jì)融資が）再び増える可能性を憂慮せざるを得ない狀況」と話した。（編集/日向）