2023年8月9日、中國メディアの観察者網(wǎng)は、ニュージーランドのキウイフルーツ生産企業(yè)が中國の商人2人を相手取って中國の裁判所に民事訴訟を起こした背景について紹介する記事を掲載した。

記事はニュージーランドのキウイ生産?販売業(yè)者であるゼスプリ?インターナショナルが先日、中國の商人2人がサンゴールドキウイを無許可で生産?販売しているとして中國の裁判所に対し訴訟を起こしたと伝えた。

そして、中國はキウイフルーツの原種が最初に発見された場所で、ニュージーランドのキウイフルーツは中國から持ち込まれたものとする一方で、現(xiàn)在ニュージーランドで大規(guī)模に栽培されているものは長年の品種改良を経た新品種だと説明。ニュージーランドでは15年かけて累計(jì)5萬以上の新品種の候補(bǔ)を研究し、最終的にいくつかの優(yōu)れた品種を選んで商品化しており、サンゴールドキウイがその1つだったと紹介し、皮が薄く透明で、果肉は黃金色、ジューシーで濃厚、心地よい酸味があり、平均的な品種よりも栄養(yǎng)密度が高いといった特徴を持つとした。

また、ニュージーランドの世界市場におけるキウイフルーツの優(yōu)位性は品種改良技術(shù)のもとで成り立っており、新品種の知的財(cái)産権の保護(hù)に特に注意を払っていると指摘。自國の農(nóng)家でさえ、ライセンス料として1ヘクタール當(dāng)たり數(shù)萬ニュージーランドドル（1ニュージーランドドルは約87円）を支払う必要があり、中國でも「種子法」によって権利が保護(hù)されているため、ニュージーランドの認(rèn)可がなければ、中國の農(nóng)家もサンゴールドキウイを植えることができないと紹介した。

一方で、ゼスプリがこの數(shù)年調(diào)査したところ、サンゴールドキウイが中國で大規(guī)模に栽培されていることを発見、自國で法的手続きを開始し、2020年にニュージーランドの高等裁判所が中國の権利侵害者に対し約6728萬元（約13億4500萬円）の賠償金をゼスプリに支払うよう命じる判決を下したと伝え、それでも権利侵害者が後を絶たないことからこのほど中國で訴訟を起こすに至ったと説明した。

記事は、この件について多くの中國のネットユーザーがキウイフルーツの原産地は中國で、ニュージーランドがまず中國にライセンス料を支払うべきだと主張しているとした上で、「原産がどこかという議論は不毛。ニュージーランドのキウイフルーツの原産地は中國だが、1980年代には中國で栽培されるキウイフルーツの80％以上がニュージーランドで生まれた品種だった。中國のキウイフルーツの種子の研究開発と栽培はひどく遅れており、その結(jié)果、業(yè)界と國際レベルとの間に大きな隔たりが生じていた」と指摘。中國企業(yè)が外國企業(yè)同様に種子の研究開発に注力する必要があるとした。（翻訳?編集/川尻）