中國のポータルサイト?捜狐に1日、現(xiàn)在の景況と今後の経済成長の原動(dòng)力は何かについて、中國の著名なエコノミストで萬博新経済院院長の騰泰（テン?タイ）氏が分析した記事が掲載された。

內(nèi)需拡大は國民所得の構(gòu)造改革でのみ解決可能

騰氏によると、中國において消費(fèi)需要を拡大しようとするならば、まず所得分配の問題を解決しなければならない。世界各國のGDPに対する平均投資比率を20～25％と仮定して計(jì)算すると、中國のGDPは2022年度が121兆元であるため、年間20～30兆元の投資額が標(biāo)準(zhǔn)的數(shù)値となる。ところが昨年度の中國の投資総額は57兆元に上り、少なくとも20兆元は非効率な過剰?fù)顿Yということになる。騰氏はこの過剰?fù)顿Y分を給付金や手厚い社會(huì)保障制度の構(gòu)築など國民の所得に割り當(dāng)てることで、消費(fèi)拡大に転化することができると分析する。國民所得の構(gòu)造改革を進(jìn)めることで、中國が長期にわたり直面してきた內(nèi)需不足を解決することができるという考え方である。

騰氏は可処分所得にも注目する。中國國家統(tǒng)計(jì)局が発表したデータによると、2022年度の中國人の一人當(dāng)たりの平均可処分所得は3萬6800元（約76萬円）、同総額は52兆元（1073兆6000億円）となり、GDPの43％を占めるにすぎない。一方米國やインドにおけるGDPに占める可処分所得の割合はそれぞれ80％、70％であり、中國は世界最低のレベルにあるという。

乗數(shù)効果で見た場(chǎng)合、仮に中國の各省が財(cái)政予算から100元（約2064円）を投資に回した場(chǎng)合、ほとんどの省で100元のGDPを創(chuàng)出することはできず、全國の財(cái)政支出における投資乗數(shù)は1以下となる。一方この100元をたとえば消費(fèi)券などに代え國民に給付した場(chǎng)合、市場(chǎng)調(diào)査結(jié)果によると300元（約6200円）以上の経済効果が見込まれ、3倍以上の乗數(shù)効果があれば中國の消費(fèi)総需要を押し上げることが可能になる。

伝統(tǒng)的な意思決定に必要な発想の転換

內(nèi)需拡大に対する騰氏の理論は極めてシンプルであり、國民所得の構(gòu)造改革を行い、國民の可処分所得を向上させればよいと指摘する。ところが中國の伝統(tǒng)的な意思決定は、投資により経済成長を促すという考え方に偏りがちである。たとえばビルやプロジェクトへの投資は需要と供給を創(chuàng)出し、目に見える政治的な成果となり、関係部門の利権も絡(luò)むことから、伝統(tǒng)的な投資主導(dǎo)モデルを変更することはなかなか難しい。騰氏はまた、中國では國民に給付金を與えて消費(fèi)を促進(jìn)させた実例がない點(diǎn)にも著目している。総合的に見て、海外では一般的な消費(fèi)促進(jìn)のロジックや社會(huì)的な意思決定のコンセンサスが中國では形成されていないと騰氏は分析する?！竾瘠私o付金を與えて消費(fèi)を促すことは、経済発展の究極の目標(biāo)である。よりよい生活を求める人々のニーズは、消費(fèi)により実現(xiàn)される」と騰氏は述べている。

日本の不景気を教訓(xùn)にできるか

1990年代以降、日本経済は「失われた30年」と呼ばれる不景気に陥り、金融?不動(dòng)産市場(chǎng)の縮小、人口の高齢化などさまざまな要因が日本経済の長期的な停滯を招いた。こうした外國の経済活動(dòng)における教訓(xùn)には警戒を高める価値があると騰氏は述べている。たとえば日本の著名なエコノミストであるリチャード?クー氏は景気後退によるバランスシートの縮小に著目しているが、騰氏も同様に、2017～2018年頃から始まったと見られる中國の企業(yè)や一般家庭のバランスシートの縮小に注目している。不動(dòng)産価格や株価の下落、収入の減少は、家計(jì)の消費(fèi)控えを招き、全體的な需要不足を加速させるからだ。

経済発展は経済の自立的な法則を尊重しなければならない、と騰氏は言う。中國は経済構(gòu)造全體が変化することに伴い、一部の需要不足や伝統(tǒng)産業(yè)の生産力過剰問題に直面している。特にインフラ、不動(dòng)産、建設(shè)資材、家電などの産業(yè)は伸び率が下降し、伝統(tǒng)的な消費(fèi)や衣食住、燃料、自動(dòng)車産業(yè)などは常に供給過剰の狀態(tài)である。全般的に供給過剰な不動(dòng)産業(yè)界においては、家族構(gòu)成の変化に伴い、若者の購入需要が減少し、10カ月以上のマイナス成長と需要不足が深刻化する一方であるという。

AI技術(shù)革命がもたらす明るい未來

現(xiàn)狀において、中國の景気の行方はかなり悲観的といわざるを得ないが、騰氏は技術(shù)革命の新たな波がすぐそこまで來ていることを見逃してはならないと指摘する。なぜならば、20年前には人々が想像もしなかったインターネットが、AIやメタバースの技術(shù)革命により、私たちの生活や働き方を完全に塗り替える可能性があるからだ。AIやメタバースの新たな技術(shù)が経済サイクルに與える影響は、50年を景気循環(huán)の目安とするコンドラチェフ?サイクルにとどまらず、GDPでは推し量れないほど生産様式が変わると予想されており、ゴールドマン?サックスは今後10年間でAIの市場(chǎng)規(guī)模は7兆ドル規(guī)模に達(dá)すると予測(cè)している。

騰氏は、こうした世界的な技術(shù)革命がもたらすチャンスを中國のすべての業(yè)界は検討しなければならないとの見解を示した。（翻訳?編集/榊原）