2023年11月20日、仏國(guó)際放送局RFI（ラジオ?フランス?アンテルナショナル）の中國(guó)語(yǔ)版サイトは、大気汚染の原因となる二酸化硫黃の排出削減がかえって地球の溫度を上昇させる可能性があるとする専門家の見解を紹介する記事を掲載した。

記事は、中國(guó)北部の多くの地域で近ごろスモッグが発生し、人々の健康を脅かし道路交通に支障をきたしており、汚染物質(zhì)の排出削減による大気の質(zhì)の改善が再び重要課題となっているとした上で、気象學(xué)者が大気中の二酸化硫黃の大幅な低減が大気の質(zhì)を改善する一方で、平均気溫の上昇につながる可能性があるという最新の研究結(jié)果を発表したと伝えた。

そして、テキサス大學(xué)の準(zhǔn)教授で大気科學(xué)が専門の徐陽(yáng)陽(yáng)（シュー?ヤンヤン）氏が「大気中の硫黃汚染は、太陽(yáng)光を反射する日焼け止めのような役割も持っているため、石炭火力発電所を段階的に廃止し、すべての汚染物質(zhì)排出施設(shè)に洗浄裝置を取り付けて大気の質(zhì)を改善することは、実際には地球溫暖化問題を悪化させる可能性がある」と述べたことを紹介。米海洋大気庁（NOAA）地球流體力學(xué)研究所のラマスワミー所長(zhǎng)も「二酸化硫黃の減少は、地表に到達(dá)する太陽(yáng)光の増加につながり、ひいては地球溫暖化の一因となる。また、太陽(yáng)光が増えると地表からの蒸発量が増え、降水量が増えるため、二酸化硫黃の減少は降水量の増加も意味する」と述べたことを伝えている。

記事はその上で、気候変動(dòng)に対する完璧な解決策はなく、長(zhǎng)所と短所を天秤にかける必要があると指摘。その例として、風(fēng)力発電や太陽(yáng)光発電はクリーンエネルギーと考えられている一方で多くのレアメタルを必要とし、太陽(yáng)光パネルや風(fēng)力タービンのリサイクルについてもいまだに満足できる解決策が見つかっていないほか、風(fēng)力発電設(shè)備は鳥や動(dòng)物にとって有害な側(cè)面を持つとした。

また、大気の質(zhì)の改善と汚染物質(zhì)の排出削減は、気候変動(dòng)だけでなく人々の健康や農(nóng)作物への被害にも関係しているとし、一部に弊害は存在するものの、それでも二酸化硫黃の排出を削減することの重要性が明らかであることには変わりないとの見解を示した。

さらに二酸化硫黃の削減と降雨量の増加との因果関係をどう評(píng)価すべきかという點(diǎn)にも言及。2013?21年に中國(guó)の二酸化硫黃の年間排出量が87％も減少すると同時(shí)に、14年以降中國(guó)の平均気溫は確かに0.7度上昇したという研究結(jié)果があるものの「必ずしも両者の因果関係を示しているわけではない」と指摘するとともに、中國(guó)各地で発生した洪水は、上流ダムからの予備放流が行われなかったことや、都市の排水システムが十分に機(jī)能していなかったことが主な原因だと考えられていることを紹介した。（翻訳?編集/川尻）