人々の落ち著いた生活ぶりを再確認(rèn)した視察旅行3週間。ニヤ遺跡やキジル千仏洞の変化狀況把握も目的の一部だった。ダンダンウイリク遺跡と共に筆者が中國(guó)側(cè)と文化財(cái)保護(hù)研究に全精力を投じた思い出の地。ニヤ遺跡參観には新疆ウイグル自治區(qū)政府外事弁公室の盛秀萍処長(zhǎng)がウルムチから駆けつけ同行。舊友の張化傑さん（和田地區(qū)文旅局副局長(zhǎng)?和田博物館長(zhǎng)）やミンフゥンの文物責(zé)任者らと四駆4臺(tái)でホテル出発。筆者にとってニヤ遺跡入りは調(diào)査やTV取材などで13回目。この慣れが最後に記すサプライズとなった？

【その他の寫(xiě)真】

ミンフゥンから約120km北の遺跡を目指す。沙漠公路を暫く北上し、左折して小オアシス?カパクアスカンで遺跡保護(hù)巡視員カイサール氏らと再會(huì)ハグ。四駆の空気圧を沙漠用に下げ、カイサール氏ら運(yùn)転の2臺(tái)の小型沙漠車(chē)POLARISに先導(dǎo)され、胡楊林帯?タマリックス帯を上下左右に激しく揺れながら猛スピード蛇行北上。一気に仏塔南西の管理小屋著。約3時(shí)間。休憩?軽食後、遺構(gòu)変化狀況把握。

毎年3～5月に吹き荒れる砂嵐「カラブラン」は空全體が真っ黒になるほどで「黒い嵐」と、南新疆で恐れられている。今年は特に激しく吹き荒れた。張氏ら「地球溫暖化の影響があるのでは？」と。大沙漠奧深くにあり、立入る人間も少なく約2000年砂に守られてきたニヤ遺跡。一方で強(qiáng)烈な太陽(yáng)と砂嵐と闘ってきた。今年の激しい砂嵐は大きな被害をもたらした。遺構(gòu)の一部は破壊され、保護(hù)柵や遺構(gòu)表示などは倒されていた。損壊を受けた仏塔を拝し、人々の安寧と文化財(cái)の保存を願(yuàn)い誦経。文化財(cái)部門(mén)が修復(fù)方針を検討中。

帰路も大揺れの車(chē)內(nèi)で1988年からの「日中共同ニヤ遺跡學(xué)術(shù)調(diào)査」の苦闘が脳裏をよぎった。協(xié)議書(shū)調(diào)印、許可取得、駱駝で3日かけ遺跡到達(dá)、大型調(diào)査隊(duì)編成、発掘許可取得、開(kāi)始7年後に「五星出東方利中國(guó)」錦発掘、保護(hù)研究、報(bào)告書(shū)出版、シンポジウム開(kāi)催、資金準(zhǔn)備…。さらに発展し法隆寺「鉄線描」壁畫(huà)の源流実物資料といわれる「屈鉄線」壁畫(huà)を発掘した「日中共同ダンダンウイリク遺跡學(xué)術(shù)調(diào)査」…。

ニヤ遺跡は「西域36國(guó)」の「精絶國(guó)」、ほかの古代都市の殆どが消滅した現(xiàn)在、その価値は計(jì)り知れない。遺構(gòu)が200余殘存する世界最大の木造都市遺構(gòu)であり、中國(guó)の國(guó)寶中の國(guó)寶「五星出東方利中國(guó)」錦出土地であり、「一帯一路」の歴史交流実例都市でもある。キジル千仏洞などと世界文化遺産になるはずだったが、不運(yùn)にも次段階となった。2006年8月、中國(guó)國(guó)家文物局と世界遺産センターは、トルファンで「シルクロード」申請(qǐng)予備會(huì)議を開(kāi)催。中國(guó)のほかにカザフスタン?キルギス?タジキスタン?ウズベキスタンなども參加し、行動(dòng)計(jì)畫(huà)を決議し、國(guó)をまたぐ共同申請(qǐng)活動(dòng)が開(kāi)始された。

2007年には國(guó)家文物局が6省區(qū)48ヵ所の申請(qǐng)を決定。新疆ではキジル千仏洞?ニヤ遺跡をはじめとして、樓蘭遺跡?交河故城?高昌故城?アスターナ墓地?スバシ故城?クムトラ千仏洞?シムセム千仏洞?ベゼクリク千仏洞など12遺跡。2012年登録を目指した。2011年12月、タジキスタン?ウズベキスタン側(cè)の準(zhǔn)備遅れで申請(qǐng)延期と分離申請(qǐng)を決定。規(guī)模も縮小、天山山脈周辺に絞られ、ニヤ遺跡や樓蘭などは次段階へ繰り越された。キジル千仏洞などは2014年に世界文化遺産となった。ニヤ遺跡などが中國(guó)政府により保護(hù)強(qiáng)化され、世界遺産になることを期待したい。

2025年は今や中國(guó)の國(guó)寶中の國(guó)寶となった「五星出東方利中國(guó)」錦発掘30周年、新疆側(cè)が記念行事を開(kāi)催するなら是非とも人生最後の參観をしたいものだ。命あれば！なおニヤ遺跡は保護(hù)のため一般公開(kāi)されておらず、許可が必要。ご注意ください。

サプライズ：ニヤ遺跡への四駆で車(chē)酔い。新疆出発前はビザ取得や日程調(diào)整など一苦労。風(fēng)邪で高熱、転倒し顔は腫れ歯は折れ眼鏡は割れ、人生初の救急車(chē)。その3日後には中國(guó)駐大阪総領(lǐng)事館?新疆文化観光庁など共催「新疆文化と観光交流イベント」へ、ふらつく足でも妻付き添いで出かけた、スピーチを依頼されていたから。完治する間もなく新疆へ。馬興瑞書(shū)記會(huì)見(jiàn)や艾尓肯?吐尼亜孜主席歓迎宴…重要活動(dòng)につづき沙漠一周鉄路での都市視察、少々疲労。通いなれたニヤ遺跡だったが、道なき道で上下左右に大揺れに揺れる四駆內(nèi)にあったリンゴをガブリしたら、急に吐き気。ヒドイ車(chē)酔い、生きた心地せず、仏塔近くの管理小屋で寢込み1時(shí)間。ふらつく足で遺構(gòu)參観。帰路は何ともなく、歓迎夕食會(huì)出席。

■筆者プロフィール：小島康譽(yù)

浄土宗僧侶?佛教大學(xué)內(nèi)ニヤ遺跡學(xué)術(shù)研究機(jī)構(gòu)代表?新疆ウイグル自治區(qū)政府文化顧問(wèn)。1982年から新疆を150回以上訪問(wèn)し、多民族諸氏と各種國(guó)際協(xié)力を?qū)g施中の日中理解実踐家。
ブログ「國(guó)獻(xiàn)男子ほんわか日記」
＜新疆は良いところ＞小島康譽(yù) 挨拶―＜新疆是個(gè)好地方＞
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