CRI online 2023年11月30日(木) 12時(shí)50分
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この冬、宮崎駿のアニメが中國でまたもやブームを巻き起こしている。
この6月に『天空の城ラピュタ』が中國本土の映畫館で公開されたのに続き、11月17日から、1992年公開の名作『紅の豚』も中國の全國蕓術(shù)映畫上映連盟の加盟映畫館で上映が始まった。
注目すべき動(dòng)きは、映畫の上映に伴って、北京の映畫館や大學(xué)で『紅の豚』に関するトークセッションや學(xué)術(shù)會(huì)議が続々と開催されていることだ。學(xué)者による宮崎駿の研究本も再び注目されている――中國の宮崎ファンたちはただストーリーを追うだけの鑑賞方法にはもう飽き足らず、創(chuàng)作過程や時(shí)代背景と結(jié)び付けて、作品に內(nèi)包されているさまざまな記號(hào)や宮崎駿監(jiān)督が本當(dāng)に表現(xiàn)したいことも掘り下げて解読したいと願(yuàn)っている。
世界のことをもっと深く知り、もっと踏み込んだ対話をしたい――宮崎ファンに代表されるこうした姿勢(shì)は、現(xiàn)在の中國人が世界と向き合う際の姿勢(shì)そのものでもある。
宮崎駿監(jiān)督や日本のアニメ映畫を代表する「ジブリ映畫」への深読みの動(dòng)きが起きているのと同時(shí)に、中國での「日本學(xué)」研究も盛んになりつつある。
45年前の「中日平和友好條約」の締結(jié)により、両國はさまざまなで分野での往來を深めてきた。そうした時(shí)代背景の下、1980年代半ばに中國で新たな學(xué)科として「日本學(xué)」が誕生し、大きな発展を成し遂げてきた。そうした中、11月25~26日に北京外國語大學(xué)で開催された、中國の「日本學(xué)」研究に焦點(diǎn)を當(dāng)てた國際學(xué)術(shù)シンポジウムには、全國の10以上の大學(xué)、シンクタンクおよび日韓の學(xué)者、専門家、學(xué)生200人余りが參集した。
「國の交わりは民の相親しむに在り」という言葉があるが、國民同士の交流には、言語が重要な架け橋となる。その意味で、中國の日本語學(xué)習(xí)者の動(dòng)向は2國間関係を?qū)懁烦訾圭Rの一つでもある?!河Q察眼』の論説員も北京外大で開かれたシンポジウムに出席したが、その場(chǎng)で深く感銘を受けたのは以下の點(diǎn)である。
一つは層の厚さである。中國大陸部の計(jì)2820大學(xué)のうち、500余りもの大學(xué)が日本語學(xué)科を設(shè)けている。これは「日本學(xué)」研究の人材育成に十分な予備軍を提供していると言える。
二つ目は質(zhì)の高さである。シンポジウムで行われた発表が実に多岐にわたっており、日本の近現(xiàn)代思想史、政治史をテーマとしたものもあれば、高齢者介護(hù)、村おこし、新エネルギー車など社會(huì)問題への関心を題材にしたものもあった。具體的には、竹內(nèi)好、丸山真男、吉野作造、李大●(金偏にりっとう)ら知識(shí)人の対中/対日認(rèn)識(shí)論をめぐる発表もあれば、日本アニメの女性像、「水」という日本語表現(xiàn)の認(rèn)知言語學(xué)的研究、日本の古辭書と中國の字書の比較研究、「結(jié)婚も育児もこわい」社會(huì)現(xiàn)象の中日比較など、小さな切り口からのディープな研究も數(shù)多くあった。
三つ目は時(shí)代とともに進(jìn)化する姿勢(shì)である。
2國間の學(xué)術(shù)交流が深まりつつあることを背景に、インターネットや通信技術(shù)による力添えもあって、中國の學(xué)者は資料収集、情報(bào)取得などにおいて、日本國內(nèi)にいる學(xué)者にひけを取らず、ほぼ歩みを同じくすることができる。これは関連する研究が比較的順調(diào)に進(jìn)められる前提になっていると言える。
次に、人工知能(AI)や大規(guī)模言語モデル(LLM)などの普及が分野橫斷の傾向を加速させている。そのため、それぞれの大學(xué)の強(qiáng)みを活かして、語學(xué)に國際関係、世界史、貿(mào)易、ハイテクなどのような、もう一つの専攻を組み合わせて育成する「日本語+」が新學(xué)科として確立されつつあり、新時(shí)代の中國人の日本理解に新たな視點(diǎn)をもたらしている。
四つ目は「他者」との向き合い方である?;{(diào)講演の部で、複數(shù)の學(xué)者が強(qiáng)調(diào)したのは、世界との対話という広い視野の下で、日本をしっかり「他者」としてとらえ、より客観的、理性的、包括的に理解を深めるべきだということだった。日本語専攻の人材育成目標(biāo)については、天津外國語大學(xué)の修剛元學(xué)長の言葉が來場(chǎng)者に深い印象を殘した。それは、「日本語學(xué)習(xí)を通して、國際的な視野を持ち、異文化とコミュニケーションが図れる、世界に通用する人材を育成する」というものだ。
このシンポジウムの出席者の発言からも分かるように、中國のますます多くの學(xué)者や若者たちがより理性的な姿勢(shì)、より成熟した心構(gòu)えで日本を見つめ、日本のことを深く知りたいと思っている。彼らにとって、「日本學(xué)」は日本そのものに対する研究であると同時(shí)に、隣國や地域、ひいては世界そのものを観察し、また自分自身をより豊かにするためのメソッドでもある。これこそが、『紅の豚』が中國で注目を集める背景でもあると言える。そうした社會(huì)現(xiàn)象から読み取れるものとは、より自信に溢れ、より冷靜な姿勢(shì)で、世界に対する知的好奇心を高め続けている中國人が増え続けているということである。
一方、足元の中日関係に目を向けると、両國の指導(dǎo)者は2019年に新時(shí)代にふさわしい中日関係の構(gòu)築で合意したものの、現(xiàn)実には依然として解決を要する複雑な課題が數(shù)多く殘されている。だが、はっきり言えることは、自信があり、謙虛で勉強(qiáng)好きな中國人が増え続けており、この動(dòng)きは新時(shí)代の中國と日本との付き合い方、そして、中國と世界との付き合いにとってポジティブなエネルギーを注ぐに違いないということである。(提供/CRI)
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2023/11/30
2023/11/29
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