中國ではデジタル技術(shù)が猛烈な勢いで発達(dá)し、社會(huì)のさまざまな場面への応用も、精力的に進(jìn)められている。今や、「デジタル技術(shù)とその応用は國の將來を左右する最も重要な分野だ」が、社會(huì)の共通認(rèn)識(shí)だ。復(fù)旦大學(xué)中國研究院の副研究員で、中國政府の工業(yè)情報(bào)下部工業(yè)情報(bào)化法治戦略?管理重點(diǎn)実験室の研究員なども務(wù)める劉典氏はこのほど、中國メディアの中國新聞社を通じて、中國のデジタル化の推移と今後の方向を論じる文章を発表した。以下は、劉氏の記述の主要部分に若干の説明內(nèi)容を追加するなどで再構(gòu)成したものだ。

中國の強(qiáng)みは「中央が方針を練り上げ、地方が柔軟に適用」

中國では近年來、デジタル経済の発展が歴史的な飛躍を遂げている。今や世界で最も活力と潛在力を備えたデジタル経済國の一つだ。2022年12月にはネットユーザー數(shù)が10億6700萬人に達(dá)して世界一、同年のオンライン小売金額は13兆7900億元（約277兆円）でやはり世界一、同年にはデジタル経済がGDPに占める比率は41.5%に達(dá)し、これは世界第2位だった。

デジタル技術(shù)は人々の生産方式や生活方式、社會(huì)の管理方式を大きく変える。デジタル経済は経済と社會(huì)の発展をけん引する重要な力となり、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、人工知能（AI）、ブロックチェーンなどの新興技術(shù)が融合ししつつ、経済の革新と高度化を推進(jìn)している。中國はデジタル化の時(shí)代にあって、世界の先頭に立ったと言える。

技術(shù)革命とは、未來の発展をけん引する技術(shù)體系が登場して普及することだ。新たな技術(shù)革命をより早く始めることができれば、未來に向けて極めて有利になる。長い歴史を振り返れば、蒸気機(jī)関や內(nèi)燃機(jī)関の動(dòng)力の出現(xiàn)は西洋社會(huì)の生産力を大いに高めた。西側(cè)諸國はこのような技術(shù)革命を通して世界のトップの地位を確立したといえる。中國は西側(cè)諸國に追いつくことが困難になり、1840年のアヘン戦爭以降は100年にわたる屈辱的な歴史の道を歩むことになった。

1940－50年代には原子力、電子計(jì)算機(jī)、宇宙技術(shù)と生物工學(xué)などの分野を中心とする科學(xué)技術(shù)革命が出現(xiàn)した。これらの技術(shù)は人々の生活様式と考え方にも影響を與えた。米ソ冷戦にこれらの技術(shù)が投入されたことで、新たな國際政治の構(gòu)図をもたらすことにもつながった。

中國は中華人民共和國成立後の70年間で、西側(cè)先進(jìn)國の300年の歴史の道を歩み終えた。つまり多くの技術(shù)革命とその影響を集中して経験することになった。特に改革開放の45年間の急発展は世界の注目を集めた。そして中國は今や、デジタル経済分野で世界のけん引役の一つだ。中國においてデジタル経済の発展は、中國式現(xiàn)代化の質(zhì)の高い発展を推進(jìn)する重要なエンジンになった。

中國政府は改革開放以來、完備した戦略と政策體系を構(gòu)築することで、デジタル経済の発展のために堅(jiān)牢な基礎(chǔ)を築いた。採用したのは、その他の分野でもしばしばみられる、國の中央が戦略のグランドデザインを描き、各地方にさらに具體的な措置を取らせる方式だ。中央は大局を見極めて計(jì)畫を練り上げ、地方は中央の方針に従いつつも、地元の現(xiàn)実に基づいて最も有効な方策を模索する。中國のこの明確な政策體系は、世界の他の國と比べての最大の強(qiáng)みだ。

2002年からは道筋を立てて段階を追って推進(jìn)

1980年代には、デジタル技術(shù)の重要性が広く認(rèn)識(shí)され、応用も進(jìn)んだ。中國は2002年に「両化融合」の発展戦略を打ち出した。すなわち、情報(bào)「化」によって工業(yè)「化」を推進(jìn)し、工業(yè)「化」によって情報(bào)「化」を推進(jìn)し、両者を融合させて新たな工業(yè)化を推進(jìn)する戦略だ。

2012年秋の中國共産黨第18回全國代表大會(huì)以來、各地方政府と中央政府各部門はデジタル中國の建設(shè)の要求を深く貫徹し、デジタルインフラ、デジタル技術(shù)、デジタル経済、デジタル政府、デジタル社會(huì)の建設(shè)を著実に推進(jìn)し、デジタル化を発展させる環(huán)境を改善し、デジタル分野の國際協(xié)力を開拓し、さらに公共サービスや行政などにおけるデジタル化やスマート化の水準(zhǔn)を引き上げた。

14年には中央サイバーセキュリティ?情報(bào)化指導(dǎo)チーム（後に委員會(huì)に変更）が設(shè)立され、インターネットの管理指導(dǎo)體制がさらに整備された。また、ネット空間の法治化建設(shè)の面では、ネット安全法、電子商取引法、データ安全法、個(gè)人情報(bào)保護(hù)法、「鍵となる情報(bào)インフラ安全保護(hù)條例」などの法令や各種の行政規(guī)則が制定された。中國ではすでに、インターネット関連の法律法規(guī)や行政體系の基盤が形成されている。

データ資源はデジタル経済の最も重要な要素だ。かつての工業(yè)時(shí)代の石油よりも重要と言っても過言ではない。中國では國家データ局が設(shè)立され、他の政府部門と協(xié)調(diào)しつつデータ関連の基礎(chǔ)制度の構(gòu)築を推進(jìn)することになった。このことで、データ資源の統(tǒng)合と共有、開発と利用を統(tǒng)一的に計(jì)畫し、デジタル中國、デジタル経済、デジタル社會(huì)などの計(jì)畫と建設(shè)を統(tǒng)一的に推進(jìn)することが決定的になった。國家データ局の設(shè)立は、「デジタル中國」の建設(shè)プロセスにおける重要な一里塚だ。

デジタル経済の発展に伴い、中國は引き続き明確な戦略路線を堅(jiān)持し、デジタル経済の発展を新たな段階に進(jìn)め、デジタル時(shí)代の質(zhì)の高い発展を推進(jìn)し、中國式現(xiàn)代化の実現(xiàn)を後押しするために制度を整備していく。

デジタル革命は経済や産業(yè)、企業(yè)にとっての「新たな道」を切り開く。デジタル革命が全面的に興隆すれば、世界文明の発展が全く新しい段階に入るはずだ。中國はデジタルの分野で、重大な科學(xué)の成果で世界に貢獻(xiàn)することができる。未來の世界文明発展のパラダイムの変革に向けて、中國は革新への自信と文化への自信を固めた上で、「超長期の科學(xué)の展望」を奨勵(lì)し、支持するべきだ。

そのためには、新興科學(xué)技術(shù)の研究を強(qiáng)化し、積極的に革新せねばならない。同時(shí)にイノベーションの成果を世界と共有し、利用し、規(guī)範(fàn)化を誘導(dǎo)することで、世界が科學(xué)技術(shù)の成果の共有することを促進(jìn)すべきだ。さらに、科學(xué)技術(shù)革新の主體としての企業(yè)の地位を強(qiáng)化し、革新を推進(jìn)する世界のネットワークに積極的に參加する必要がある。

正しく対応すれば今後もチャンスをつかめるはず

デジタル化時(shí)代到來は歴史的チャンスだ。しかし、チャンスと試練は同時(shí)に到來するものだ。的を絞って試練に対応し、しかるべき対策と解決方法を制定せねばならない。

中國の課題としては、依然として技術(shù)の研究開発において困難に直面していることがある。特にいくつかの重要な分野では、技術(shù)の深刻な限界が存在する。中國にとっては同時(shí)に、全ての人が共に裕福になる「共同富?！工匾誓繕?biāo)だ。地域格差、都市と農(nóng)村の格差、所得格差を解決して、デジタルデバイド問題をうまく処理せねばならない。また、実體経済とデジタル経済の深い融合を推進(jìn)し、経済にとってさらに大きな恩恵を創(chuàng)出することも、早急に実現(xiàn)すべき課題だ。またデータの安全と関連政策の制定の面では慎重に対処し、環(huán)境保護(hù)や社會(huì)倫理などのさまざまな要素をも考慮して、データを合理的に使用し、亂用を防止する必要がある。

中國はデジタル分野で正しく対応すれば、新たな科學(xué)技術(shù)革命のチャンスをつかみ、デジタル経済で質(zhì)の高い発展をさらに推進(jìn)することができるはずだ。中國が世界のデジタル化をけん引する役割を果たし、デジタル化の成果が世界に恩恵をもたらすよう推進(jìn)することは十分に可能だ。（構(gòu)成 / 如月隼人）