2021年開催の東京五輪大會の射撃女子10メートルエアライフル個(gè)人で金メダルを獲得した楊倩選手を育成した寧波體育運(yùn)動學(xué)校の虞利華コーチが3日、他のコーチよりも自分の報(bào)奨金が少ないのはおかしいと、SNSへの投稿を通じて表明した。楊選手は東京五輪大會全體を通じての初の金メダル獲得選手でとしても注目された。中國では、虞コーチが楊倩選手の優(yōu)勝が決まった後の取材で、感極まって両手で顔を押さえて涙を流す様子も紹介された。

【その他の寫真】

中國では、五輪大會など國際大會に出場する優(yōu)秀な選手は先に各省の體育委員會が運(yùn)営するチームへの入団が認(rèn)められ、次に選考を経てナショナルチームに加わる。それまで選手を指導(dǎo)してきたコーチも多くの場合はナショナルチームに合流して、その選手の指導(dǎo)を続ける。

楊倩選手は寧波體育運(yùn)動學(xué)校の生徒であり、省のチームに入らずにナショナルチームに入った、やや特殊な例だ。寧波體育運(yùn)動學(xué)校は、小學(xué)校と日本の中學(xué)校に相當(dāng)する初級中學(xué)、日本の職業(yè)高校に相當(dāng)する中等専門學(xué)校を併せ持つ一貫校で、同校生徒が東京五輪では金メダルを計(jì)4個(gè)獲得するなど、スポーツの名門校だ。

中國メディアの光明日報(bào)によると、浙江省が東京五輪大會終了後に主催した表彰大會では、楊倩選手など16人が「浙江省労働模範(fàn)」の稱號を授與されるなど表彰された。16人の中には省チームに所屬するコーチも含まれていたが、虞利華コーチは除外された。

虞コーチによると、ナショナルチームに合流した際には、省のチームから來たコーチは「指導(dǎo)コーチ」の地位とされ、體育學(xué)校から來た虞コーチは「啓蒙コーチ」という名稱で、立場に違いが設(shè)けられた。しかしそれまでと同様に自分自身の責(zé)任によって楊選手を指導(dǎo)した。虞コーチは「指導(dǎo)者としてコーチの身分の違いは、（私自身の）主観として認(rèn)められない」と表明した。

寧波體育運(yùn)動學(xué)校は、虞コーチが要求した報(bào)奨金の全額支給について、「（報(bào)奨金は）コーチチームの奨勵(lì)にも使う」「虞コーチは啓蒙コーチだった」として、虞コーチには「指導(dǎo)コーチ」の60％に相當(dāng)する金額を支給すると発表した。一方で虞コーチは同発表に対して、「コーチチーム」など存在せず、私は単獨(dú)のコーチとして楊選手を指導(dǎo)してきたと反論した。

虞コーチは3日の時(shí)點(diǎn)で、「ネットを通じて発言するのは、関連する措置を盡くし、門戸を開くよう求めた後でのやむを得ない行いです。殘念ながら、関連部門による積極的な回答と有効な解決を、これ以上待つことはできません」などと表明した。

寧波體育運(yùn)動學(xué)校は虞コーチの求めに対して2月2日付で、これまでに「省と市の関連する定めに基づくものであり、學(xué)校の指導(dǎo)層が集団で検討した結(jié)果」「（虞コーチの）要求は、政策に合致しない」などと表明していた。

光明日報(bào)は同件について、「社會はスポーツに関する表彰について當(dāng)然ながら、純粋で開放的、包容的であることを期待している」と論評した。（翻訳?編集/如月隼人）