Record China 2024年4月1日(月) 23時40分
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中國でペットとしての犬や貓の飼育が本格化したのは1990年代で、當初は犬の數(shù)の方が多かったが、2021年あるいは23年に、貓の飼育數(shù)が犬を上回ったという。
中國中央広播電臺(中國中央ラジオ)のニュースサイトである中広網(wǎng)は29日付で、中國でペットとしての犬と貓が普及した経緯を紹介する記事を掲載した。中國でペットとしての犬や貓の飼育が本格化したのは1990年代で、當初は犬の數(shù)の方が多かったが、2021年ごろに貓の飼育數(shù)が犬を上回ったという。同様の現(xiàn)象が発生しているのは中國だけでないが、中國ならではの狀況もあるという。
中國では1990年代が、ペットとしての犬貓の飼育、さらに関連産業(yè)の「草創(chuàng)期」だった。2000年から10年はまだ「揺籃期」で、11年に高度成長期に突入した。
新華社中國経済情報社とカン州(「カン」はへん部分が「章」、つくり部分は「夂」の下に「貢」)大健康ペット科學研究院が共同発表した「中國ペット業(yè)界発展指數(shù)報告書(2023)」によると、世界のペット貓の數(shù)は17年の35億匹から22年には43億匹に増加した。ペット犬の數(shù)は17年の45億匹から22年には52億匹にまで増加した。
地域別に見れば、米國、英國、南米、オーストラリアなどでは犬が多く、フランス、ドイツ、北歐、東アジアでは貓が多い。中國での飼育數(shù)は犬でも貓でも世界の國と地域の中で第2位だ。
同報告書によると、中國のペット産業(yè)はすでに「犬経済」から「貓経済」へと移行している。17年に8220萬匹だった犬の飼育數(shù)は、20年の9393萬匹をピークに、22年には8672萬匹に減少した。17年には6853萬匹だった貓の數(shù)は、その後は年々増加し、22年には9896萬匹に達した。
中國で犬や貓の飼育數(shù)が増えた「大環(huán)境」としては、人々の生活が豊かになったことがある。人々の消費は「実用本位」から「充実感本位」に移行した。そのことで、ペットによって得られる「情緒」がより重視されるようになった。中國では改革開放の開始以前からいわゆる夫婦共働きの家庭が一般的だった。改革開放が進行すると、仕事や地位の向上を重視して、子どもを持とうとしない夫婦も増えた。いわゆるディンクス族だ。そしてディンクス族がペット犬やペット貓を飼う重要な階層になった。そしてペット飼育の「草創(chuàng)期」から「揺籃期」にかけては、生活に余裕ができた人が社會的地位の象徴と見なされた純血種の犬を飼育することを好んだ。しかし10年以降は貓が急速に中國人家庭に入ることになった。同時にそれは、中所得層の臺頭を象徴する現(xiàn)象でもあった。
國家2級心理カウンセラーの何自容氏は、「ディンクスの家庭はペットを選ぶ上で、ペットそのもの特徴と飼育の利便性を考慮します。ペットが違えば、飼い主が得られる感情もペットとの関係も異なります。貓の飼育は犬より楽で安心できるかもしれません。犬の飼育では、感情の交流と人が得られる活力はより強くなるかもしれません」と説明した。
何氏によると、犬と貓では飼い主の得られるものが違ってくる。本來ならば、ペットを飼うことで何を得られるかを重視せねばならないが、実際には「犬より手間がかからない」という理由で貓を選択する人が急増した。
四川省成都市に住む勤め人の冉さんはかつて、コーギー犬を飼っていたが、仕事の都合などで他人に譲って、貓を飼うようになった。今年の春節(jié)(舊正月、24年は2月10日)の時期に帰省した際には、飼い貓のために十分な貓砂と水、キャットフードを準備しておいた。実家で年越しをしてから自室に戻った際には、室內(nèi)は清潔なままだったという。
冉さんによると、犬を飼っていた時期には犬の吠え聲で近隣住民から苦情を言われたこともある。散歩に連れていけばどこでも大小便をして、室內(nèi)での「破壊行為」もあった。冉さんは、犬を教育する時間も十分に取れなかったと説明した。
飼育しているペットを手放すことは、「理想」とは言えないだろうが、冉さんのように新しい飼い手を見つけて引き取ってもらうならば、良心的と言えるだろう。しかし中國では、飼い犬を「捨てる」現(xiàn)象も問題になっている。まず懸念されるのは狂犬病などの問題だ。重慶流浪動物救助基地旺汪家園ペットセンターの責任者である陳明才氏は、狂犬病に罹患するのは犬だけでなく、全ての哺乳動物に感染の可能性があると説明した上で、イヌ科の動物は移動が激しいので、伝染の危険度は高いと指摘した。
また犬の場合、野犬に限らず人を深刻に傷つける可能性がある。貓の場合は人を傷つけた場合でも、かみ傷や引っ掻き傷を負わせる程度で、被害を受けたら必要と思われるワクチンを接種すれば問題はほぼなくなる。しかし犬の場合には、人が襲われて死亡する事例もある。
行政側(cè)も「犬害」にはより厳しい姿勢で臨むようになった。例えば重慶市は、23年6月1日に正式施行した「重慶市犬飼育管理條例」に、犬を飼育する場合の管理責任と1世帯當たりの飼育制限數(shù)、犬飼育登録制度などを明記し、犬を遺棄した場合の重罰も定めた。
最高人民法院(最高裁)は24年2月5日付で、動物の飼育による人への損害の典型的な事例を紹介し、文明的に犬を飼うことや、各地方政府が定める法律や規(guī)則に従って犬を飼うように呼びかけた。
重慶市の旺汪家園ペットセンターで動物保護を擔當する陳明才氏によると、捨てられた貓を保護する場合もあるが、件數(shù)としては犬の方が圧倒的に多い。同センターではこれまでに飼い主のいない動物2000匹以上を保護したが、うち犬は1700匹以上で貓は200匹以上という。
犬は動物としての特性もあり、不注意な飼育や無責任な飼育放棄で他人に被害を及ぼすことが多い。そのため中國各地で規(guī)制や問題を起こした飼い主に対する?yún)椓Pの適用が進められている。一方で、貓の飼育について、當局は今のところ「手加減」している狀態(tài)という。(翻訳?編集/如月隼人)
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