2014年8月25日、米誌ザ?ニューヨーカーは「中國の患者はなぜ醫(yī)師を目の敵にするのか」と題した記事を掲載した。中國では醫(yī)師に対する暴力事件が増えているが、當(dāng)局も正義を追求する手段の1つだと見ている節(jié)があり、醫(yī)療事故をきっかけとする暴徒は野放しになっている。26日付で中國紙?參考消息（電子版）が伝えた。

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2003年に中國政府は農(nóng)村の醫(yī)療保障制度を、2007年には都市住民を?qū)澫螭摔筏酷t(yī)療保障案を?qū)g施し、醫(yī)療改革で國民の95％が醫(yī)療保険の対象となったと誇らしげに宣言した。しかし、治療コストが上がり、多くの疾病で費(fèi)用が以前よりも高くなった。また、農(nóng)村部では醫(yī)療機(jī)関の建設(shè)が追いつかず、都市部の病院の負(fù)擔(dān)が増した。

都市部の病院に行けば適切な治療が受けられると期待したものの結(jié)果はそうはならず、憤慨する患者やその家族も増えることとなった。醫(yī)師から納得のいく治療をしてもらえなかった経験を持つ人は多く、大規(guī)模な醫(yī)療機(jī)関であれば、治療に不満があれば賠償を求めることもできるが、そうした正規(guī)の手段が取れなければ、患者は自ら抗議を行うことになる。

2011年9月に北京でがん治療を受けていた患者が醫(yī)師を十?dāng)?shù)回も刺す事件が起きた。今年2月には南京で看護(hù)師が患者から暴力を振るわれ、半身不隨となった事件も起きている。こうした事件は枚挙にいとまがなく、2002?2012年で醫(yī)療機(jī)関の職員に対する暴力事件は年23％も増加しており、各醫(yī)療機(jī)関で年平均27件もの暴力事件が起きている。

中國の醫(yī)療事情を研究している米コロンビア大學(xué)の専門家によると、醫(yī)療機(jī)関に直接抗議した場(chǎng)合、裁判を通じて得る賠償金よりも多額の慰謝料が手にできるケースが多く、そのため、醫(yī)療トラブルを?qū)熼T的に起こす“プロ”を雇う場(chǎng)合もあるのだという。また、中國では通常ならばごく小規(guī)模な集會(huì)でも政府の許可を必要とするが、醫(yī)療事故に関わる暴徒は一般に政府から黙認(rèn)されており、賠償を求める有効な手段であると認(rèn)識(shí)されている。

中國は高齢化が急速に進(jìn)んでおり、醫(yī)療支出の割合も増大を続けている。醫(yī)療改革が失敗すれば、経済を逼迫（ひっぱく）させることになる。景気減速で消費(fèi)を拡大させる必要に迫られているが、醫(yī)療保険による保障がより十全のものとならない限り、中國の國民は貯蓄し続けるしかないだろう。（翻訳?編集/岡田）