中國メディアの環(huán)球時報は20日、ロイター通信の報道を引用して、世界アンチ?ドーピング機関（WADA）が「9割の米國選手が反ドーピング規(guī)定を順守していない」と述べたことを伝えた。

WADAは17日にオンラインで行った特別會議で、中國の水泳選手23人のドーピング陽性問題に言及した。この問題は米紙ニューヨーク?タイムズの報道に端を発するもので、2021年の中國國內(nèi)の大會で23選手から禁止薬物トリメタジジンの陽性反応が出たものの、WADAは「宿泊施設(shè)のキッチンが汚染されていた」との中國側(cè)の主張を受け入れ、公にしなかった。また、一部の選手は東京五輪にも出場していた。これについて、米アンチ?ドーピング機構(gòu)（USADA）のタイガート會長らからWADAを批判する聲が上がっていた。

ロイター通信の17日付の報道によると、WADAのバンカ會長は今回の特別會議でも「WADAの対応に問題はない」との認(rèn)識を再確認(rèn)し、「われわれがこの事象を隠ぺいしようとしたことはない」と改めて主張した。そして、「米國の選手は世界でドーピング検査を受けたことが最も少ない集団であり、プロ?大學(xué)を含む米國選手の90％がWADAの規(guī)定の下で競技を行っていない」と指摘。また、「USADAは陽性の結(jié)果を『汚染』と理由付けたことがある」とし、過去に同様の理由で自國選手を不問に付したことがあるとも言及した。

このほか、WADAの初代會長を務(wù)めたパウンド氏も聲明を発表し、「WADAが中國のドーピング事件を隠ぺいしたというUSADAからの意図的なうそ、歪曲（わいきょく）に深く失望し、嫌悪感を抱いている。この告発には一切の真実は含まれておらず、WADAの評判を傷つけることだけが目的だ」と主張?！竁ADAが中國を不當(dāng)に優(yōu)遇しているとの指摘は完全に誤り。USADAは米國政府から資金提供を受けているが、同政府は中國政府との関係が冷え込んでいる。両者には何らかのつながりがあるのだろうか」とも述べた。

一方、仏國際放送局ラジオ?フランス?アンテルナショナル（RFI）中國語版の記事によると、國際オリンピック委員會（IOC）のフランス人委員であるジャン?クリストフ?ローランド氏は「WADAへの攻撃とその影響は深刻。パリ五輪が近づくにつれてそれはさらに大きくなる」と述べ、委員の中にはパリ五輪までに獨立調(diào)査による結(jié)論を提示する必要性を主張する者も複數(shù)いることを明かしたという。（翻訳?編集/北田）