中國の防諜（ぼうちょう）機(jī)関である國家安全部は3日、中央政府で働いていた2人を英國の秘密情報部（MI6）に抱き込まれ情報収集活動を行ったとして摘発したと発表した。これに先立ち、ロンドン警視庁は5月、香港の情報機(jī)関のために働いていたとして3人を起訴。スパイ疑惑をめぐり中英間で緊張が高まっている。

英BBCなどによると、國家安全部は政府機(jī)関に勤務(wù)していた2人は夫婦で、金銭目的で英國に情報を提供したため、「斷固たる措置」を講じたと説明した。夫の姓は「王」とされているが、夫婦のフルネームは明らかにされていない。

國家安全部によれば、夫は2015年に英國留學(xué)の機(jī)會を提供する中英の人的交流プログラムに申し込んだ。MI6は男性が重要な職責(zé)にあると判斷して留學(xué)を許可し、英國に來てからは食事と旅行を提供して彼の弱點(diǎn)などを把握した。

MI6は大學(xué)同窓生を裝って男性に接近し、高額の報酬を提供する機(jī)會を提案した。続けて男性に中央國家機(jī)関の內(nèi)部情報を要求して報酬を高めていった。その後、MI6側(cè)は身分を明らかにして安全保障を約束しながら男性にスパイ訓(xùn)練を受けさせ、彼の帰國後の活動を指揮した。公務(wù)員である妻も夫を通じて繰り返されたMI6の勧誘と誘惑に負(fù)け、英國のために情報収集活動をしたとされる。

一方、英國で國家安全保障法違反の罪などで5月13日に起訴されたのは、袁松彪駐ロンドン香港経済貿(mào)易庁行政官と男2人。2人は英國境警備隊(duì)と英移民執(zhí)行局の職員で、いずれも英軍にいた経歴がある。3人は5月1日、英國內(nèi)に住む香港反體制派の住居に侵入しようとしたという。

英國當(dāng)局は4月22日にも元議會補(bǔ)佐官を含む2人の英國人男性が中國のため「機(jī)密法」に違反して「敵國」に不正に情報を提供したとして起訴した。

今年に入り歐州各國で中國のスパイが相次いで摘発されている。ドイツ當(dāng)局は4月に中國當(dāng)局と接觸して敏感な軍事技術(shù)を中國に販売しようとした容疑で2人を逮捕した。歐州議會所屬の極右議員の補(bǔ)佐官も中國のためにスパイ活動をした容疑で逮捕された。昨年12月には極右性向のベルギーの元上院議員が3年以上、中國のために活動した事実が暴露された。

中國と英國の情報戦は最近、英國が厳しい経済の回復(fù)に向け國際的なビジネス連係を促進(jìn)しようとする時期に起きている。英フィナンシャル?タイムズ紙は「中英関係に暗雲(yún)が立ち込めている」と懸念した。

中國外交部の毛寧報道官は3日、「中國は法治國家であり関連機(jī)関が発表した（スパイ）事件は事実と証拠が確実だ。中國はいわゆる『中國スパイ』活動を捏造（ねつぞう）して中國のイメージに泥を塗ることに反対する」と主張した。（編集/日向）