2024年6月10日、中國(guó)メディアの第一財(cái)経は、中國(guó)の自動(dòng)車(chē)メーカーが「日本の裏庭」と呼ばれる東南アジアでの市場(chǎng)獲得に向けて積極的な動(dòng)きを見(jiàn)せていることについて、その狀況と問(wèn)題點(diǎn)について論じた記事を掲載した。

記事は、大規(guī)模なマレーシアの自動(dòng)車(chē)ディーラーグループに投資する徐（シュー）さんが4月に開(kāi)かれた北京モーターショーを訪れた際に、自動(dòng)車(chē)産業(yè)があらゆる面で急速に変化していることを感じたとし、徐さんが投資するディーラーでは現(xiàn)地メーカー?プロトンの自社開(kāi)発製品とともに中國(guó)の吉利汽車(chē)から輸入した製品が並ぶようになったと紹介。また、中國(guó)メーカーのマレーシア進(jìn)出はプロトンを媒介とした吉利汽車(chē)だけにとどまらず、BYDや長(zhǎng)城汽車(chē)のディーラーもクアラルンプールで最もにぎやかな市街地に設(shè)けられていると伝えた。

そして、中國(guó)の電気自動(dòng)車(chē)（EV）の輸出臺(tái)數(shù)増加に伴い、歐米では「中國(guó)製EV脅威論」が高まり、米國(guó)は中國(guó)製EVの関稅を25％から100％に引き上げる措置を発動(dòng)し、制裁関稅発動(dòng)を見(jiàn)據(jù)えた反補(bǔ)助金調(diào)査を昨年から進(jìn)めていると指摘。このような狀況の中、世界最大の政治?経済地域の一つである東南アジアがますます注目されるようになり、中國(guó)の自動(dòng)車(chē)メーカーが続々と進(jìn)出していると紹介した。また、中國(guó)企業(yè)の目的は東南アジアの単一市場(chǎng)ではなく、ASEAN全體ひいては世界市場(chǎng)全體のシェア獲得に向けた野望を持っているとした。

記事によると、中でもマレーシアでは新型コロナ中に政府が実施した経済活性化政策によって自動(dòng)車(chē)販売臺(tái)數(shù)が急速に伸び、ASEAN地域における重要な販売、製造地點(diǎn)になっているという。昨年の販売臺(tái)數(shù)は前年比11％増の約80萬(wàn)臺(tái)で、今年に入ってもさらに成長(zhǎng)を続けており、昨年の急成長(zhǎng)の反動(dòng)により今年は販売臺(tái)數(shù)が大きく減少しているタイやインドネシアに代わり、中國(guó)メーカーが特にマレーシアに熱視線(xiàn)を注ぐようになったという。

昨年のマレーシアでの中國(guó)車(chē)販売數(shù)は、最も多い奇瑞で4493臺(tái)、2位のBYDで3728臺(tái)と依然として非常に少なく、國(guó)內(nèi)で中國(guó)系人口が20％と2番目に多いことなどから中國(guó)車(chē)にとっては非常に大きな潛在力を持った市場(chǎng)だと記事は紹介している。その一方で、インドネシアやタイとは異なり、マレーシアの自動(dòng)車(chē)市場(chǎng)はプロトンとプロドゥアという2大國(guó)産ブランドが大きなシェアを持ち、公共交通機(jī)関が不便なためすでに世帯の保有率が高いという、タイやインドネシアにはなかった大きな障害も存在すると指摘。さらにはマレーシアは日本車(chē)の人気が非常に高く、30％ほどの市場(chǎng)シェアを獲得していることにも言及し、地元2大ブランドを加えれば殘りの市場(chǎng)シェアは10％にも満たないと伝えた。

記事は、中國(guó)が東南アジアの自動(dòng)車(chē)市場(chǎng)で勢(shì)力を拡大する上で大きな強(qiáng)みとなるのがEVだとし、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で東南アジア諸國(guó)のEV市場(chǎng)は小さいものの、各國(guó)が普及目標(biāo)を次々と設(shè)定しており、市場(chǎng)規(guī)模は2020年の3萬(wàn)8000臺(tái)から30年には100萬(wàn)臺(tái)にまで拡大するとの予測(cè)もあると紹介。その現(xiàn)狀はEV普及前夜の中國(guó)市場(chǎng)のようだと形容する一方で、政策がまだまだ不十分で、充電インフラも不足しているという課題があるほか、マレーシアでは石油を自國(guó)生産しているためにミネラルウォーターほどの価格で手に入るため、経済性の面でEVのメリットが薄いという問(wèn)題も存在すると指摘。それでも前出の徐さんは、自動(dòng)車(chē)のEV化は必然の流れであり、東南アジアでの急速な普及も「あるかないか」ではなく、「早いか遅いか」の問(wèn)題だとの認(rèn)識(shí)を示していると伝えた。

記事はこのほか、中國(guó)が昨年日本を抜いて世界一の自動(dòng)車(chē)輸出國(guó)になったものの、海外生産能力という點(diǎn)では日本企業(yè)にまだまだ遠(yuǎn)く及ばないという點(diǎn)を指摘。マレーシアはまだ日本企業(yè)の「領(lǐng)土」であり、中國(guó)企業(yè)がここで競(jìng)爭(zhēng)するためには、単に自動(dòng)車(chē)を輸出するだけではなく、現(xiàn)地での研究開(kāi)発、製造、人材育成、販売、サービスシステムを含む全體の産業(yè)チェーンで対抗しなければならないとした。また、かつて中國(guó)のバイク産業(yè)がこぞって東南アジア市場(chǎng)に入った際にシェアの奪い合いとなり不毛な価格競(jìng)爭(zhēng)を引き起こし、挙句の果てには共倒れするという苦い経験があることに觸れ、現(xiàn)在集中的に東南アジア進(jìn)出を進(jìn)めている中國(guó)の自動(dòng)車(chē)メーカーがバイク産業(yè)と同じ轍を踏まないよう気をつけるべきだとも指摘した。

そして最後に、「新エネルギー車(chē)の時(shí)代において中國(guó)の自動(dòng)車(chē)が考えるべき問(wèn)題は、いかにして時(shí)代のチャンスをつかんで東南アジアを『占領(lǐng)』するかだけでなく、この市場(chǎng)でどうやって持続可能な経営を?qū)g現(xiàn)し、現(xiàn)地市場(chǎng)の信頼を勝ち取るかだ」と結(jié)んだ。（翻訳?編集/川尻）