女子バレーも五輪切符、日本が団體球技でアジア最強(qiáng)=韓國(guó)の衰退は少子化が影響?中國(guó)も不振

長(zhǎng)田浩一    2024年6月17日(月) 20時(shí)30分

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日本はパリ五輪に3大球技すべてで男女とも參加することになった。

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レコードチャイナで4月に配信された記事によると、中國(guó)ではサッカー、バスケットボール、バレーボールを「3大球技」と呼ぶのだという。日本の女子バレーボールチームはこのほど、世界の強(qiáng)豪16カ國(guó)で爭(zhēng)うネーションズリーグで好成績(jī)を挙げ、7月下旬に開(kāi)幕するパリ五輪の出場(chǎng)権を獲得した。これにより、日本は3大球技すべてで男女とも參加することになった。他のアジア諸國(guó)を見(jiàn)ると、スポーツ大國(guó)と言われる中國(guó)は女子のバスケとバレーで出場(chǎng)権を得たが、男子は全滅。かつて精強(qiáng)を誇った韓國(guó)は3大球技すべてで予選突破に失敗し、五輪切符を得たのは女子ハンドボールだけ。団體球技では、日本がアジア最強(qiáng)であることが鮮明になった。

その他の寫(xiě)真

全7競(jìng)技で予選突破―日本

日本はサッカー、バスケ、バレーに加え、7人制ラグビーで男女とも出場(chǎng)権を獲得。さらに男子ハンドボール、女子ホッケー、男子水球でも予選を勝ち抜いており、パリで実施される七つの球技すべてに參加する。開(kāi)催國(guó)枠のない海外での五輪で、日本がすべての団體球技に參加するのは1932年のロサンゼルス五輪以來(lái)とのことだが、このとき実施されたのは男子のホッケーと水球だけだったので、比較の対象にならない。當(dāng)時(shí)に比べスポーツ界でもグローバル化が進(jìn)み、はるかに競(jìng)爭(zhēng)が激しくなっている中での全競(jìng)技參加は快挙だ。

オリンピックでは、陸上や水泳をはじめとする個(gè)人競(jìng)技の方が種目數(shù)でははるかに多く、その結(jié)果が國(guó)別のメダル爭(zhēng)いを左右する。メダルの數(shù)で勝負(fù)しようとするなら、個(gè)人種目に力を入れる方が効率的だ。しかし団體ボールゲームには人気のあるメジャー競(jìng)技が多く、華やかで注目度が高い。また、個(gè)人種目では、極端に言えば傑出した1人の選手がいれば金メダルを取れるが(陸上、水泳、體操などは1人で複數(shù)のメダルも可能)、団體球技で好成績(jī)を収めるには優(yōu)れた選手を多數(shù)そろえる必要がある上に、メダルは金銀銅一つずつ。個(gè)人競(jìng)技の関係者の方からお叱りを受けるかもしれないが、団體球技のメダルは他競(jìng)技より価値があるとする見(jiàn)方があるのもうなずける。

國(guó)內(nèi)リーグ充実、外國(guó)人監(jiān)督招へいも寄與

以前にも當(dāng)欄で指摘したように(2023年11月28日付)、日本の場(chǎng)合、世界的にはマイナースポーツで、パリ五輪の実施種目からも外された野球に、男子の優(yōu)秀な人材が相當(dāng)流れているという特殊事情がある。それにもかかわらず他の球技でも好成績(jī)を収めているのは各競(jìng)技団體の努力のたまものであり、評(píng)価されていい。

このように団體球技で日本がアジアトップとなった理由として、先のコラムでは 1.日本人の協(xié)調(diào)性を尊ぶ気質(zhì)が団體競(jìng)技向き 2.學(xué)校の部活動(dòng)と地域のスポーツクラブという2ルートでの選手育成 3.選手の積極的な海外進(jìn)出―の3點(diǎn)を挙げた。それに加え、サッカーJリーグやバスケBリーグをはじめとする國(guó)內(nèi)リーグの充実、バスケやハンドボールでの実績(jī)ある外國(guó)人監(jiān)督の招へいも、代表チームの強(qiáng)化に貢獻(xiàn)した。

五輪種目以外に目を転じると、野球は昨年のワールドベースボールクラシック(WBC)で優(yōu)勝したし、15人制のラグビーもアジアでは敵なし。日本のボールゲームは順風(fēng)満帆に見(jiàn)える。不安があるとすれば、少子化の影響だろうか。1人の女性が生涯に産む子供の數(shù)を示す「合計(jì)特殊出生率」は2023年に1.20に低下し、過(guò)去最低を更新した。子どもが少なくなればスポーツに打ち込む青少年も減少し、將來(lái)それが競(jìng)技力の低下につながる可能性がある。


パリ行きは女子ハンドだけ―韓國(guó)

少子化の影響が既に表面化しているのではないかと言われているのがお隣の韓國(guó)だ。2020東京五輪(コロナの影響で実際の開(kāi)催は21年だが…)には野球を含む6競(jìng)技で男女いずれかが參加していたのに、パリ五輪の出場(chǎng)権を獲得したのは女子ハンドボールだけ。選手?jǐn)?shù)が多い団體球技が不振のため、「韓國(guó)選手団は48年ぶりに200人を割り込む」(聯(lián)合ニュース)見(jiàn)通しだ。

特に衝撃的だったのは、男子サッカーの敗退だろう。韓國(guó)は地元開(kāi)催だった1988年ソウル五輪から東京五輪まで、9大會(huì)連続で出場(chǎng)権を獲得。10大會(huì)連続出場(chǎng)を目指して五輪予選を兼ねたU23アジアカップ(4~5月にカタールで開(kāi)催)に臨んだが、格下と思われていたインドネシアに準(zhǔn)々決勝で敗れ、3位以上に與えられる五輪出場(chǎng)権を逃した。この敗北に、韓國(guó)メディアは「サッカーよ、おまえまで…」(朝鮮日?qǐng)?bào))と落膽。歐州でプレーする一部の選手を呼び戻せなかったことで戦力が低下したとも言われるが、そうした事情は日本も同じ。日本は出場(chǎng)権を確保した上で大會(huì)にも優(yōu)勝し、明暗が分かれた。

こうした団體球技の不振について、韓國(guó)で急速に進(jìn)む少子化が影響しているのではないかとの見(jiàn)方がネットなどで散見(jiàn)された。昨年の合計(jì)特殊出生率が0.72に低下するなど、日本をはるかに上回るペースで少子化が進(jìn)んでいる事実が、そうした聲の背景にあるようだ。ただ、パリ五輪に出場(chǎng)する選手の中心的な世代が生まれた90年代後半から2000年代初めにかけては、韓國(guó)の出生率は日本を上回っており、少子化がスポーツ弱體化の直接の原因とするには無(wú)理がある。日本以上と言われる學(xué)歴社會(huì)を背景に、スポーツより勉學(xué)を優(yōu)先する風(fēng)潮の影響が、現(xiàn)時(shí)點(diǎn)では大きいのかもしれない。少子化の影響はむしろこれから顕在化するはずで、韓國(guó)のスポーツ界にとっては厳しい時(shí)代が続きそうだ。


個(gè)人競(jìng)技は強(qiáng)いが…―中國(guó)

中國(guó)は、いずれも女子のバスケ、バレー、ホッケー、水球で出場(chǎng)権を獲得した。また、7人制ラグビーの世界最終予選が6月下旬に予定されており、中國(guó)は男女とも參加するのでパリ行きの可能性は殘っている。とはいえ、日本の10倍の人口を有し、東京五輪の金メダル數(shù)第2位のスポーツ大國(guó)としては、いささか寂しい數(shù)字と言わざるを得ない。特に男子の不振はどういうことなのだろうか。

今回出場(chǎng)を逃した種目で中國(guó)が強(qiáng)さを発揮した時(shí)代もあった。女子サッカーは1996年アトランタ五輪で銀メダルに輝いたし、男子バスケは1984年ロサンゼルス五輪から2016年リオデジャネイロ五輪まで9大會(huì)連続で出場(chǎng)した。男子バレーも、2008年の北京五輪で5位に入賞した。しかし、今回はそうした過(guò)去の実績(jī)に見(jiàn)合う強(qiáng)さを発揮できず、3大球技すべてで男女とも出場(chǎng)権を得た日本に大きく差を付けられる結(jié)果となった。

中國(guó)でも急速に少子化が進(jìn)んでいるが、14億の人口を持つ國(guó)で、將來(lái)はともかく現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で人材不足などということは考えられない。現(xiàn)に卓球や體操など個(gè)人競(jìng)技では世界最高レベルの競(jìng)技力を維持している。そうした中での団體球技の不振。ネットでは、中國(guó)人の「協(xié)調(diào)性のない國(guó)民性なのでチームゲームには向いていない」といった自虐的なコメントも見(jiàn)受けられるが…。

パリ五輪では、中國(guó)は個(gè)人競(jìng)技で強(qiáng)みを発揮し、メダル數(shù)で米國(guó)と首位を爭(zhēng)うのだろう。その一方で、多くの団體球技ではパリの地にも立てないという現(xiàn)実。サッカー好きで知られる習(xí)近平主席は、この狀況をどう見(jiàn)るのだろうか。

■筆者プロフィール:長(zhǎng)田浩一

1979年時(shí)事通信社入社。チューリヒ、フランクフルト特派員、経済部長(zhǎng)などを歴任?,F(xiàn)在は文章を寄稿したり、地元自治體の市民大學(xué)で講師を務(wù)めたりの毎日。趣味はサッカー観戦、60歳で始めたジャズピアノ。中國(guó)との縁は深くはないが、初めて足を踏み入れた外國(guó)の地は北京空港でした。

※本コラムは筆者の個(gè)人的見(jiàn)解であり、RecordChinaの立場(chǎng)を代表するものではありません。

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