中國(guó)の大型ネット通販セール「618」が期待外れに終わったことを受け、小売業(yè)者の目先の見通しや景気の先行きに暗雲(yún)が生じている、とロイター通信が報(bào)じた。今年の618セールは売上高が初めて減少。既に厳しい価格競(jìng)爭(zhēng)を強(qiáng)いられている小売業(yè)者への圧力が強(qiáng)まっていることが浮き彫りになった。

618は電子商取引（EC）大手JDドット?コム（京東商城）の創(chuàng)設(shè)日である6月18日にちなんで名付けられた。11月の「獨(dú)身の日」に次ぐ大型セールで、家計(jì)の消費(fèi)を示す重要な指標(biāo)とみられている。

両イベントはかつて中國(guó)の消費(fèi)主義を象徴し、通販サイトやブランド各社に確実な売り上げ増加をもたらした。EC大手アリババが最後に獨(dú)身の日の売上高を公表した2021年には期間中の売り上げが845億4000萬(wàn)ドル（現(xiàn)レートで約13兆5000億円）に達(dá)した。

ロイター通信によると、今年の618では消費(fèi)者に支出してもらうのがいかに難しいかが示された。コロナ禍以降、節(jié)約傾向にある消費(fèi)者の支出を促すため小売業(yè)者が年間を通じて値引きを?qū)g施していることも、大型セール期間中の販売伸び悩みの一因となっている。昨年の獨(dú)身の日セールの売上高は2％増だった。

こうした値引きはJDドット?コム、アリババ系の「天貓（Tモール）」と「淘寶網(wǎng)（タオバオ）」から、低価格プレーヤーの「拼多多（ピンドゥオドゥオ）」などに消費(fèi)者が流れるのを遅らせているものの、個(gè)人消費(fèi)喚起にはつながっていない。最近の四半期決算でアリババの國(guó)內(nèi)EC部門は4％増収にとどまった。

さらに大きな懸念材料は22年から低迷が続く消費(fèi)者心理だ。バンク?オブ?アメリカの最新の中國(guó)消費(fèi)者調(diào)査によると、6月の消費(fèi)者信頼感は一段と悪化した。

今後6カ月間に支出を増やすと回答した人の割合は45％と、4月の55％から低下した。また、今後6カ月に収入増加を見込んでいる人は31％で4月から10ポイント低下した。

グローバルブランド10社余りのネットストアを管理するカンフー?データのジョシュ?ガードナー最高経営責(zé)任者（CEO）によると、中國(guó)のECは618と獨(dú)身の日前後に売上高が大きなピークに達(dá)することから「エベレスト?コマース」と呼ばれている。

同氏は「販売期間が長(zhǎng)期化して消費(fèi)者の興味が薄れ、例えば字節(jié)跳動(dòng)（バイトダンス）傘下の「抖音（ドウイン）」などライブコマースが提供する日常的な値引きに関心が移るようになると、こうしたピークは鋭さを失う」と指摘した。

市場(chǎng)調(diào)査會(huì)社カンター?ワールドパネルの大中華圏擔(dān)當(dāng)マネジングディレクター、ジェーソン?ユー氏は「消費(fèi)者が618セールで必要な物を購(gòu)入したため、今後數(shù)カ月は小売業(yè)者にとって困難な時(shí)期になる」と警告。「こうした買いだめ行動(dòng)は今後の消費(fèi)ポテンシャルの過度の前倒しだ。7月は非常に厳しくなるだろう」と語(yǔ)った。（編集/日向）