中國(guó)?上海近郊の江蘇省蘇州市で6月24日、日本人母子と中國(guó)人女性が刃物で襲われる事件が起きた。中國(guó)では東北部の吉林省で6月上旬、米大學(xué)教員ら4人が刃物で刺される事件があったばかり。いずれも犯行の動(dòng)機(jī)は不明だが、相次ぐ事件の背景には中國(guó)社會(huì)の一部にうごめく「反外國(guó)人感情」が垣間見(jiàn)える。

蘇州市では4月にも日本人が襲われていた。在上海日本総領(lǐng)事館などによれば、市內(nèi)の日本料理店が立ち並ぶ通りで4月3日、駐在員の日本人男性が面識(shí)のない男に襲われ、首に軽傷を負(fù)い病院で治療を受けた。警察が容疑者の男の身柄を拘束したが、詳細(xì)は明らかにされていないという。

今回の事件で現(xiàn)地の日本人社會(huì)では動(dòng)揺が広がっている。東京電力福島第一原子力発電所からの処理水海洋放出などを受け、中國(guó)では対日感情が悪化。日本人母子らの襲撃事件で容疑者として拘束された52歳の男が日本人を狙って無(wú)差別に危害を加えようとしていたという見(jiàn)方が出ているためだ。蘇州市の日本人學(xué)校は、卵が投げ込まれるなど嫌がらせの標(biāo)的にもなっていた。

在上海日本総領(lǐng)事館の赤松秀一総領(lǐng)事は25日、呉慶文?蘇州市長(zhǎng)と面會(huì)し、邦人社會(huì)の安全確保などを求めた。北京の日本大使館も24日深夜、在留邦人に対し、外出時(shí)は身の安全に注意を払うよう呼び掛ける情報(bào)を発信。最近、中國(guó)各地の公園や學(xué)校、地下鉄など人の集まる場(chǎng)所で刺傷事件が起きているとして、「周?chē)欷螤顩rにくれぐれも留意」するよう促した。

日本人母子らの襲撃事件について、中國(guó)外交部の毛寧報(bào)道官は25日の記者會(huì)見(jiàn)で「事件が発生したことは遺憾だ」と述べる一方、「私の知る限り、警察は初歩的判斷でこの事件は偶発的事件としており、目下さらなる調(diào)査を進(jìn)めている」と説明。「このような偶発的な事件は世界のいかなる國(guó)でも起こり得る」と主張した。

さらに「中國(guó)側(cè)は引き続き有効な措置を取り、すべての在中外國(guó)人の安全を適切に守る」と強(qiáng)調(diào)したが、日本人を狙った事件かどうかは明言を避けた。

日本人母子らの襲撃事件は臺(tái)灣メディアでも大きく取り上げられた。最も詳しく報(bào)じた太報(bào)は「義和団事件の再現(xiàn)か？」との見(jiàn)出しを打った。「義和団事件」とは1900年から中國(guó)（清）で広がった外國(guó)人排斥運(yùn)動(dòng)を指す。記事は「中國(guó)國(guó)內(nèi)で外國(guó)人が攻撃を受けたのは、わずか2週間で2度目だ」と指摘し、やはり吉林省の事件に言及した。

華字メディアの日本華僑報(bào)は26日、「社會(huì)問(wèn)題の縮図」だとする評(píng)論記事を掲載?！附窕丐问录蠀gなる一つの事件であるだけでなく、社會(huì)問(wèn)題の縮図である點(diǎn)を強(qiáng)調(diào)したい。急速に発展する現(xiàn)代社會(huì)において、安全問(wèn)題は無(wú)視できない重要課題だ。社會(huì)全體が共に努力してこそ、さまざまなリスクを防止できるのだ」と訴えた。（編集/日向）