6月の最終日、日本人母子を襲撃した犯人を制止しようとして亡くなった中國(guó)人女性、胡友平（ホー?ヨウピン）さんを悼む追悼會(huì)が東京?神保町にある「アウトサイダー中文館（中國(guó)名：局外人書店）」で開(kāi)かれ、100人を超える在日中國(guó)人が會(huì)場(chǎng)に足を運(yùn)んで胡さんの冥福を祈った。

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6月24日、中國(guó)江蘇省蘇州市內(nèi)のバス停で日本人學(xué)校のスクールバスを待っていた日本人の母子が男に襲われ、2人を助けようとして重傷を負(fù)った54歳の胡さんはその2日後に息を引き取った。刃物を持ったこの50代の男は現(xiàn)場(chǎng)で拘束されたが、中國(guó)當(dāng)局は男の犯行目的をまだ明らかにしていない。中國(guó)外交部の報(bào)道官は「偶発的な事件」で、日本人を狙った攻撃ではないとしている。これは、米國(guó)人4人が襲われた吉林省での事件に対する外交部報(bào)道官の定義と同じだ。

蘇州での事件発生後、多くの在日中國(guó)人がSNSを通じて「中日の政治関係が悪化するにつれて、とりわけ臺(tái)灣有事と原発処理水の問(wèn)題における対立で、両國(guó)の國(guó)民感情が影響を受けている」との聲を上げた。

ここ數(shù)年、中國(guó)のソーシャルメディアには大量の「日本人を毆る」寸劇が登場(chǎng)し、抖音や快手を中心とするショート動(dòng)畫プラットフォームで人気を集めている。筋立ては「中國(guó)の最下層の労働者を侮辱する在中日本人が中國(guó)人の反撃に遭う」というものが一般的だ。

また、日本人學(xué)校の存在も大きな話題となっている。日本人學(xué)校は中國(guó)の法律に基づいて設(shè)立されたものだが、中國(guó)の動(dòng)畫配信者にかかると「新時(shí)代の租界」「中國(guó)に浸透するスパイを養(yǎng)成する場(chǎng)」となる。

これらの悪意ある極端な言論は往々にして「愛(ài)國(guó)」を裝っており、一部の人々の間で賛同とやみくもな追隨を引き起こす。こうした社會(huì)背景の下、江蘇省南京市內(nèi)の商業(yè)施設(shè)は「『旭日旗』のデザインが登場(chǎng)した」との指摘を受け、日本でも靖國(guó)神社での落書き事件が起きた。騒ぎや事件の続出を受けて「この社會(huì)の雰囲気が変わらなければより暴力的な事件が発生する」という聲さえ上がる中で、蘇州での襲撃事件が起きてしまった。

事件発生後、中國(guó)の大手プラットフォームは反日言論の規(guī)制に一斉に動(dòng)いた。そのうちの一つである騰訊（テンセント）の関連部門に政府の指示があったかどうかの問(wèn)い合わせを行ったが、これまでのところ回答は得られていない。

胡さんの追悼會(huì)を開(kāi)催したアウトサイダー中文館のオーナー、趙國(guó)君（ジャオ?グゥオジュン）氏は「一部の過(guò)激な言論が削除されたとしても、過(guò)激な思想を生む土壌はなくなっていない。問(wèn)題そのものを徹底的に解決することはできず、一時(shí)的なバランス取りに過(guò)ぎない」との見(jiàn)方を示す。だが、會(huì)に出席した他の在日中國(guó)人からは「削除しないよりはいい」との聲も上がる。プラットフォーム管理の規(guī)範(fàn)化、法的抑止力の強(qiáng)化、心理レベルでの教育など、悪意ある極端な言論を一掃するために今後多くのことに取り組む必要がある。今回の事件を通じて、「愛(ài)國(guó)」の旗を掲げる極端な言論や行動(dòng)が一歩進(jìn)むごとにより深刻な害がもたらされるということへの理解が広がることを願(yuàn)う。（取材/YF?翻訳/野谷）