竹は文人墨客の精神的なよりどころ

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中國は世界で最も早く竹を育成し、利用した國で、最大の竹産出國でもあり、「竹の國」とも呼ばれている。

古くから中國人にとって、竹は単に日用品や生産活動に必要な道具?工蕓品であるだけでなく、奧深い文化的意味も持っている。竹は外側(cè)がまっすぐで中が空洞、枝が多く葉が生い茂り、すらりと伸びて四季を通じて緑であることから、高雅、純粋、謙虛、節(jié)度を象徴し、その內(nèi)面と品格が中國人に深く愛されている。梅、蘭、菊と並び「四君子」とも呼ばれ、また梅、松と並び「歳寒三友」とも稱されている。

古來より教養(yǎng)のある文人墨客は竹を愛し、詩に詠む人が多い。北宋文學(xué)の巨匠、蘇軾は「肉がなくても食べて生きていけるが、竹がないところには住めない。肉がなければ人は痩せていくが、竹がなければ人は俗になる。人は痩せても太ることはできるが、俗になると治せない」と詠んだ。これは蘇軾自身が竹をどれほど重視していたか、また中國の古代の士大夫や文人墨客にとって竹が特別な意義を持つことを示している。

室町時代に中國から煎茶とともに日本に渡った竹の道具類は、江戸の末期から明治にかけて、煎茶の隆盛と共に「唐物籠」として珍重された。竹は文人だけでなく、手先の器用な中國人によってさまざまな美しい工蕓品へと変えられた。竹工蕓はその獨(dú)特の工程と技巧で、中國の工蕓美術(shù)史に獨(dú)自の地位を確立した。ここでは中國人の生活美學(xué)と精神的なよりどころを理解するために、竹工蕓品の中でも特に竹彫りと竹編みについて紹介する。

竹彫り―小さなものに大きな美

竹は強(qiáng)くてしっかりしており、內(nèi)側(cè)は空洞て?外側(cè)は清潔、色合いは琥珀に近く、堅牢て?韌性もあり、中國人にとって吉祥な物とされている。歴代の文人か?竹を高く評価してきたことから、竹彫りの蕓術(shù)か?生まれた。

竹彫りとは、竹製の器物を彫刻して形作り、さまさ?まな裝飾模様や文字を彫ること、または竹の根を使って各種の裝飾品や置物を作る技術(shù)。ソリッド（硬い部分）の木と異なり、竹は中空で厚さが異なって破損しやすいため、彫刻する際には材料に特別な注意が必要だ。

竹彫りは商の時代以前にはすでに現(xiàn)れ、南北朝時代には竹根の彫刻蕓術(shù)か?出現(xiàn)した。初期の竹彫りの製品は主に宮殿に使われ、モチーフは仏像、人物、花鳥、山水なと?の紋様を竹に彫り込むものた?ったか?、技術(shù)か?進(jìn)化するにつれ、次第に題材も広か?っていった。唐代になると竹彫りはさらに発展し、多くの人に知られ愛されるようになり、中國南部の各地て?流行した。

竹彫りは小さな物が多いが、竹の特性上、彫刻するのは非常に難しく、豊富な彫刻経験と高度な技術(shù)が必要だ。明清時代以降は名匠が次々と現(xiàn)れ、典籍に記された著名な竹彫りの職人は300人以上にも上る。

明清時代の竹彫り製品は技術(shù)が非常に優(yōu)れており、重厚で質(zhì)素なスタイルと豊富な構(gòu)図、刀工が深く線は力強(qiáng)く、種類が多く、獨(dú)自のスタイルを持っている。竹彫りは多くの人に愛されるようになり、次第に実用品から蕓術(shù)品として鑑賞?収集されるようになった。

現(xiàn)在、中國の竹彫り作品は形狀や內(nèi)容が多種多様で、地方の特色や民族風(fēng)情が溶け込んでいる。例えば四川省都江堰市の「聚源竹彫り」は中國西南地區(qū)で唯一の竹彫りの流派で、素材の選び方や刀工、緻密で複雑なテクニッなどが深遠(yuǎn)で、「竹彫り文化の郷」と呼ばれている。

中國人は古くからの彫刻技術(shù)を使って、精神的なよりどころと意味を持たせ、竹彫り製品に具現(xiàn)化している。職人の精巧な手仕事によって竹は朽ち果てていくものから神秘的なものへと変わり、高雅で生き生きとした、清新で自然な竹彫りが竹製品特有の味わいを持ち、中國の工蕓文化の代表の一つとなり、特別な蕓術(shù)的魅力を感じさせている。

竹編み―指先の竹アート

竹編みは中國人にとって非常に身近なものだ。子どもの頃の背負(fù)いかごや涼を取るための竹製の扇やマット、魚を捕るためのかごや網(wǎng)、物を入れるための竹製のかごや筐など、深い郷愁を感じさせ、誰でも多くの思い出を心に刻む。

竹編みは中國古代工藝品の中で最も早くから利用され、最も用途が広く影響が深い竹製品の一つで、竹の加工は4500年前からすでに専門業(yè)界として発展している?，F(xiàn)在でも竹編みは中國人にとって欠かせない生活用品?工蕓品で、竹の形狀も用途もすべてが向上している。特に福建省安渓県は竹と籐の編み物の発祥地の一つで、長い歴史と豊かな製作技術(shù)を持っており、國內(nèi)外で高く評価されている。その名聲は「中國の竹編みは福建を見よ、福建の竹編みは安渓を見よ」と言われるほどだ。

福建省泉州市安渓県の竹編みはウーロン茶と密接に関係

安渓県の竹編みの主要な材料には毛竹や山藤なと?か?ある。竹と藤て?垂直な二方向にそれそ?れ交錯と圧縮を繰り返しなか?ら完成する。縦の線は「経」、橫の線は「緯」と呼は?れ、編むことを通してさまざまな模様か?形成される。

安溪県の竹編みは唐時代の終わりにはすでに大変流行していた。宋元時代には農(nóng)村に普及し始めた。安溪県の竹編みは現(xiàn)在でも手作業(yè)だ。時代か?進(jìn)むにつれて、技術(shù)はますます洗練された。精緻て?耐久性もある竹編みの農(nóng)具や茶具、生活用具は今では一般的になっている。その中で、竹て?作られた茶器は竹編みの半分を占めている。安溪県の竹編みとウーロン茶の発展は密接に関連している。

安溪県のウーロン茶は武夷山て?生産され、茶の木は巖の間に生えている。緑茶と紅茶の間に位置する「半発酵」の茶て?、緑茶の爽やかさと紅茶の甘いまろやかさか?あり、ウーロン茶の中て?極上品といえる。

國家レベルの竹編み技術(shù)の代表的な継承者、陳清河氏は「安溪県にはウーロン茶もあれは?竹編みもある。茶摘みの茶枠、茶冷ましの平たいふるい、揺り青（茶葉を揺らして発酵させる工程）の茶ふるいと揺青機(jī)、茶の焙爐なと?、何百年にもわたり竹編みか?使用されている」と話す。

茶園て?茶を摘む女性か?頭にかふ?る斗笠や背中に背負(fù)う茶かこ?も竹製品だ。地元では茶葉を天日干しや加工する際にも大きな竹の額や竹のふるい、大焙爐なと?が使われており、竹か?隨所て?見られる。

竹製品は美観と質(zhì)感か?獨(dú)特て?、原始的て?純粋な雰囲気を持っている。竹製品自體が人々の自然への敬意と環(huán)境に対する配慮を表しており、伝統(tǒng)工蕓の継承と革新を兼ね備えている。持続可能な発展と環(huán)境意識か?日々高まる現(xiàn)代において、竹製品はそのユニークな魅力て?ますます多くの人を引き付けている。（提供/日中文化交流誌「和華」?編集/藤井）