2014年9月5日、臺灣映畫界の巨匠、ツァイ?ミンリャン（蔡明亮）監(jiān)督最後の長編作品「郊遊 ピクニック」が6日公開される。突然の引退表明から1年。新たな表現(xiàn)の道を探る監(jiān)督は「若い人に作品を見てほしい。映畫上映に革命を起こしたい」と語った。

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昨年秋のベネチア國際映畫祭。突然の引退表明は內(nèi)外に波紋を呼んだ。まだ50代で働き盛り。「郊遊」は同映畫祭で審査員大賞を獲得した。監(jiān)督は発言を振り返る?！赣钞嬜鳏辘仙瘠à幛窟\(yùn)命と思ってきた。しかし、もう創(chuàng)作意欲が湧いてこなくなった」。ビジネス優(yōu)先の映畫界に疲れたという?！附歼[」で「十分納得いくものができた」とも感じていた。

デビューから20年余り。集大成となる「郊遊」の主演は、長編10作品すべてに出演した盟友、リー?カンション（李康生）だ。リーは子供二人を持つ男を演じる。男は不動(dòng)産広告の看板を持ち、1日中幹線道路に立つ。子供たちはスーパーの試食で空腹を満たす。住み家は薄暗い空き家。3人は公衆(zhòng)トイレで體を洗い、薄汚れた寢床で寄り添って眠る。そこへ3人の女が絡(luò)む。彼らの行動(dòng)の理由も、関係性も説明されない。時(shí)系列も判然としない。都會の孤獨(dú)と愛への渇望。無駄が極限まで削られ、見る者の數(shù)だけ解釈が生まれる作品だ。

「映畫の固定観念を捨てられるようになった。物語、せりふ、音楽。さまざまな形式を捨てた。すべての焦點(diǎn)をリーの顔に絞った」

娘が買ってきたキャベツを、男がむさぼるシーンがある。キャベツには人の顔が描いてある。胸に抱き寄せ、ばりばりと食べる。涙を流す。そこには監(jiān)督とリーの20年があった。

「彼の顔は時(shí)間の概念だ。ある物體が被寫體になり、私はそれを撮ってきた。彼の演技は、演技を捨て去っている。彼は20年間キャベツを食べ続けた。それがあのシーンに凝縮されている」

長編映畫製作からは引退するが、創(chuàng)作意欲は衰えていない。リーは靜かに言った。「たまたま體調(diào)が悪かったので、『これで最後にする』と言ったのだと思う」。その証拠に、監(jiān)督はリーを主演に新たな短編シリーズを撮り始めた。題名は「ウォーカー」。世界各地を舞臺に、ただ「歩く」リーをカメラに収めている。

新しい映畫上映の方法も模索中だ。作品を美術(shù)品として、美術(shù)館で展示上映する。監(jiān)督は打ち切りを心配せず「じっくり観客に作品を見せられる」と説明する。8月初めには、リー主演で舞臺「玄奘」も上演した。

「新しい観客を発掘したい。若い人にはチケットを安く設(shè)定し、繰り返し來られるようにする。美術(shù)館でリラックスし、自由に見てもらいたい。美術(shù)館で上映することで、映畫の革命を起こしたいんだ」

ツァイとリーの挑戦は続いている。（文?寫真/遠(yuǎn)海安）

「郊遊 ピクニック」（2013年、臺灣）

監(jiān)督：ツァイ?ミンリャン（蔡明亮）

出演：リー?カンション（李康生）、ヤン?クイメイ（楊貴媚）、ルー?イーチン（陸奔靜）、チェン?シャンチー（陳湘［王其］）

2014年9月6日、シアター?イメージフォーラムほかで全國順次公開。