2024年7月30日、臺(tái)灣メディアの瑯瑯悅読に臺(tái)灣映畫評(píng)論家協(xié)會(huì)の理事?朱哲輝Alan氏による、劇場(chǎng)アニメ「ルックバック」のレビュー記事が掲載された。（本記事はネタバレを含みます）

朱氏はまず、「劇場(chǎng)アニメ『ルックバック』は、感情豊かで精巧かつ繊細(xì)な作品。原作の漫畫を約1時(shí)間（58分）のアニメーション映畫に映像化したものだ。長(zhǎng)編とは言えないかもしれないが、その時(shí)間の中で藤野と京本という2人の主人公が小學(xué)校で出會(huì)ってから成長(zhǎng)するまで、共同で漫畫創(chuàng)作をしながら別れたり再會(huì)したり、さらには平行世界を超えて人生をやり直すというファンタジーが描かれている」と紹介した。

続けて、「同作の中で描かれる學(xué)校生活や田舎暮らしは、スタジオジブリ作品の『おもひでぽろぽろ』をほうふつとさせ、鮮やかで明るく、視覚的に透明な印象を與える絵の質(zhì)感、懐かしさと溫かさであふれている。特に漫畫家を描いた作品だけに、さまざまな畫風(fēng)が巧みに使い分けられている。主人公が粗い線で描くユーモラスな4コマ漫畫や、それがそのまま2Dの平面的なアニメーションとして（絵の中にさらに絵があるように）描かれている場(chǎng)面は、映畫本編の細(xì)かく流れるようなリアルな3Dアニメーションと対照的に描かれている」と説明した。

さらに、「多くのシーンの場(chǎng)面転換がモンタージュ（いくつかの映像の斷片を組み合わせて一つの連続したシーンを作る）手法によってテンポ良く描かれており、數(shù)年の時(shí)間の流れがあっという間に感じられる。また、同作には映畫『インターステラー』のように扉越しに漫畫のメモを渡すシーンがある。これは心からの後悔の気持ちを表現(xiàn)しており、時(shí)空を超えてその後悔を伝えることで、過(guò)去の遺憾を解消するチャンスが與えられるというものである」と論じた。

また、「押山清高監(jiān)督がアニメーションで物語(yǔ)をどのように進(jìn)めるか、同作を見(jiàn)るとその技術(shù)や手法が非常に巧みであることがよく分かる。原作漫畫では、1ページに複數(shù)のコマを使って動(dòng)作や情景の進(jìn)行や対比を描く。これにより、読者は強(qiáng)い感情を感じることができるが、映畫では動(dòng)的な映像として、連続するシーンや編集、音楽を使ってキャラクターの動(dòng)きや心情の変化を描いている。これこそがアニメ映畫の特長(zhǎng)であり魅力である」と言及した。

その上で、「劇場(chǎng)アニメ『ルックバック』は、非常に細(xì)かい色使いや描寫の技術(shù)で、人生の過(guò)程における努力と夢(mèng)、友情の形成と別れ、そして予測(cè)できない運(yùn)命の変化を描いている。異なる平行世界の展開(kāi)が似たような結(jié)末に向かうのは、すべてが運(yùn)命によって定められているからだ。私たちはその瞬間の出會(huì)いを大切にすべきである」と述べた。

そして最後に、エンディングテーマのharuka nakamura feat．uraraの「Light Song」について、「まるで聖歌のようなシンプルで純粋なピアノ伴奏が、靜かで神秘的な雰囲気を醸し出し、生と死の別れを経験した心境を慰めるかのように響く。エンディングにぴったりの曲だ」と評(píng)した。（翻訳?編集/巖田）