カナダのモントリオールに本部を置く世界アンチドーピング機関（WADA）は現地時間7日夜に発表した聲明で、米國アンチドーピング機関（USADA）が長年にわたり、規(guī)則違反の薬物を使っている選手の出場を認め、少なくとも1件ではアンチドーピングのルール違反を公表しておらず、あるいはしかるべき制裁を行っていないことを明らかにし、これは世界のアンチドーピングのルールとUSADAのルールに直接違反していると指摘しました。

WADAの聲明によると、USADAがドーピングを行った選手の試合出場を認めたやり方は、スポーツ競技の完全性を保護するためのWADAのルールに明らかに違反しています。WADAは、ドーピングをした選手の出場を許可したUSADAの長年の慣行を承認していないとのことです。

パリオリンピックの陸上競技米國代表のエリヨン?ナイトン選手は今年3月26日の競技會外検査で、禁止されているステロイド薬物の「トレンボロン」が検出されたのですが、USADAはパリオリンピックの國內予選が始まる前に、ナイトン選手の陽性結果は「米國內で合法的に使用されている、家畜成長促進剤に汚染された牛肉を食べたことによるもの」として、資格停止処分を解除して、最終的には米國代表として同選手がパリオリンピックに出場することを認める決定をしました。

WADAは、USADAの理事會や資金を提供する米國議會が、こうしたコンプライアンスに反する慣行を知っていたのかと疑問を示し、「規(guī)則に違反するこの種のやり方は、スポーツ競技の公平性を損ねるだけでなく、関係する選手の安全をも危険にさらす」と指摘しました。（提供/CRI）