中國の電気自動車（EV）大手の比亜迪（BYD）の河南省鄭州市にある鄭州拠點でこのほど、2024年の第2回大規(guī)模求人がスタートした。募集要項によると、今回は4000人の募集で、給與は月収ベースで5000～9000元（約10萬～18萬円）。そのうち生産現(xiàn)場のオペレーターが最も人手不足で、仕事の內(nèi)容には補助的な設(shè)備を使った簡単な製品組み立てが含まれる。給與については、一般の現(xiàn)場オペレーターは約7000元（約14萬円）、フォークリフトや仕上げ工など一定の技術(shù)的要求のあるポジションは最高で1萬元（約20萬円）を超える。人民日報海外版が伝えた。

首都経済貿(mào)易大學(xué)労働経済學(xué)院の張成剛（ジャン?チョンガン）準(zhǔn)教授は、「BYDのこのたびの求人は規(guī)模が大きく、一般作業(yè)員の給與は鄭州ではトップクラスで、これほどの給與水準(zhǔn)ならたくさんの労働者が集まるだろう」と述べた。

求人サイトの智聯(lián)招聘のプラットフォームのデータを見ると、今年1-7月には、同プラットフォームの一般作業(yè)員?技術(shù)者の平均給與が6887元だった。全體として言えるのは、新エネルギー自動車産業(yè)の一般作業(yè)員の賃金?待遇はもう少し高いだろうということだ。

急速に発展する新エネ車産業(yè)が大量の雇用を生み出している。中國工業(yè)?情報化部の発表した「製造業(yè)人材発展計畫ガイド」によると、省エネと新エネ車の分野で2015年の人材規(guī)模は17萬人だったが、25年は120萬人に拡大して103萬人が不足するという。智聯(lián)招聘プラットフォームのデータでは、今年1-7月の新エネ車産業(yè)では、一般作業(yè)員?技術(shù)者の求人が前年同期比91．2％増加して全體の38．2％を占めた。

新エネ車産業(yè)の発展が好調(diào)

工場と雇用が増える一方 新エネ車メーカーの自動化レベルがますます高くなり、従來の生産規(guī)模と同じ工場であれば必要とされる作業(yè)員の數(shù)は減ったが、この産業(yè)の急速な拡大に伴い、新エネ車の工場の全體的な數(shù)と全體的な規(guī)模が大幅に拡大している。新たな工場が1カ所建設(shè)されるごとに新たな雇用が生み出されており、これには科學(xué)技術(shù)者も一般のオペレーターも含まれる。

BYDの鄭州基地プロジェクトは3期に分かれ、第1期の生産計畫は40萬臺、第1期と第2期はすでに生産がスタートし、第3期は現(xiàn)在、建設(shè)が進められている。鄭州拠點には3萬6000人の作業(yè)員がおり、生産ラインがフル稼働すると5萬人の作業(yè)員が必要になり、現(xiàn)場のオペレーターと技術(shù)者の比率は約1:1になる。このことは各職種で作業(yè)員が増加していることを意味する。他の自動車メーカーも似たような狀況だ。8月21日、広汽埃安（AION）の湖南省長沙市にある長沙スマートエコ工場が完成して生産をスタートし、年間生産臺數(shù)は20萬臺に達する見込みだ。6月には、孚能科技（Farasis Energy）の広東省広州市にある広州拠點が生産を開始し、25年に予定の生産臺數(shù)に到達すると、車載EVバッテリーを自動車60萬臺に提供できるようになるという。昨年末には、ドイツのフォルクスワーゲングループの中國における初の獨自資本のバッテリーパック工場が安徽省合肥市で生産をスタートした。これらの工場は相當(dāng)な數(shù)の作業(yè)員を必要としている。

注文急増で生産ラインはさらに多忙、現(xiàn)場の作業(yè)員がより多く必要に

中國の新エネ車産業(yè)は12年から23年までの販売臺數(shù)の複合年間成長率が82．1％になり、生産臺數(shù)?販売臺數(shù)ともに9年連続で世界一だった。今年上半期の生産臺數(shù)は前年同期比30．1％増の492萬9000臺、販売臺數(shù)は同32％増の494萬4000臺だった。生産規(guī)模が拡大して、生産ニーズを満たすためより多くの労働者が必要になり、これには相當(dāng)數(shù)に上る一般作業(yè)員も含まれる。

前出の張氏の説明によると、消費サイクルの影響により、毎年7-9月は中國の製造業(yè)企業(yè)の求人ピークの時期で、注文を受けた自動車の生産を予定通りに終わらせるため、メーカーの間で作業(yè)員の獲得競爭が激しさを増し、そのためこの段階で新たな雇用が生まれるのだという。

張氏は「自動化レベルが高い工場では、現(xiàn)場の作業(yè)員の労働強度、労働環(huán)境がこれまでと大きく変わっている。現(xiàn)在、新エネ車メーカーの一般作業(yè)員の主な仕事は組み立ての補助、設(shè)備の點検とメンテナンスなどで、パッケージや安全検査などでも一定數(shù)の一般作業(yè)員が必要だ。こうした作業(yè)員は、體力的な要求はそれほど高くないが、教育レベルと技術(shù)レベルに対する要求はより高く、企業(yè)は採用後に専門的な研修を行うことになる」と続けた。

新エネ車メーカーの大量の求人は、中國新エネ車産業(yè)の発展と好調(diào)さを一つの側(cè)面から物語っている。 新エネ車は今や中國の輸出の新三種の神器（電気自動車、リチウム電池、太陽電池）の一つで、十分な注文があり、労働力ニーズが大きい。同時に、消費者向け電子製品に比べ、自動車製造分野の労働者は第一線の作業(yè)員も含め、一定の技術(shù)レベルが必要とされるため、求人の難度が相対的に高くなる。これは中國新エネ車産業(yè)の発展と好調(diào)さの表れでもある。専門家は「103萬人の人手不足から新エネ産業(yè)の急速な発展と人材育成の緊急性がはっきりと分かり、また新エネ産業(yè)の限りない発展チャンスと將來性も示されている。目下、新エネ車産業(yè)チェーンの開発、生産、販売、サービスなどを含む各プロセスは、どれも大量の人材を必要としている」との見方を示した。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）