米國(guó)の大統(tǒng)領(lǐng)選投票日が5日に迫った。共和黨のトランプ前大統(tǒng)領(lǐng)が返り咲いた場(chǎng)合の中國(guó)への影響について、ロイター通信は「人民元にとって重圧」との専門家の見(jiàn)方を紹介。専門家は「投機(jī)筋が人民元の売り持ちに動(dòng)いているだけでなく、中國(guó)本土の輸出業(yè)者らが保有するドルを手放さないからだ」などを理由に挙げた。

ロイター通信によると、中國(guó)経済の低迷や中國(guó)債券利回りの低さが響き、人民元は昨年初め以降軟調(diào)が続いている。過(guò)去17カ月は1ドル＝7元（約140円）よりも元安水準(zhǔn)で推移し、下落率は約2％だった。

足元では中國(guó)政府の大規(guī)模な経済対策を本土の株式市場(chǎng)が好感して投資家が戻ってきたが、米大統(tǒng)領(lǐng)選で対中関稅の大幅引き上げを公約に掲げるトランプ氏が勝利するかもしれないため、人民元への下げ圧力は強(qiáng)まり続けている。

3週間移動(dòng)平均ベースの人民元下落率は約1．5％と、この1年余りで最大に達(dá)した。イーストスプリング?インベストメンツの債券ポートフォリオマネジャー、ロン?レン?ゴー氏は「向こう12～18カ月で中國(guó)はあらゆる方面から関稅引き上げに直面する。自國(guó)経済のための最も手っ取り早い政策調(diào)整は通貨安誘導(dǎo)になる公算が大きい」と述べた。

トランプ氏が1期目の米大統(tǒng)領(lǐng)だった期間には2018年に初めて中國(guó)製品に関稅が発動(dòng)されると人民元は対ドルでおよそ5％下がり、1年後に両國(guó)の貿(mào)易摩擦が激化するとさらに1．5％下落した。

今回トランプ氏は中國(guó)製品に60％ないしそれ以上の関稅を適用すると表明している。ジェフリーズのグローバルFX責(zé)任者を務(wù)めるブラッド?ベッチェル氏は「トランプ氏が大統(tǒng)領(lǐng)に復(fù)帰し、共和黨が上下両院で多數(shù)派を握れば、數(shù)カ月で人民元が最大12％下落する可能性がある」とみている。

バークレイズのマクロFXストラテジスト、レモン?チャン氏は今年第4?四半期のオフショア人民元は1ドル＝7．10元前後と、6月以降の7．00～7．30元というレンジの中心で推移すると予想した。

ロイター通信は「中國(guó)當(dāng)局も人民元安を好むように思われる」と言及。「8月に人民元が一時(shí)8カ月ぶりの高値になった場(chǎng)面では大手國(guó)有銀行がドル買いに動(dòng)き、輸出収入の目減りを防いだとみられる」とした。

ICの市場(chǎng)アナリスト、トニー?シカモア氏は「トランプ氏が大統(tǒng)領(lǐng)に戻って対中関稅を約束通り60％に引き上げれば、中國(guó)にとってはまずい事態(tài)だ」と分析。「恐らく、だからこそ中國(guó)當(dāng)局は前倒しで金融緩和に乗り出し、財(cái)政出動(dòng)に言及しているのではないか。これらの関稅が実行されれば、中國(guó)の経済成長(zhǎng)には逆風(fēng)となるので、衝撃緩和の要素が欲しいのだ」と付け加えた。（編集/日向）