2024年11月4日、シンガポールメディア?聯(lián)合早報(bào)はこのほど、中國で橫行している代理出産問題について紹介する記事を掲載した。

記事は、有名な反人身売買ボランティアと河南テレビ局が8月下旬、山東省青島市にある地下代理出産実験室を暴いたと紹介。建物の地下にある実験室は800平方メートル以上の面積を有し、採卵、胚移植、胚の培養(yǎng)などの醫(yī)療設(shè)備が完備され、正規(guī)の病院に匹敵する設(shè)備の充実ぶりだったとしたほか、採卵や胚移植のほかにも他の代理出産業(yè)者の出産業(yè)務(wù)も請け負(fù)っていたと伝えた。

また、女性の顔立ちや健康狀態(tài)によって卵子が高級品と廉価品に分けられて販売されていたこと、代理出産費(fèi)用は75萬元（約1600萬円）で、性別のスクリーニングには20萬元（約430萬円）の追加料金がかかること、採卵や胚移植を?qū)g際に行っていたのが青島市で最高規(guī)格の公立病院に勤務(wù)する副主任醫(yī)師だったことが分かったと紹介した。

そして、報(bào)道後に青島市衛(wèi)生委員會(huì)が直ちに公安、市場監(jiān)督などの部門と合同調(diào)査チームを結(jié)成し、10月30日に調(diào)査結(jié)果を発表して地下実験室の責(zé)任者を逮捕したほか、代理出産に関與した疑いのある他の5人の醫(yī)師、看護(hù)師に対しそれぞれ免許はく奪などの処分を下したことを伝えた。

その上で、中國では1990年代に最初の代理出産業(yè)者が誕生して以來、代理出産サービスの利用を明確に禁止した法律は一つもないと指摘。2001年制定の「人類生殖補(bǔ)助技術(shù)管理弁法」では醫(yī)療機(jī)関や醫(yī)療関係者が代理出産技術(shù)を用いてはならないと規(guī)定する一方で、市民による代理出産サービスの利用については規(guī)制をかけていないとしたほか、同弁法は當(dāng)時(shí)の衛(wèi)生部が規(guī)定した部門クラスの法規(guī)であり、國務(wù)院が制定する法規(guī)に比べて規(guī)制レベルが低く、罰則も不十分だと伝えた。

記事は、14年に中國が出産制限を2人までに拡大して、その後出産制限を完全に撤廃する流れの中で代理出産の需要が急増し、病院と代理出産業(yè)者が結(jié)託し、黒い利益連鎖が構(gòu)築されるに至ったと紹介。少子化傾向が加速し、人口危機(jī)が深まる中、中國政府は「あえて子どもを産まない、産みたくない」という人々の問題に対処する必要があるものの、闇の代理出産産業(yè)チェーン問題が解決されない限り、代理出産を簡単には合法化しないだろうとした。

そして最後に「確かなのは『法律で禁止されていないが、政府は許可しない』というグレーな空間が続く限り、闇の代理出産産業(yè)チェーンは存続し続ける恐れがあり、政府が直面する法的、道徳的、倫理的ジレンマはさらに強(qiáng)まるということ。代理出産というパンドラの箱がすでに開かれた狀況の中で、現(xiàn)行法だけで対処するのは無理だろう」と結(jié)んだ。（編集?翻訳/川尻）