中國に対する本格的な「締め付け」を始めたのは、2017年1月から21年1月まで米國大統(tǒng)領(lǐng)を務(wù)めた共和黨のトランプ氏だった。後任であるバイデン大統(tǒng)領(lǐng)も、民主黨の所屬ではあったが「締め付け」をむしろ強(qiáng)化した?，F(xiàn)在の大統(tǒng)領(lǐng)選では、トランプ氏とハリス氏が接戦を続けている。中國にとって「おトク」なのはトランプ大統(tǒng)領(lǐng)なのかハリス大統(tǒng)領(lǐng)なのか。ドイツメディアのドイチェ?ベレはこのほど、専門家の見方を紹介する記事を発表した。

経済面でトランプ氏は、ほぼすべての輸入品に10％から20％の包括的な関稅を課すことを提言し、中國製品には60％以上の関稅を課すとした。トランプはこれらの措置が米國の製造業(yè)を後押しするとした。中國人民大學(xué)の刁大明（ディアオ?ダーミン）外交學(xué)學(xué)科主任は、このような政策を本當(dāng)に実施すれば、米國の大衆(zhòng)の生活費(fèi)が上昇しつづけることになると指摘した上で、「トランプ氏の好みとリズムも加われば、非常に複雑な狀況になるだろう」と述べた。

一方のハリス氏が當(dāng)選した場合には、「在任中に取る可能性のある行動を予測するのがさらに難しいかもしれない」との考えを示した。ハリス氏は副大統(tǒng)領(lǐng)としてバイデン大統(tǒng)領(lǐng)の製作を?qū)g行する立場だったので、外交スタイルやどのような主義主張を持っているのか、誰にも分かっていないからという。ただし、トランプ氏の政策をさらに進(jìn)めたバイデン大統(tǒng)領(lǐng)の政策を維持するとみられているという。

一方で、アトランティックカウンシルグローバル中國センターの非常駐研究員であるエリザベス?フレウンド?ラルス氏は、「中國の指導(dǎo)者はハリスを好む可能性が高い。彼女はトランプ氏以外のかつての米大統(tǒng)領(lǐng)たちの方法で中國と付き合うからだ」との考えを示した。

バイデン大統(tǒng)領(lǐng)は選挙戦から撤退するまで「中國に対してもっと強(qiáng)硬で、トランプとバイデンのどちらが、（中國に対して）より強(qiáng)硬なのかを誇示していたようにも見えた」?fàn)顟B(tài)だったが、ラルス氏はさらに「ハリスにはそれは見えない。彼女の政策アジェンダは國內(nèi)の問題にもっと集中する」と指摘した。

臺灣問題については、ハリス氏は10月にCBSの取材で「中國が侵攻した場合、臺灣を守るかどうか」と質(zhì)問されて、「仮定的な問題を議論することはできない」と答えた上で「臺灣が自己防衛(wèi)する能力を持つ」ことを確保すると述べた。この発言は、米國で1979年に成立した臺灣関係法に呼応するものだ。

トランプ氏は臺灣が米國の防衛(wèi)を獲得するために「保護(hù)費(fèi)」を提出すべきだと何度も主張して論爭を引き起こしてきた。ラルス氏によると、トランプ氏のこの発言は共和黨の一貫した態(tài)度にかなり合致している。すなわち、臺灣は國防予算を少なくともGDPの5％まで大幅に引き上げ、米國側(cè)に自衛(wèi)の決意を見せるべきだとの主張という。ラルス氏はさらに、「トランプ氏を分析しようとしたら、さまざまな発言に注目することになるが、本當(dāng)に注目せねばならないのは彼の行動だ」と指摘した。

元清華大學(xué)講師で中國の獨(dú)立政治コメンテーターの呉強(qiáng)（ウー?チアン）氏は、中國政府はハリス氏よりもトランプ氏を好むかもしれないと分析した。

まず、トランプ氏が大統(tǒng)領(lǐng)になった場合には、前の任期時(shí)と同様に、「孤立主義」を推進(jìn)するとみられる。そしてNATOや日本などのアジアの同盟國については「（米國の）防衛(wèi)に貢獻(xiàn)していない」として、「支援を撤回する」とも発言している。呉氏は、トランプ氏が大統(tǒng)領(lǐng)に返り咲けば、新たなタイプの冷戦が発生する可能性があると述べた。

すなわち、これまでのような民主主義と権威主義の爭いではなく、民主主義陣営の內(nèi)部で、國と國の対立が激化する可能性だ。そうなれば、世界における米國の役割は弱まり、中國はそのことで利益を得る可能性があるという。

ただしラルス氏は、「トランプ氏が2017年に大統(tǒng)領(lǐng)に就任して以降、世界の地政學(xué)構(gòu)造は大きく変化し、世界の多くの地域で衝突が起きている」「トランプ氏個人の孤立主義傾向にかかわらず、その外交政策チームは米國の同盟國との協(xié)力を引き続き推進(jìn)することを考えている」と指摘した。トランプ氏も、同盟國との協(xié)力をやめるとは考えにくいという。（翻訳?編集/如月隼人）