2024年11月17日、香港メディア?香港01は中國で無差別殺傷事件が相次いでいる背景について論じた記事を掲載した。

記事は、広東省珠海市で35人が死亡した自動車暴走事件が中國全土に衝撃を與えた矢先の16日、江蘇省宜興市の専門學(xué)校で8人が死亡し17人が負(fù)傷する無差別切りつけ事件が起こり、中國社會は再びショックを受けたと伝えた。

そして、シンガポール紙「聯(lián)合早報」が、中國の兇悪犯罪率は総じて低いものの、今年に入ってからは北京や上海、広州、深センの大都市を含む各地で暴力事件が起きており、多くの人が「なぜ中國社會では今、無差別殺人が繰り返されているのか」との疑問を抱いていると伝えた。

また、中國公安部が各地で「八失人員」（投資失敗、失業(yè)、生活上の失意、感情的な失意、関係の調(diào)和喪失、心理の失調(diào)、精神コントロール喪失、若者の管理喪失）や「三低三少」（収入、権利、社會的地位が低く、人付き合いや流動の機會、誘導(dǎo)の手段が少ない）といった層の人々について調(diào)査に乗り出したとする報道やネット上での情報を紹介した。

その上で、華東理工大學(xué)の學(xué)者が2015?19年に発生した20件の社會的報復(fù)事件を研究したところ、「個人の感情や行動は社會的狀況から形成される」との結(jié)論を出したと紹介?！競€人の報復(fù)事件の発生は偶発的なものではなく、拒絶、感情の歪曲（わいきょく）、不満の蓄積、最終的な報復(fù)という長いプロセスを経ている」とし、このような事件の早期警戒、予防に當(dāng)たっては「突発的」「偶発的」という時代遅れの概念を捨て、プロセスコントロールという概念を確立しなければならないと指摘した。

記事は、この論理に照らせば今年中國で頻発している兇悪事件は「原因を特定し、反省し、長期的な安定と安全の環(huán)境を促進するための持続的な努力をせよ」と社會に警鐘を鳴らすものだとした。そして「國のガバナンス能力は、強力な武器や船、大砲の數(shù)によって決まるのではなく、そこに住む人々が公平と正義を感じられるかどうか、調(diào)和と安定を感じられるかどうかにかかっている」と指摘し、為政者は安定を維持するために、単に社會的弱者の「調(diào)査」を行い警察力を強化するのではなく、兇悪事件の発生を根源から予防する構(gòu)造的なガバナンス能力の強化に取り組むべきだと論じた。（編集?翻訳/川尻）