12月13日に11回目の南京大虐殺犠牲者國(guó)家追悼式典が行われた。

今年は、日本人歴史學(xué)者の笠原十九司が南京大虐殺の歴史研究を始めて40年目にあたる。笠原は都留文科大學(xué)の名譽(yù)教授として、東アジア國(guó)際関係史の研究を行ってきた。彼は南京大虐殺に関する論文に、殺害現(xiàn)場(chǎng)が映った貴重な寫真を掲載し、少數(shù)の人にしか知られていなかった史料を用いて、事実を明るみに出した。

笠原は、「南京大虐殺は事実である。世界が知っているが、日本だけが教えておらず、日本人だけ知らない。日本の恥だ」と語(yǔ)ったことがある。

笠原は大學(xué)時(shí)代の師である家永三郎の歴史教科書裁判をきっかけに、南京大虐殺の研究を始めた。家永が執(zhí)筆した高校歴史教科書は客観的かつ公正に歴史を記述した上で、戦爭(zhēng)の歴史を反省しており、當(dāng)時(shí)は広く使われていた。しかし、発行から10年後の1962年、文部省から不合格の認(rèn)定を受けてしまう。しかし家永は妥協(xié)することなく、32年間にわたる訴訟を始めた。その支援のため、教え子である笠原は長(zhǎng)い現(xiàn)地調(diào)査の道を歩み始めた。

1965年に東京教育大學(xué)東洋史學(xué)専攻だった笠原は、日本人の青年100人以上を伴って、中國(guó)各地を訪れた。南京では、被害者の証言を直接聞いた。その証言の內(nèi)容はその後、朝日新聞編集委員の本多勝一の著書『中國(guó)の旅』に収められた。

笠原はまた、妻と共に數(shù)十回にわたって米國(guó)にも赴き、大量の史料を集め、和訳して出版した。

家永が1984年に第三次訴訟を行った際には、笠原は洞富雄、藤原彰、本多勝一と南京大虐殺調(diào)査研究會(huì)を結(jié)成して南京での実地調(diào)査を行った。

笠原の取り組みは多くの人々に支えられていた。例えば、彼の論文に用いられた資料は永井元が提供したものだ。永井の父である永井仁左右は舊日本軍の兵士だった。永井親子は侵略戦爭(zhēng)を反省するという共通の願(yuàn)いから、笠原に資料を託した。これらの貴重な寫真と文書は2007年に『戦爭(zhēng)責(zé)任研究』に収録された。

広島大學(xué)の本田義央教授が話したように、日本の教科書は侵略の歴史を消去し、否定し、歪曲している。必要なのは、より多くの人が歴史を正しく見(jiàn)ることである。それは、第二次世界大戦時(shí)に原子爆弾の被害を受けた人たちの立場(chǎng)から見(jiàn)ても同じだ。福山市立大學(xué)の佐藤利行理事長(zhǎng)は、日本人は被爆という被害の歴史だけでなく、加害の歴史も忘れてはならないと語(yǔ)っている。

教科書の內(nèi)容をねじ曲げ、日本國(guó)民に対して侵略戦爭(zhēng)の歴史を隠蔽するというのは、愚かなやり方だ。歴史はそのものが良い教科書であり、歴史を忘れることは裏切りであるからだ。平和の道を守るには歴史の真実を守らなければならない。

南京大虐殺の歴史を直視するかどうかは中國(guó)と日本だけの問(wèn)題ではない。ジョン?ラーベの日記とミニー?ヴォートリンの日記の公表は世界を驚かせた。また、南京大虐殺の狀況を記事に書いたワシントンポスト紙のスティール記者は1987年にインタビューで、「殘念なことに、南京大虐殺のことを信じない人がいる。しかし、確かにそれは起きた」と答えた。日本政府の、戦爭(zhēng)の事実を覆い隠し、隠蔽する行為に対し、1990年12月26日付のニューヨークタイムズは南京大虐殺に関する史料を募集する広告を掲載した。これにより、さらに多くの証拠が披露され、侵略戦爭(zhēng)の歴史を否定する理論は破滅していった。

歴史の隠蔽は、「耳を覆って鈴を盜む」かのような行為だ。歴史を見(jiàn)て見(jiàn)ぬふりをする國(guó)は、いずれ自身と隣國(guó)を再び戦爭(zhēng)に陥らせることになる。より多くの日本國(guó)民に、歴史を正しく認(rèn)識(shí)するよう求めたい。正しい見(jiàn)方で歴史に向き合ってこそ、本當(dāng)の意味での反省ができ、相手の信頼を得ることができるのだから。（提供/CRI）