中國メディアの観察者網(wǎng)は、中國による重要金屬の対米輸出規(guī)制が今後さらに厳しくなる可能性があるとする海外メディアの報道を紹介する記事を掲載した。

記事はまず、英ロイターの18日付報道を引用。中國商務(wù)部が3日に通告を発表し、ガリウム、ゲルマニウム、アンチモン、超硬材料、グラファイトなどの二重用途物品の対米輸出を厳格に管理すると発表したことについて、米國による新たな対中半導(dǎo)體輸出禁止措置に対する、重要金屬分野での主導(dǎo)的地位を利用した迅速な反撃であり「重要鉱物は、米國との激化する貿(mào)易紛爭において中國の『最優(yōu)先の武器』となるだろう。問題は、中國が次に選ぶ重要金屬が周期表のどの元素かということだけだ」とロイターが評したことを伝えた。

また、ブルームバーグが「中國は今回の措置により他國企業(yè)による米國への製品販売を禁止する前例を作った」とし、制裁や輸出管理における「域外適用」がもはや米國や西側(cè)諸國の特権ではなくなったと評したことを紹介している。

その上で、米地質(zhì)調(diào)査所（USGS）のデータによると米國のガリウム、ゲルマニウム、アンチモンの対中依存度はいずれも高く、中國がガリウムとゲルマニウムの全面輸出禁止に踏み切れば、米國経済に34億ドル（約5300億円）の直接損失をもたらし、供給網(wǎng)の混亂という波及効果を引き起こす可能性があるとしたほか、中國による重要金屬輸出規(guī)制が米軍全軍種の兵器生産にも影響を及ぼし、1000を超える兵器システムと2萬以上の部品の生産に支障が出るとの予測も出ていると伝えた。

さらに、優(yōu)位性を生かした中國の規(guī)制によるダメージを軽減すべく、バイデン政権が數(shù)十億ドルを投じて國內(nèi)の重要鉱物生産能力の再構(gòu)築を進めているものの、その進展は遅いと指摘。アイダホ州のアンチモン鉱山再開計畫は28年まで生産が見込めず、米國唯一のアンチモン加工業(yè)者も生産量を増加させるための供給源が確保できていないとしたほか、ガリウムに至っては米國內(nèi)で1987年以降原料生産が行われていないと伝えた。

記事はその上で、米國にとって最大の問題は中國があらゆる重要鉱物分野で供給網(wǎng)を支配している點だとし、米シンクタンク「戦略國際問題研究所」（CSIS）によると、USGSが現(xiàn)在「重要鉱物」として指定している50種類のうち、半數(shù)以上の26種類が中國が最大の供給元となっていると紹介。これらの鉱物がいずれも中國による対米制裁のカードになり得る危うさを指摘した。

記事はこのほか、17日付の香港紙「サウスチャイナ?モーニング?ポスト」が中國による対米制裁措置について、「バイデン政権を?qū)澫螭趣筏皮い毪猡韦巍?a target='_blank' href='http://www.wenhuatang.com/search.php?filter=トランプ'>トランプ氏率いる次期米國政権への対応方法をすでに示唆するものだ」と分析したことを紹介。中國の有識者からも中國政府がトランプ氏に対して厳戒態(tài)勢を敷き、すでに準備を整えているとの見方を示していることを伝えた。（編集?翻訳/川尻）