2025年1月2日、獨國際放送局ドイチェ?ヴェレの中國語版は、中國による原子力発電所建設(shè)ラッシュについて分析するドイツ紙の報道を紹介する記事を掲載した。

記事は、南ドイツ新聞が先日発表した文章を紹介。記事によると同紙は、11年の福島第1原発事故後に多くの國とともに原発建設(shè)計畫を中斷した中國が今では急ピッチで原発建設(shè)に取り組んでおり、30年までに米國を抜いて世界最多の原発保有國になると伝えた。

そして、オックスフォードエネルギー研究所の中國問題専門家アンダース?ホーブ氏の言葉を引用して「中國には原子力発電所の建設(shè)を推進するための獨特の社會的?政治的條件が整っている。その中には、現(xiàn)地の人々が政府の計畫に反対する機會がほとんどないという事実も含まれている。そして、地方の指導(dǎo)者にとって原発プロジェクトはキャリアに大いに有利なのだ」と指摘。海南省の住民が長年風(fēng)力発電所の建設(shè)に反対してきたものの、地方指導(dǎo)者の強力な推進によって16年に昌江原発が建設(shè)された事例を紹介している。

また、ホーブ氏が「原子力発電は中國にとって火力発電の代替手段と見なされており、習(xí)近平（シー?ジンピン）政権下での野心的な環(huán)境目標(biāo)を達成するために重要だ」との見方を示したことを伝え、建設(shè)コストが低いことも原発の建設(shè)が急速に進んでいる要素の一つであると伝えた。

同紙はさらに、中國が中長期的にはロシアのように原子力を輸出する狙いも持っているとするジャコポ?ボンジョルノ米マサチューセッツ工科大學(xué)教授の見解も紹介。一方で、現(xiàn)時點ではパキスタンのみが中國の原子爐技術(shù)を購入する意思を示しており、スーダン、エジプト、南アフリカなど多くの國は數(shù)年前に中國と枠組み協(xié)定を結(jié)んだにもかかわらず計畫段階にとどまっているとも指摘し、その背景には「多くの國が、中國と長期的に密接に結(jié)びつくことに対して疑問を抱いている」ことがあると論じた。

このほか、原発の普及に當(dāng)たって核廃棄物の最終処理が中國にとっても大きな課題になっており、放射性廃棄物をガラス體內(nèi)で溶解することで危険性を低減するアプローチが試みられているものの、依然として多くの廃棄物が従來の高リスクな方法で中國東北部の地下深くに保管されているとした。

同紙は最後に、中國における原発建設(shè)ラッシュの一方で、現(xiàn)狀では原子力が中國の電力需要の約5％しかカバーしておらず、35年までに10％に到達させる目標(biāo)を立てているものの、すでに電力需要の35％を賄っている太陽光や風(fēng)力といった再生可能エネルギー発電に比べて普及が進んでいないことを伝えた。（編集?翻訳/川尻）