香港誌亜洲週刊の邱立本編集長はこのほど同誌上で、中國を躍進させた「真の秘密兵器」を指摘し、具體例をまじえて紹介する署名入り文章を発表した。以下は、日本人読者向けの若干の情報の追加を含めて同文章を再構(gòu)成したものだ。

中國の軍事技術(shù)が急発展、「ハニートラップ」などでは説明不能

中華民族の強大な文化遺伝子は、教育と學習を重視することだ。貧しい家族の子も、懸命に勉強すれば清華大學や北京大學に入學することができる。學歴のない地方在住の若者も、學習を続けて社會でのし上がろうとする。これはいずれも、中國に革新をもたらす秘密兵器だ。

中國の軍需産業(yè)の発展が世界を驚かせている。軍事技術(shù)の分野には陸?？栅?軍だけでなく、宇宙関連や人工知能（AI）もある。世界は「これらの革新的な武器を発明した人材はどこから來たのか」と問い続けている。

西側(cè)の主流メディアは、中國の先端軍事技術(shù)について「スパイが情報を盜んだ」「大金を支払って不正に入手」「ハニートラップを使った」などと、手段を選ばす技術(shù)を入手していると論じてきた。しかし現(xiàn)在、中國の一部技術(shù)は西側(cè)諸國には同類の技術(shù)が見當たらないほど進んでいる。つまり西側(cè)から入手した技術(shù)ではない。むしろ西側(cè)が、中國の技術(shù)をいかにして「盜む」かを考えるようになった。

このことは、中國の教育システムが、大量の科學技術(shù)エリート人材を育成できることを示している。

米國の制裁を受けたハルビン工業(yè)大學など軍需産業(yè)と結(jié)びついた7大學は、かなり早い時期から米國のブラックリストに載っていた。しかし米國側(cè)が各種禁止措置の強化を続けても、これらの大學はかえって大きな成果を出し続けるようになった。まして、エリート大學育成のための「九八五計畫」や「二一一計畫」の対象校がいずれも優(yōu)秀な人材を輩出していることは、言うまでもない。

過酷な受験競爭は非情ではない、「溫情」の社會システム

中國の大學が優(yōu)秀な人材を輩出している背景には、厳しい競爭制度がある。毎年の大學入試と大學院入試は、人材育成のゆりかごであり、西側(cè)先進國にはない傑出した人材を出現(xiàn)させている。

中國內(nèi)外の多くの人が中國の試験制度は過酷すぎて非情だと批判しているが、まさにこのような非情な制度こそ「溫情」を出現(xiàn)させるものだ。すなわち社會の底辺層の出身者に、階層の壁を突き破って社會の上層に登るチャンスが與えられているからだ。

中國のインフラ建設(shè)が過去10年余りで極めて強化された背後には何百萬人もの技術(shù)者の努力があった。

中國の大學卒業(yè)生は毎年1000萬人に達し、その半數(shù)近くが理工系であるために、世界最大の高速鉄道と高速道路システム、橋とトンネルシステムを建設(shè)という、インフラ建設(shè)での飛躍的進展を?qū)g現(xiàn)することができた。米國は最近になりインフラ建設(shè)で中國を追いかけると言い出したが、米國の技術(shù)者は不足しており、大學工學部の學生の多くは外國人留學生だ。そのため、インフラ建設(shè)を大規(guī)模に進めようとすれば、人材の「外國からの輸入」に頼るしかない。

中國人の學習目的は、高學歴の取得だけではない

人材に関連する「中國の秘密兵器」は、入學試験を突破して高學歴を得ようとすることだけではない。全國民に存在する「學習を生涯にわたって続けよう」とする雰囲気だ。馬雲(yún)（ジャック?マー）氏は大學受験に3度も失敗した。就職活動も失敗を繰り返した。ケンタッキー?フライドチキンに入社しようとした時には、24人が同時に受験して23人が採用された。唯一の不採用はジャック?マー氏で、「外見が宇宙人のようだ」との理由だったという。しかしマー氏は獨學で英語を巧みに扱えるようになった。また、アリババを設(shè)立して大企業(yè)に育てた。

馬化騰（ポニー?マー）氏は當時、まだ有名でなかった深セン大學を卒業(yè)した。しかしその後も學習を続けることを堅持し、テンセントを設(shè)立し、ウィーチャットを立ち上げ、中國人の生活様式を変えた。

中華民族の強大な文化遺伝子である教育と學習の重視により、貧しい家からも名門大學に入學する若者が出現(xiàn)し、高學歴でない場合でも、時間を作り出して學習を続ける。

中國のどの都市の書店も、週末には本を読みに來る人が大勢いる。本を買う金銭の余裕がない人も、なんとか學習しようとする意欲にあふれている。

これらはいずれも、中國の革新の秘密兵器だ。知識は運命を変える。中國人がこぞって知識を得ようとする狀況が、全世界の運命を変えることになる。（翻訳?編集/如月隼人）