中國(guó)の華夏時(shí)報(bào)は「レクサスの現(xiàn)地化が現(xiàn)実に？」という記事を掲載した。トヨタは上海に新工場(chǎng)を建設(shè)する方向で調(diào)整しており、2027年ごろに稼働し、高級(jí)車(chē)ブランド「レクサス」の電気自動(dòng)車(chē)（EV）を製造する計(jì)畫(huà)だ。テスラ同様、100％獨(dú)資で運(yùn)営する。レクサスの24年の中國(guó)での販売はすべて輸入で、月間平均1萬(wàn)5000臺(tái)。中國(guó)汽車(chē)流通協(xié)會(huì)によると、レクサスの3年後の価格維持率は65．4％で日本車(chē)の中で1位。記事は、トヨタは安定した人気を保持するレクサスを中國(guó)生産し、EV開(kāi)発の新しいパイオニアにしたいようだと伝えた。

【その他の寫(xiě)真】

華爾街見(jiàn)聞は「2024年中國(guó)十大商業(yè)事件」と題した記事を掲載した。その中に自動(dòng)車(chē)のトピックは二つあった。シャオミ（小米）の「SU7」と理想汽車(chē)（リ?オート）の「MEGA」が起こしたブームだ。十大商業(yè)事件に入るほどのインパクトを中國(guó)社會(huì)にもたらした2車(chē)種の分析は、今年EVの本格展開(kāi)を目指すトヨタなどの日系ブランドの參考資料となるに違いない。

シャオミSU7

シャオミはスマホメーカーとして短期間で大成功を遂げ、その後IoT家電を幅広く展開(kāi)した。創(chuàng)業(yè)者兼最高経営責(zé)任者（CEO）の雷軍（レイ?ジュン）氏は自動(dòng)車(chē)事業(yè)への參入について「ラストチャレンジ」「IoTのラストピース」と稱(chēng)した。シャオミのサクセスストーリーの集大成だ。シャオミは21年に完全子會(huì)社の小米汽車(chē)を設(shè)立し、雷氏自ら陣頭指揮を取った。そして24年4月に1號(hào)車(chē)のSU7の発売に至る。

SU7はなめらかな曲線を描くスタイリッシュな4ドアセダンで、全長(zhǎng)/全幅/全高は4997mm/1963mm/1440mm、ホイールベースは3000mm。

バッテリーはグレードによりBYD（比亜迪）のリン酸鉄リチウム電池とCATL（寧徳時(shí)代新能源科技）の三元リチウム電池を使い分ける。航続距離はリン酸鉄リチウム電池が628～668km、三元リチウム電池が750～800km。デュアルモーターのトップグレードは最高出力673psを発揮。スロットルレスポンスは非常に素早く、力強(qiáng)い加速を?qū)g現(xiàn)した。

スマホ出自の會(huì)社らしく、車(chē)載システムに力を注ぎ、ソフトウエア、ハードウエアのグレードアップを常時(shí)サポートし、攜帯アプリとのシームレスな接続を?qū)g現(xiàn)した。將來(lái)、アップルのCarPlayやiPadをはじめ、5000を超えるアプリが利用できるようになる。

自動(dòng)運(yùn)転関連では、Xiaomi Pilotという獨(dú)自のスマートドライビングシステムを搭載。10cmの障害物を感知し、道路狀況の変化にリアルタイムに反応できる。

価格は21萬(wàn)5900元～29萬(wàn)9900元（約453萬(wàn)6000～630萬(wàn)円）だが、なかなか公表せず、世論の沸騰を待った。そしておもむろに予想を下回る価格を発表し、サプライズを演出した。マーケティングの鬼才の雷氏らしいやり方だった。

納車(chē)臺(tái)數(shù)は発売初月に7058臺(tái)に達(dá)した。女性比率は28％、BBA（ベンツ、BMW、アウディ）オーナー比率は29％、アップルユーザーは52．5％だった。おそらく狙い通りだろう。

理想MEGA

理想汽車(chē)は15年に設(shè)立。中國(guó)新興EVメーカー群「造車(chē)新勢(shì)力」のトップランナーだ。24年の販売臺(tái)數(shù)は50萬(wàn)508臺(tái)を記録し、PHEVのLシリーズが好評(píng)だった。

24年3月に初の純EV「理想MEGA」を発売した。大型MPV（多目的乗用車(chē)）で、全長(zhǎng)/全幅/全高は5350mm/1965mm/1850mm、ホイールベースは3300mm。ユニークで前衛(wèi)的なエクステリアには存在感がある。當(dāng)初価格は55萬(wàn)9800元（約1176萬(wàn)円）と日本円にして1000萬(wàn)円を超えたが、予約注文は1000臺(tái)を突破し、このクラスとしては驚異的な數(shù)字を記録して大注目を集めた。

四つの急速充電パネル、三つの高解像度スクリーン、マッサージ機(jī)能付きフロントシートなど、高価格にふさわしい最新のテクノロジーと豪華裝備が採(cǎi)用された。バッテリーはCATLと共同開(kāi)発し、12分で500km走行分の急速充電が可能。航続距離は710km。

自動(dòng)運(yùn)転関連では、Ad Maxという獨(dú)自のスマートドライビングシステムを搭載。エヌビディアのSoC（システム?オン?チップ）とデュアルオーリン（Dual Orin）X、光學(xué)検出裝置LiDARを裝備した。

躍進(jìn)と失速、明暗分かれる

シャオミSU7と理想MEGAはどちらも24年に発売し、大きな話題を集めたが、年度実績(jī)は明暗を分けた。

SU7の24年12月の販売臺(tái)數(shù)は2萬(wàn)5815臺(tái)で、24年累計(jì)は13萬(wàn)9487臺(tái)だった。

シャオミ創(chuàng)業(yè)者の雷氏は中國(guó)的アクの強(qiáng)さの抜けたさわやかな秀才イメージで、シャオミには幅広いファン層のベースがある。そんな彼らの存在がSU7を押し上げたのは間違いない。そしてSU7の仕上がりもファンの期待にたがわぬ出來(lái)だった。北京工場(chǎng)の第2期工事も順調(diào)で、25年の販売目標(biāo)を30萬(wàn)臺(tái)としている。

一方、理想MEGAの24年12月の販売臺(tái)數(shù)は1255臺(tái)で、24年累計(jì)は1萬(wàn)798臺(tái)だった。

個(gè)性的なスタイルが棺桶のようだと指摘され、販売が失速した。理想汽車(chē)は悪評(píng)を流布されたとして訴訟を起こした。こうした浮き沈みもまた大きな話題となった。理想汽車(chē)の創(chuàng)業(yè)者兼CEOの李想（リー?シャン）氏は24年末にテンセント（騰訊）のインタビューに応じ、問(wèn)題點(diǎn)を三つ挙げた。

1．理想MEGAは高級(jí)MPVを望むユーザーを魅了したが、5300mmと大きすぎ、SUVなど他車(chē)からの乗り換えは限定的だった。50萬(wàn)元（約1050萬(wàn)円）クラスのMPVマーケットは月4000臺(tái)とみられ、この範(fàn)囲內(nèi)のシェアしか獲得できない。

2．EVインフラへの理解不足、充電ステーションの不備。特に二線級(jí)以下の都市で遅れた。理想MEGAの所有者は充電に1時(shí)間も待てない。先進(jìn)的充電システムの構(gòu)築を急ぐ必要がある。

3．運(yùn)営能力不足。PHEVの理想L9は高級(jí)SUVとして成功を収めたが、1000億元（約2兆1000億円）規(guī)模に成長(zhǎng)した會(huì)社を創(chuàng)業(yè)者一人では支えきれなかった。

シャオミSU7と理想MEGAの事例は日系メーカーにとって教訓(xùn)に満ちている。理想MEGAはブランドではなく車(chē)だけのストーリーにとどまった。シャオミにはメディアを動(dòng)員できる強(qiáng)力なブランド力があった。上海でレクサスとテスラの戦いになれば、メディアのセンターポジションとなるのは間違いない。白熱のバトルが見(jiàn)られそうだ。

■筆者プロフィール：高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株（現(xiàn)パンパシフィック）青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上。現(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛(ài)知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ－プな情報(bào)を提供。著書(shū)：2001年「繊維王國(guó)上海」東京図書(shū)出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書(shū)出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。