香港メディアの香港01はこのほど、「ありえない超高級ホテル群」を出現(xiàn)させると豪語して建設(shè)が始まった、海南省三亜市內(nèi)の「美麗之冠」（「美の王冠」の意）の現(xiàn)狀を紹介する記事を掲載した。宿泊者のネット投稿によると、「外見は立派だが、內(nèi)部はボロボロ」の狀態(tài)で、68元（約1460円）で宿泊できるという。

【その他の寫真】

美麗之冠は、大樹のような外観をした建物9棟で構(gòu)成され、これまでの投資総額は100億元（約2150億円）に達(dá)した。全9棟のうち7棟は高級マンションおよび「五つ星級ホテル」に、1棟は「プラチナ五つ星級ホテル」に、さらに殘りの1棟は「七つ星級ホテル」にするとされた。

中國では、高級宿泊施設(shè)に「星」を與える制度がある。申請を受けて「星の數(shù)」を認(rèn)定するのは、國家旅遊局（國家観光局）が所管する中國旅遊飯店業(yè)協(xié)會（中國観光ホテル?yún)f(xié)會）だ。ただし、最高評価は「五つ星級ホテル」であり、制度としてその上を行く「プラチナ五つ星級ホテル」や「七つ星級ホテル」はない。つまり美麗之冠側(cè)は「ありえないほど超高級ホテル作る」と豪語していたことになる。

美麗之冠は當(dāng)初、「大樹公館」の名稱で建設(shè)が始まった。投資者の一人が、中國を代表するコメディアンの一人である趙本山氏だったことでも話題になった。一部施設(shè)の開業(yè)式には、趙本山氏をはじめとする有名蕓能人や、人気スポーツ選手が大勢集まったことでも注目された?！该利愔凇工辉婴颔咯`ゲットにした施設(shè)であることは一目瞭然だった。

建設(shè)中だった美麗之冠は2019年に、不動産開発を手掛ける恒大地産が買収して、正式名稱を「美麗之冠大樹酒店」とした、恒大地産は、同施設(shè)を豪華ホテル、商業(yè)會議、ショッピングモール、レジャーエンターテインメント、飲食、観光文化関連の機(jī)能を一體化したホテル建築群として、改めて位置づけた。美麗之冠ではミス?ワールド世界大會が6回にわたって開催されたことで、「ミス?ワールドの家」とも呼ばれた。

美麗之冠のホテルロビーは「システィン長廊」と名づけられ、バチカンのシスティーナ禮拝堂やフランスのヴェルサイユ宮殿の鏡の間を參考にし、天井畫はフランス新古典主義の畫家であるジャック＝ルイ?ダビッド（1748－1825年）の作品を模倣しているという。ルイ?ダビッドは、乗馬するナポレオンを描いた「サン＝ベルナール峠を越えるボナパルト」などの絵畫で知られている。

何もかもが「豪華づくし」で進(jìn)められていた美麗之冠の建設(shè)だが、恒大地産が20年に経営危機(jī)に陥ったことで挫折することになった。恒大地産は売卻を試みたが買い手がつかないまま、「最も豪華な建築群」だった美麗之冠はたちまちにして、「最も悲慘なランドマーク」に転落した。恒大地産はすでに運(yùn)営に參畫しておらず、美麗之冠は、民宿として委託管理されているという。

美麗之冠を利用した人がしばしばネット投稿しているが、「このホテルは外見は立派だが、中身はボロボロだ」などと書き込んでいる。ホテルのロビーは無人狀態(tài)で管理されておらず、內(nèi)部の環(huán)境やサービスは非常に混亂しているという。

香港01が掲載した記事は、美麗之冠はそのデザインから、エコのイメージを売り物にしているが、「近寄って見てみると、人工的な要素が多くて不快感を覚えるほどだ」と指摘した。

記事は最後の部分で、「この気まずい建築は、三亜市の中心部にそびえ立ち、中國の急速な経済発展の歴史における輝かしい『反面教師』のように存在している。それは人々に、地に足をつけることの重要性を思い起こさせ、野心だけが先走り、能力が追いつかないことへの戒めを示している」と評した。（翻訳?編集/如月隼人）