シンガポールメディアの聯(lián)合早報(bào)は9日、「トランプ関稅戦2．0の始まりだ」として、米國(guó)の第2次トランプ政権の発足で中國(guó)企業(yè)が新たな移転を計(jì)畫中との記事を配信した。

記事によると、近年は多くの中國(guó)企業(yè)が第1次トランプ政権が打ち出した対中関稅措置をかわすためにベトナムに生産拠點(diǎn)を移した。だが、今年1月にホワイトハウスに復(fù)帰したトランプ氏の関稅ターゲットは中國(guó)の他、中國(guó)企業(yè)の生産チェーンがある他の國(guó)々にも及ぶ可能性がある。特に対米貿(mào)易黒字が比較的大きいベトナムなどは不確実性が高く、前回の貿(mào)易戦爭(zhēng)で中國(guó)企業(yè)が「避難場(chǎng)所」とした國(guó)は「リスク地域」と化した。今、こうした中國(guó)企業(yè)の目が向けられているのが近隣のタイ、カンボジア、インドネシア、マレーシアだ。

ベトナム北部の都市に2022年に設(shè)立された電子製品工場(chǎng)「ANZ Electric Vietnam」の謝華（シエ?ホア）社長(zhǎng)は聯(lián)合早報(bào)の取材を受けた際、本社は中國(guó)広東省東莞市にあると話し、ベトナムに工場(chǎng)を設(shè)けたのは業(yè)務(wù)量の75％を米國(guó)市場(chǎng)が占めているからだと説明した。

第1次トランプ政権と中國(guó)との貿(mào)易戦爭(zhēng)が始まってから謝氏のようにベトナムに工場(chǎng)を設(shè)けた中國(guó)企業(yè)は多いが、その商品が米國(guó)に販売されることでベトナムの対米貿(mào)易黒字も増加した。24年は過去最高の1230億ドル（約18兆7000億円）に上り、謝氏は「トランプ大統(tǒng)領(lǐng)がこの問題を持ち出せばベトナムは対応に苦しむ」とみる。謝氏の経営者仲間にはベトナムの一部業(yè)務(wù)をタイやカンボジアに移す準(zhǔn)備を始めた人もいるという。

一方、インドネシアやタイなどの東南アジア諸國(guó)は中國(guó)企業(yè)に対する積極的な動(dòng)きを見せている。インドネシア紙ジャカルタ?ポストによると、インドネシア政府は中國(guó)の電子、自動(dòng)車関連企業(yè)の入居を期待してバタム島経済特區(qū)のプロジェクトを積極的に進(jìn)めているところだ。また、ロイターはトランプ氏の當(dāng)選後に、タイのピチャイ商務(wù)相が「われわれは中國(guó)から大量の投資を呼び込み、米國(guó)に商品を売る」との考えを示したことを報(bào)じた。

シンガポールの経済學(xué)専門家によると東南アジアはこの先も中國(guó)企業(yè)が移転先として最初に選ぶ地域になると考えられるが、前述の謝氏はタイに工場(chǎng)を構(gòu)えた場(chǎng)合の主な欠點(diǎn)として、物流コストの高さやサプライチェーンの長(zhǎng)さを挙げた。インドネシアは人件費(fèi)などが低めだが、ベトナムに比べ文化的な違いが大きいという。

一方、ベトナムは関稅リスクに直面してはいるものの、トランプ氏の変わりやすい政策の下、ベトナムに賭けようという企業(yè)は依然存在する。企業(yè)の越境買収問題などを手がける中國(guó)福建省のある弁護(hù)士は、トランプ氏が當(dāng)選した後もベトナム工場(chǎng)設(shè)置を計(jì)畫する中國(guó)企業(yè)の顧客は數(shù)人いると語った。

そして、ベトナムと似た狀況なのがメキシコだ。米中貿(mào)易戦爭(zhēng)を受けて多くの中國(guó)企業(yè)がメキシコに生産ラインを移したが、トランプ氏が先日発表したメキシコに対する25％の関稅はこうした企業(yè)を混亂に陥れた。対メキシコ関稅の発動(dòng)は延期されたが、中國(guó)企業(yè)はブラジルなどの代替地探しを含め、最悪の狀況への準(zhǔn)備を迫られている。

米國(guó)の関稅政策は多くの中國(guó)企業(yè)に生産チェーンの國(guó)外移転を余儀なくさせたが、一部業(yè)界にとって米國(guó)市場(chǎng)は依然として非常に魅力的だ。これについて、電子製品製造業(yè)者である謝氏は「中國(guó)市場(chǎng)は受注量は多いが利益は低く、歐州市場(chǎng)はその逆だ。米國(guó)市場(chǎng)は中國(guó)市場(chǎng)と歐州市場(chǎng)の長(zhǎng)所を併せ持っているため依然人気がある」と指摘した。

謝氏は「トランプ2．0時(shí)代はどこへ行っても関稅は避けられないだろう」との考えから、合弁方式で米國(guó)に工場(chǎng)を設(shè)けることを検討中という。（翻訳?編集/野谷）