2025年2月18日、韓國?東亜日報によると、女優(yōu)のキム?セロンさん（24）を死に追いやった原因の一つとされるSNS上での誹謗（ひぼう）中傷について、専門家から「飲酒運(yùn)転などの本人の過ちとは別に、有名人を『ストレス発散のためのサンドバッグ』のようにやり玉に挙げる社會の雰囲気に問題がある」との指摘が出ている。

記事によると、16日にキムさんの訃報が伝えられた後も、韓國のSNS上にはキムさんへの誹謗中傷が続々と寄せられている。17日、あるオンライン掲示板には「死のうが生きようがどうでもいい。飲酒運(yùn)転をしたやつが死んだだけなのに騒ぎすぎ」「キム?セロンが死んだと聞いても正直何とも思わない。そもそも飲酒運(yùn)転をしたのが悪い」といった內(nèi)容の書き込みがあった。

キムさんの訃報を受け、キムさんのファンらはオンライン聲明を発表し「彼女は自身の過ちを認(rèn)めて反省し、再び立ち上がるため努力していた」「その中で彼女に浴びせられた非難や世間の冷たい視線は、人間が耐えるには限界を超えていた」と訴えた。歌手のMIGYOもSNSで「誹謗中傷コメントを書く人たちは、人が死ぬまで書くことをやめない」と批判したという。

キムさんは、01年にモデルとしてデビューし、09年に子役としての活動をスタート。映畫「アジョシ」（10年）などに出演し、天才子役として注目された。しかし22年に飲酒運(yùn)転による事故を起こして活動を休止。その後はカフェなどでアルバイトをしながら活動再開に向けて準(zhǔn)備を進(jìn)めていたが、SNS上ではキムさんへの冷やかしやからかいのコメントが後を絶たなかった。

アイドルグループ「f（x）」の元メンバーで女優(yōu)のソルリさんも生前、麻薬使用や不倫疑惑などの誹謗中傷コメントに苦しんだとされている。歌手のク?ハラさんも熱愛を認(rèn)めた後に誹謗中傷を受け自ら命を絶った。19年からの5年間で警察に通報があったインターネット上での名譽(yù)毀損（きそん）?侮辱の件數(shù)は12萬件に上ったという。

こうした狀況を受け、韓國のポータルサイトでは蕓能?スポーツニュースのコメント欄が廃止されたが、ネットユーザーらは當(dāng)事者のSNS投稿に書き込むなどの方法でいまだに誹謗中傷を続けているという。

専門家からは「飲酒運(yùn)転は非常に大きな過ちだが、失敗したり落ちこぼれたりした人を捨てて何事もなかったかのようにふるまう韓國社會の姿はまるで巨大な『イカゲーム』のよう」「経済悪化などの社會的ストレスが深刻化し、それが匿名のオンライン文化と結(jié)びついて、誰かが過ちを犯すと集中攻撃する文化が広がった」「蕓能人をサンドバッグにして自分のストレスを発散することは明らかに問題。社會が混亂しているときにこうした現(xiàn)象はより一層激化する」などと指摘する聲が上がっているという。

韓國のネットユーザーからは「メディアにも問題がある。スクープだと騒いで蕓能人の事故を連日報道し、當(dāng)事者を極悪人に仕立て上げて誹謗中傷コメントをあおっている」「誹謗中傷コメントを書き込む人よりも、誹謗中傷するように誘導(dǎo)する記者やユーチューバーの方が深刻な問題」「キム?セロンの過ちではなく、蕓能人の飲酒運(yùn)転、麻薬、脫稅などを簡単に許す裁判所に全責(zé)任を追わせるべき」「彼女が亡くなったのは本當(dāng)に悲しいことだけど、飲酒運(yùn)転をした人に溫かい言葉をかけることはできない。批判されて當(dāng)然だ」「飲酒運(yùn)転も自分の選択。その後大して間をあけずに飲酒パーティーをしてSNSに載せたのも自分の選択。カフェでバイトするふりをしたのも自分の選択。誰も強(qiáng)要していない」「今回のことは殘念だけど、亡くなったことによって飲酒運(yùn)転が『大した罪でない』と認(rèn)識されてしまうことも殘念」などの聲が寄せられている。（翻訳?編集/堂本）