2025年2月20日、シンガポールメディア?聯(lián)合早報(bào)は、中國(guó)で企業(yè)が従業(yè)員に結(jié)婚を強(qiáng)制する事例が起きていることを伝えるとともに、その背景について分析する記事を掲載した。

山東省臨沂市に本社を置く化學(xué)メーカー、舜天化工集団はこのほど、「國(guó)家の呼び掛けに応じず、結(jié)婚もしないことは不忠」として28?58歳の獨(dú)身従業(yè)員に対し9月30日までに「婚姻問(wèn)題を解決」するよう求め、3月末までに達(dá)成できなければ反省文、6月末までに達(dá)成できなければ會(huì)社からのペナルティー、9月末までに達(dá)成できなければ退職というルールを通達(dá)した。

しかし、市や地域を代表する化學(xué)メーカーである同社が打ち出した規(guī)定に「社員の私生活に干渉する越権管理」との非難の聲が続々と上がり、河北省にある法律事務(wù)所の弁護(hù)士は「?jìng)€(gè)人の自由を著しく侵害しており、法律的には荒唐無(wú)稽な要求。婚姻法や民法典、労働法などの規(guī)定にも反している」と指摘。現(xiàn)地メディアによると同社の責(zé)任者は「高齢未婚社員が個(gè)人の婚姻に関心を持つよう促すためのものであり、強(qiáng)制的な規(guī)定によって社員が迅速に家庭を持つことを促すことを意図している」と釈明する一方、當(dāng)局からの是正命令を受けて関連規(guī)定を全て撤廃したことを明かした。

記事によると、同社以外にも社員のプライベートに干渉するような規(guī)定を打ち出した企業(yè)が存在し、先月初めには河南省の有名スーパーマーケット「胖東來(lái)」の創(chuàng)業(yè)者が「結(jié)婚実行基準(zhǔn)」を発表し、結(jié)婚時(shí)の嫁入り道具や贈(zèng)與金のやり取り禁止、親の貯金を頼った家や車(chē)の購(gòu)入禁止、結(jié)婚式におけるぜいたくや浪費(fèi)の禁止といった?jī)?nèi)容が含まれていたという。

企業(yè)が結(jié)婚に関する要求を打ち出す背景について、臺(tái)灣開(kāi)南大學(xué)人文社會(huì)學(xué)院の張執(zhí)中（ジャン?ジージョン）院長(zhǎng)は二つの可能性を指摘した。一つは企業(yè)の責(zé)任者が政府の出産育児政策に忠誠(chéng)を示し、企業(yè)の知名度向上を図っている可能性、もう一つは、中央による査定指標(biāo)クリアを至上課題とする地方政府からの圧力を受け、企業(yè)が違法かつ極端な手段でこれに応じている可能性であり、張氏は「社員のためであるように見(jiàn)せた不適切な手段であり、実際には逆効果や悪影響を生む」との見(jiàn)方を示しているという。

記事によると、シンガポール國(guó)立大學(xué)東アジア研究所の趙力濤（ジャオ?リータオ）シニア研究員は、中國(guó)企業(yè)による従業(yè)員のプライベート干渉は企業(yè)が社員の生活を管理するのが「常態(tài)」とされていた計(jì)畫(huà)経済時(shí)代の名殘りであるとともに、山東省や河南省など儒教文化の影響を強(qiáng)く受けた地域では、企業(yè)が価値観を通じて社員の行動(dòng)を形成しようとする傾向が見(jiàn)られると指摘。趙氏は「企業(yè)と社員との関係悪化など負(fù)の効果をもたらし、社會(huì)問(wèn)題を真に解決することはできない」とした上で、今後は社會(huì)の価値観の変化や法律の整備が進(jìn)むにつれて、企業(yè)によるプライベート管理が一般的な現(xiàn)象になる可能性は低いとも予測(cè)したという。（編集?翻訳/川尻）