レクサス上海工場(chǎng)が前進(jìn)、スマホメーカーと高級(jí)車マーケット爭(zhēng)奪へ

高野悠介    2025年2月28日(金) 17時(shí)30分

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レクサスの上海工場(chǎng)の報(bào)道が具體化している。

レクサス上海工場(chǎng)の報(bào)道が具體化している。中國(guó)メディアは意外に好意的な論調(diào)だ。上海でテスラトヨタの獨(dú)資100%工場(chǎng)が並立し、中國(guó)勢(shì)と競(jìng)い合う未來(lái)が見(jiàn)えてきた。対抗馬には、自動(dòng)車メーカーばかりではなく、スマホメーカーも挙がっている。

レクサス、中國(guó)市場(chǎng)で苦戦

レクサスの2024年の世界での販売臺(tái)數(shù)は前年比3.3%増の85萬(wàn)臺(tái)1214臺(tái)で、電気自動(dòng)車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)を合わせた比率は52%だった。中國(guó)市場(chǎng)では同0.3%増の18萬(wàn)臺(tái)とかろうじて前年を上回ったが、ピークだった21年の22萬(wàn)7000臺(tái)を大きく割り込んだ。

中國(guó)の24年の新エネルギー車(EV、PHEV、燃料電池車)の販売比率は47.6%だが、中國(guó)ではレクサスのEV化は緩慢と見(jiàn)なされている。100%輸入のレクサス車にはガソリン車のイメージが強(qiáng)いためだ。

中國(guó)ではBYD主導(dǎo)で価格競(jìng)爭(zhēng)が激しさを増し、テスラもBBA(ベンツ、BMW、アウディ)も大幅値下げに踏み切った。市場(chǎng)が混沌とする中で、純EVは高級(jí)車と軽?コンパクトカーという二極化の傾向にある。トヨタのbZシリーズ、ホンダのe:Nシリーズなど日本のEVはその間のボリュームゾーンに展開(kāi)し、苦しんでいる。戦うべきフィールドは高級(jí)車マーケットだ。

レクサスの現(xiàn)地生産が実現(xiàn)へ

トヨタと上海市政府は5日、カーボンニュートラルに関する包括的提攜を契約すると発表した。トヨタはこれまでに合弁相手の広州汽車、第一汽車と進(jìn)めてきた環(huán)境戦略を上海市と共に深化させる。35年までにレクサス全車種をEV化することを目標(biāo)にしており、30年の販売目標(biāo)は100萬(wàn)臺(tái)。これを達(dá)成するため、上海市金山區(qū)にEVと電池の生産?開(kāi)発拠點(diǎn)を建設(shè)する。27年の生産開(kāi)始を予定しており、年産目標(biāo)は10萬(wàn)臺(tái)。

中國(guó)メディアによると、トヨタは06年の時(shí)點(diǎn)で、レクサスの販売臺(tái)數(shù)が3萬(wàn)臺(tái)になれば中國(guó)生産すると語(yǔ)っていた。年間販売臺(tái)數(shù)はすでに20萬(wàn)臺(tái)前後となり、看板のESシリーズは月1萬(wàn)臺(tái)を販売する。ここへ來(lái)て、ようやく中國(guó)生産が具體化した。これで世界自動(dòng)車メーカー時(shí)価総額1位のテスラと2位のトヨタが上海に出そろった。上海市はフォルクスワーゲン合弁の上海大衆(zhòng)が大成功して以來(lái)、中國(guó)自動(dòng)車産業(yè)をけん引してきた。レクサスはその上海に新たなストーリーを加える存在として期待されているようだ。

現(xiàn)地生産第1號(hào)はLF-ZLか

トヨタはこれまで、BYDと「bZ3」を開(kāi)発、自動(dòng)運(yùn)転ユニコーン企業(yè)モメンタへの出資、ファーウェイとスマートコックピットで協(xié)力など、中國(guó)のEV技術(shù)を取り入れている。中國(guó)メディアは「自前の新工場(chǎng)建設(shè)を期に全固體電池や新プラットフォーム、中國(guó)ローカルの自動(dòng)運(yùn)転システムの実裝が進(jìn)み、日系テスラが登場(chǎng)するだろう」と報(bào)じた。テスラの後追いのイメージも確かにある。それはともかく、1號(hào)車の概要が明らかになってきた。

レクサスはジャパンモビリティショー2023でコンセプトカー「LF-ZC」を発表した。そして、トヨタはLF-ZLの純EV版の関連特許を中國(guó)國(guó)家知識(shí)産権局に登録申請(qǐng)したと報(bào)じられている。シャープなラインで構(gòu)成された力強(qiáng)いデザインのSUVで、これが中國(guó)生産の1號(hào)車となる可能性が高い。全長(zhǎng)5300×全幅2020×全高1700mmで、ホイールベースは3350mm。新型の全固體電池を搭載し、航続距離は1000km超で、価格は27萬(wàn)元(約540萬(wàn)円)と予想されている。

競(jìng)合モデルは問(wèn)界M9とシャオミYU7

その競(jìng)合モデルとして中國(guó)メディアが一致して推すのはセレス(賽力斯)の「問(wèn)界(AITO)M9」だ。セレスは國(guó)有大手の東風(fēng)汽車と関係が深い中堅(jiān)メーカーだったが、21年4月にファーウェイと提攜し、ファーウェイは人員700人、年間10億ドル規(guī)模の強(qiáng)力な支援を行った。そして21年に「問(wèn)界M5」、22年に「問(wèn)界M7」を発売、いずれもヒットし、業(yè)界で一定のポジションを確保した。そして23年に最上級(jí)モデルの「問(wèn)界M9」を発売した。

問(wèn)界シリーズはSUVで、M9は5230×1999×1800mm、ホイールベース3110mm。PHEVと純EVの2系統(tǒng)の動(dòng)力システムを備え、ファーウェイの超融合電気駆動(dòng)システム「DriveONE」で管理?制御する。車內(nèi)システムはファーウェイ獨(dú)自O(shè)Sの「ハーモニー」を使用する。価格は49萬(wàn)8000元からと1000萬(wàn)円クラスだが、24年は15萬(wàn)8000臺(tái)を販売し、大ヒットした。

シャオミ(小米)は24年3月末に1號(hào)車の純EVセダン「SU7」を発売。こちらも24年に13萬(wàn)5000臺(tái)を販売するヒットとなった。今年は2號(hào)車のSUV「YU7」が6~7月に発売される見(jiàn)込みだ。シャオミは25年の販売目標(biāo)をSU7とYU7合わせて36萬(wàn)臺(tái)とした。しかし、業(yè)界は45萬(wàn)臺(tái)を超えると予想している。

シャオミは24年12月にYU7の実車を公開(kāi)した。中國(guó)メディアは「テクノロジーの美學(xué)とスポーツ性を結(jié)合した外観で、強(qiáng)力なパワーとインテリジェントは衝撃的」と評(píng)した。公表サイズは4999×1996×1600mm、ホイールベース3000mmで、価格は30萬(wàn)~40萬(wàn)元(約600萬(wàn)~800萬(wàn)円)になるとみられる。上位グレードのデュアルモーター版は合計(jì)出力691馬力、最高速度253kmに達(dá)し、比類のない加速體験と運(yùn)転する喜びをもたらすという。

スマホメーカーとの戦い

ファーウェイとシャオミは新興自動(dòng)車勢(shì)力として成功を収めつつある。スマホショップに実車を展示するなど、強(qiáng)力な販売網(wǎng)や幅広いファン層の存在は大きなアドバンテージだ。さらに、通信機(jī)器メーカーとしての高度な技術(shù)的バックボーンはスマートカーの開(kāi)発にプラスイメージを與える。実際に若い富裕層にアピールし、BBAなど歐米高級(jí)ブランドの牙城を切り崩しつつある。レクサス上海はテスラやBYDはもとより、ファーウェイやシャオミなどの巨大スマホメーカーとも爭(zhēng)うことになる。見(jiàn)どころの多い異次元の戦いになりそうだ。

■筆者プロフィール:高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株(現(xiàn)パンパシフィック)青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上?,F(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛(ài)知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ-プな情報(bào)を提供。著書:2001年「繊維王國(guó)上?!箹|京図書出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。

※本コラムは筆者の個(gè)人的見(jiàn)解であり、RecordChinaの立場(chǎng)を代表するものではありません。

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