中國(guó)メディアの新週刊はこのほど、日本発で中國(guó)でも発生した「地下アイドル」を巡る狀況を紹介する記事を発表した。急速に発展しているが、問(wèn)題も多いという。

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「中國(guó)偶像Wiki」によると、2023年に中國(guó)で新たに結(jié)成された地下アイドルグループは91組に達(dá)し、この年は「中國(guó)地下アイドル元年」と稱された。2024年には新規(guī)地下アイドルグループの數(shù)が174組に増加し、2025年には年初から2月末までだけで、25組の新たな地下アイドルグループが誕生した。最近では特に男子地下アイドルグループの増加が目立つ?！钢袊?guó)地下アイドルの第一都市」と稱される上海では、毎週約10回の地下アイドル合同公演が開催されている。

日中で公演の手配などの仕事をしているLuluさんは「「中國(guó)の地下アイドルの現(xiàn)狀は、まるで日本の6、7年前の『戦國(guó)時(shí)代』のようです」と述べた。彼女によれば、多くの新しいグループが登場(chǎng)し、桜の花が散るように短期間で解散していく。実力が不足していたり資金や専門的な運(yùn)営チームがないグループは、淘汰されていくという。

中國(guó)の地下アイドルファンの総數(shù)はさほど目立って増えていない。その結(jié)果としてアイドルの多くは蕓能活動(dòng)だけでは生計(jì)を立てられず「アルバイト狀態(tài)」という。その背景にはアイドル文化に対する偏見や「日本系サブカルチャー」の中國(guó)現(xiàn)地化の難しさ、明確になっていないビジネスモデルなどがある。

地下アイドルの「地下」という言葉は、「テレビの地上波放送には登場(chǎng)しない」という意味を込めて、日本で使われるようになった。同時(shí)に地下アイドルが主に商業(yè)施設(shè)の地下にある小劇場(chǎng)やライブハウスで活動(dòng)していることにも由來(lái)する。

日本ではバブル経済崩壊後、山口百恵や中森明菜といった「社會(huì)現(xiàn)象」を巻き起こしたスターを生み出したテレビのアイドル番組が低迷期に入った。アイドルの夢(mèng)を抱く多くの人々は、従來(lái)型のデビューの道を失い、新たな活動(dòng)方法を模索し始めた。一方で、経済不況の中で何度も現(xiàn)実面での挫折を味わった日本人は、アイドル文化の中に感情の拠り所を見出した。

狹い空間が地下アイドルならではの獨(dú)特な魅力を生み出した。手の屆かない主流のアイドルと比べて、地下アイドルとファンの距離は極めて近い。これこそが、日本のAKB48の生みの親である秋元康氏が言う「會(huì)いに行けるアイドル」だ。

中國(guó)ではスターとファンの「距離問(wèn)題」がさらに極端だ。かつてはSNH48のファンだったが、今では地下アイドルの「追っかけ」に転向した劉小葵さんは、「（中國(guó)）國(guó)內(nèi)でアイドルのステージに接する機(jī)會(huì)は少ないのです。エンタメファンにとって、自分のアイドルのステージを毎週見ることができるなんて、本當(dāng)に信じられないことです」と説明した。劉さんは南京市に住む社會(huì)人だが、バレンタインデーの2月14日（金曜日）には仕事を終えた後に高速鉄道を利用して上海に行き、自分の「イチオシ」のアイドルのステージに足を運(yùn)び、翌日の土曜日にはまた別のアイドルのイベントに駆けつけた。劉さんは、「オフラインの各イベントは毎回異なる體験です。好きな人をずっと見続けられます。テレビのカメラでは捉えられないものです」と説明した。

ファンにとって重要なのが、「特典券」の購(gòu)入だ。購(gòu)入することでアイドルと2分間のおしゃべりを楽しんだり、その場(chǎng)でプリントできるチェキカメラでアイドルと寫真に納まったりする。特典券の価格は50－100元（約1000－2100円）で、サインしてもらえたり特別のテーマが設(shè)けられる場(chǎng)合には、さらに高価な場(chǎng)合もある。

アイドルイベントのチケット価格は68元－128元（約1400－2600円）で、地下アイドル以外の公演よりもかなり安価だ。ただしチケットの売り上げ収入は主催者と會(huì)場(chǎng)側(cè)に配分され、地下アイドルの収入はイベント後の「特典會(huì)」の売上高の一部が割り當(dāng)てられる。

新人のアイドルが2－3カ月にわたって活動(dòng)を続けられれば、収入は少なくとも中位層に達(dá)して月に1萬(wàn)元（約21萬(wàn)円）ぐらいは稼げるので、アイドル活動(dòng)だけで暮らせるようになるという。

地下アイドルにとって、歌とダンスの能力はもちろん重要だが、特典券の売上高を伸ばすアイドルは、しばしば「感情的価値」を提供するのが得意だ。ファンの姓名、ネットID、好み、以前の會(huì)話內(nèi)容を覚えておくことは、地下アイドルの基本的な職業(yè)素養(yǎng)だ。中には、ファンのソーシャルメディアを通じて彼らの生活の動(dòng)向を把握し、次の特典會(huì)で話題を準(zhǔn)備するアイドルもいる。

より多くのファンをつなぎとめる地下アイドルは、ファンの事情をより多く記憶したり、場(chǎng)合によっては熱心に調(diào)べることで、より多くの努力をしていると言える。ただし戀愛幻想や性的な幻想を売る側(cè)面も少なからず存在しており、境界線とその尺度がどのように設(shè)定されるべきかという問(wèn)題も存在する。

また、収入を特典券の売り上げに頼る生活は、精神面でも負(fù)擔(dān)をもたらすことがある。あるアイドルは、「全力で踴ったのに、特典會(huì)には誰(shuí)も來(lái)ないこともあります。しばらく落ち込んでしまいます。私のどこかが悪かったのかなあ、みんな私のことが嫌いで他のメンバーを選んだのかなあと思ってしまいます」と説明した。

中國(guó)では地下アイドルグループが増えてきたが「頂點(diǎn)に立つ」存在はいまだに見當(dāng)たらない。Luluさんは、K－POP、中國(guó)人アイドル、日本系アイドル、地下アイドルへと、ファンは流動(dòng)的で、「行ったり來(lái)たりしているのは結(jié)局同じ人たち」に思えるという。Luluさんは、地下アイドルグループがファンを確保できていない理由を、各グループが獨(dú)自のスタイルを確立できていないことと考えている。

日本では「中年男性のアイドルオタク」もかなり増えたが、かつてはひどい偏見を受け、「何も成し遂げていない失敗者」「女性と正常に戀愛できない」などのレッテルを貼られていた。その後、「地下アイドル現(xiàn)象」について「一種の文化」との見方が生まれたことで、偏見は薄らいだ。中國(guó)の現(xiàn)狀はかつての日本と同様で、地下アイドルのファンはほとんどが20代から30代で、40代になってアイドルを追いかけていると、「仕事を頑張って家庭を持つべきじゃないのか」と言われることが多いという。（翻訳?編集/如月隼人）