中國メディアの環(huán)球時報は3日、「韓國の武器輸出は二つのボトルネックに直面している」とする専門家の論評を掲載した。筆者は中國社會科學(xué)院アジア太平洋?グローバル戦略研究院博士で中國人民大學(xué)國家安全研究院高級研究員の楊丹志（ヤン?ダンジー）氏。

論評はまず、「韓國の対外防衛(wèi)協(xié)力は近年、急速に進展し、國際武器市場で『韓流』ブームが巻き起こっている」とし、スウェーデンのストックホルム國際平和研究所（SIPRI）によると、2018?22年までの5年間の韓國の武器輸出額は世界9位で、22年は過去最高の173億ドルに上ったこと、この5年間の世界シェアはわずか2．4％であるものの、武器輸出額はその前の5年間と比べて74％増加し、世界上位10カ國の中で伸び率が最高だったこと、政府は27年までに世界防衛(wèi)市場シェアを5％に引き上げる目標(biāo)を掲げていることを紹介した。

論評は「韓國が國際武器市場で急浮上したのは、政府による軍事産業(yè)と自主國防における配置と密接に関係している」と指摘。1970年代に當(dāng)時の樸正煕（パク?チョンヒ）大統(tǒng)領(lǐng)が「自主國防」政策を掲げ、自主國防に必要な裝備の開発?改良を任務(wù)とする國防科學(xué)研究所（ADD）を創(chuàng)設(shè)して以來、軍事産業(yè)は政府が重點的に育ててきた基幹産業(yè)であり、將來の成長のための重要な分野であると伝えた。

また、明確な國家戦略に加え、韓國の産業(yè)力と輸出戦略も、韓國が急速に主要な武器輸出國になることができた理由であることや、軍事産業(yè)は韓國政府と軍にとって対外防衛(wèi)協(xié)力を拡大するための重要なツールとなっていることにも觸れた。

その上で、韓國の「武器外交」による輸出モデルが今後も継続できるか否かはまだ分からないと指摘。一つ目の障害として「防衛(wèi)産業(yè)は根本的な欠陥を抱えたまま」であることを挙げ、「韓國は海外への武器販売で躍進を遂げているが、輸出しているのは軽火器、裝甲車、自走砲、一部のスペアパーツなどのローエンド製品が主流で、船舶、ミサイル、戦闘機などの先端武器においては米國に首を絞められていて、獨自に製造する方法がない」とし、その例として、韓國が獨自開発したと主張するKF-21戦闘機は、技術(shù)レベルで多くの欠陥があり、中核部品のほとんどが歐米諸國からのものだと紹介。「ミドル?ハイエンド武器の製造で突破口が開けない限り、韓國の武器輸出がローエンドのままという狀況は大きく変わらず、歐米の老舗企業(yè)との競爭においては無力のままだ」と伝えた。

論評は、韓國が直面するもう一つの、そして最も重大な障害は「米國」だと指摘。「米國はこれまで、アジア太平洋地域における戦略的配慮から、韓國の近代的な軍産システムの構(gòu)築を支援してきたが、韓國の武器輸出が米國の軍産複合體の市場シェアを脅かすようになる中で両國間の摩擦は避けられなくなってきた。韓國に対する米國の技術(shù)的制限はさらに厳しいものになるだろう」と伝えた。

論評は、韓國の活路として「ハイエンドの武器輸出市場を放棄してローエンドに注力する」「米國や歐州の理解を得ながらその許可を得て最先端の武器や裝備品を生産?販売する」「真に自立した研究開発と販売を?qū)g現(xiàn)するために投資を増やす」の三つを挙げ、「韓國にとって、一つ目の道は利益が少なすぎるので、二つ目の道の方がより現(xiàn)実的だ。しかし、それによって韓國の武器販売市場には上限が決まってしまう。三つ目の道は、韓國の実力、戦略、自信が試され、それを?qū)g行するのは非常に難しいだろう。世界情勢が複雑かつ変化しやすく混沌（こんとん）としている今、韓國の武器輸出の見通しについては、時間が答えを出してくれるのを待たなければならない」と結(jié)んだ。（翻訳?編集/柳川）