2025年3月20日、中國メディアの環(huán)球時報は中國の人工知能（AI）戦略が予想外だとする英メディアの報道を紹介する記事を掲載した。

記事は英紙フィナンシャル?タイムズ（FT）が19日に発表した「中國の強(qiáng)力なAIモデルが突如市場に大量流入する理由」というタイトルの文章を紹介。記事によるとFTは、中國による高性能AIチップ入手を阻止すべく米國が対中AI技術(shù)規(guī)制を発動する中、報復(fù)は必死と考えられていた中國が「最も高度なAIモデルを無償で提供する」という「予想外の行動」に出たと伝えた。

そして、1月にDeepSeek R1が初公開されて以降、アリババ、百度（バイドゥ）、テンセントなどの中國の大手テクノロジー企業(yè)が相次いで強(qiáng)力なAIモデルを市場に投入しており、いずれも無料でダウンロード、修正、統(tǒng)合という「秘密主義が常態(tài)化している業(yè)界において驚くべき開放性」を備えていることを紹介した。

その上で、中國から続々とオープンソースモデルが出現(xiàn)する現(xiàn)象について、一見すると「AIは少數(shù)の企業(yè)だけのものではなく全世界に開放されるべき」という寛大なメッセージのように思えるものの、本質(zhì)的な問題は「中國がなぜAIをオープンソース化するのかではなく、なぜ世界は中國がそうしないと思っていたのかということだ」と指摘した。

FTは、中國のテクノロジー企業(yè)が「AIを獨(dú)占的な資源とみなす」米國のテクノロジー企業(yè)とは全く異なるアプローチを採用し、オープンソースAIをリリースすることで、米國の制裁を回避するだけでなく、開発プロセスを分散させ、世界中の才能を活用して自社のモデルを改良していると紹介。このアプローチと規(guī)模はAIの経済構(gòu)造を根本的に再構(gòu)築する可能性を秘めており、オープンソースAIが米國の獨(dú)自のモデルと同等の強(qiáng)力さを持つようになれば、AIを獨(dú)占的な製品として収益化する能力は崩壊するだろうと論じた。

一方、今後他國も中國の方式を踏襲するようになれば、今度はアリババ、百度、テンセントなどの企業(yè)が「現(xiàn)在の米國の同業(yè)者と同じような圧力に直面し、知財権を保護(hù)して収益を生むためにアクセス制限をかけざるを得なくなる恐れがあると指摘しつつ、それでも現(xiàn)時點(diǎn)ではオープンソースAIが中國にとって最良の選択肢であり、米中ハイテク戦爭における強(qiáng)力な武器になり得るとした。そして、中國によるオープンソース化の熱狂はあくまで「外部からの制限に対する反応」であり、中國が認(rèn)識している最善策が競爭に対抗するのではなく「勝利を無意味にすることなのだ」と結(jié)んだ。（編集?翻訳/川尻）