2014年11月5日、アジア太平洋経済協(xié)力會議（APEC）非公式首脳會議開幕前から、すでに國際世論の視線は北京に向けられており、とりわけ米中首脳會談は注目の的となっている。近く開催される習(xí)近平（シー?ジンピン）國家主席とオバマ大統(tǒng)領(lǐng)の會談に、世界は多くの期待を寄せている。（文：華益文（ホア?イーウェン）國際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載）

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「時勢が英雄を生み出す」と言うとすれば、時勢は會談も成就させる。昨年6月の米カリフォルニア州サニーランズでの會談は、米中関係にとって重要な1ページとなった。その時、就任間もない習(xí)主席と再任間もないオバマ大統(tǒng)領(lǐng)は初めて顔を合わせた。両政府はほぼ同時に新たな任期に入り、共に相手の內(nèi)政?外交政策の考えを深く理解することを必要としており、二國間やグローバルで重大な問題も雙方による議論を必要としていた。両首脳は米中の新たな大國関係の構(gòu)築に共に努力することについて共通認(rèn)識に至り、米中関係発展の基調(diào)を定め、方向を明示し、ビジョンを描いた。両首脳の初會談は率直で誠意ある、実務(wù)的で內(nèi)容のあるものであり、建設(shè)性、戦略性、歴史性を備えるものだったと言える。

それから1年余りが経った。米中両國は多くの分野で協(xié)力し、新たな進(jìn)展を遂げ、首脳その他各レベルの対話を相次いで行って、北京での首脳會談のために過去數(shù)カ月間數(shù)多くの準(zhǔn)備と地ならしをしてきた。経済?貿(mào)易交流は引き続き拡大し、二國間投資協(xié)定交渉は非常に良いスタートを切った。長年、「欠點(diǎn)」と見なされてきた両國の軍事関係も著実に改善し、好転の兆しを見せている。両國は引き続き連攜して世界金融危機(jī)の影響に対処し、世界経済の回復(fù)に努力し、いくつかの重大な國際?地域問題およびグローバルな問題について緊密な調(diào)整を行ってきた。その一方で、両首脳の初會談で確立された米中関係の位置づけ、方向、基調(diào)から米國の言動はそれている時があり、両國が新たな大國関係へと向かう道に起伏が生じていることも明らかだ。両國間の実務(wù)協(xié)力は増えたものの、戦略面の相互信頼は逆に低下する危険な兆候が生じている。

米國ではちょうど中間選挙が行われた。オバマ大統(tǒng)領(lǐng)は殘り2年余りの任期內(nèi)にいかにして自らの志を?qū)g現(xiàn)し、世界の人々の記憶に殘る歴史をつくることができるかという課題に直面している。中國は改革の全面的深化という難題解決に取り組み、いかにして重要な戦略的チャンスをうまく捉え、利用して改革発展を推進(jìn)し、世界との良好な連攜を保つかという課題に直面している。米中関係は調(diào)整を行い、各分野の実務(wù)協(xié)力を積極的に開拓すると同時に、両國間に存在する溝をより良く管理?コントロールし、雙方が互いの協(xié)力に対して疑念や警戒心を抱かず、もっと誠意や安心感を持つようにすることを早急に必要としている。國際的に危険性の高い重大な問題は1年余り前と比べても、一層深刻な狀態(tài)にあると言える。気候変動、テロ対策、朝鮮やイランの核、イラク、アフガニスタン、シリア、ウクライナ、イスラム國、エボラ出血熱などの問題は、以前からのものもあれば新しいものもあり、米中間の意思疎通を必要としないものはない。

これはまさに、米中関係の重要性がすでに二國間の範(fàn)疇を超え、世界的意義を強(qiáng)めているということを物語っている。複雑で変化に富む現(xiàn)在の國際情勢の下、米中間の協(xié)力と調(diào)整は過去のいかなる時にも増して差し迫った重要なものとなっている。それぞれの國や人によって米中首脳會談に対する期待や考えは異なるだろうし、米中関係についての見方や主張も完全に一致することはありえない。だが総じて言えば、米中は共に両國関係が雙方に一層の利益をもたらすことを望んでいる。國際社會も米中関係のたゆまぬ改善と発展を期待している。米中はともに大國であり、両國にとって協(xié)力すれば共に利し、闘えば共に傷つくだけでなく、他の國にとっても米中の協(xié)力関係が良好であれば、世界の平和と安定のブースターやバラストとなる。その反対であれば世界に安らかな日はなくなるだろう。

新たな米中首脳會談がさらに多くのプラスのエネルギーを米中関係に注ぎ、複雑な試練に対処するうえでの一層の自信を世界にもたらすことを期待するだけの理由が世界にはある。（提供/人民網(wǎng)日本語版?翻訳/NA?編集/kojima）