古生物研究者の黃迪頴（ホアン?ディーイン）が、チベットに生息する野生動(dòng)物を?qū)懻妞任恼陇墙B介する。

チベット最大の面積を持つ純天然の草原は、崑崙山脈、タンラ山脈、カンティセ山脈に挾まれている。東西の長(zhǎng)さは1200キロ、南北の幅は700キロに及び、現(xiàn)在の地球上で自然生態(tài)系が完全に保たれている數(shù)少ない陸地の一つだ。広さ二十?dāng)?shù)萬(wàn)平方キロメートルの蔵北無(wú)人區(qū)は1991年、野生動(dòng)物保護(hù)區(qū)として國(guó)から認(rèn)可された。

蔵北無(wú)人區(qū)は野生動(dòng)物の數(shù)も膨大で、そこにある羌塘自然保護(hù)區(qū)にはヤクが約2萬(wàn)頭、チルーが15萬(wàn)頭以上、チベットノロバも9萬(wàn)頭以上生息し、この他、ユキヒョウやヒグマなど20種余りの希少動(dòng)物も暮らしている。だが、平均標(biāo)高が約4500メートルと過(guò)酷な環(huán)境の蔵北無(wú)人區(qū)にこれほど多くの野生動(dòng)物がいるのはなぜなのだろうか。

専門家によると、獨(dú)特で複雑な地形の蔵北無(wú)人區(qū)では高山、草原、荒野、川や湖が入り混じって分布し、野生動(dòng)物の生息、繁殖に特に適しているそうだ。それと同時(shí)に高原には太陽(yáng)の光が十分に降り注いで植物の光合成が促される。夜間は気溫が低く、植物の呼吸は弱くて有機(jī)物の蓄積に役立つ。このため無(wú)人區(qū)の草は背丈は低いもののたんぱく質(zhì)などの栄養(yǎng)成分が豊富で、草食動(dòng)物には「おいしい食事」が提供されているのだ。

また、太陽(yáng)の光をしっかり浴びることで動(dòng)物の體格や発育が良くなり、自然の厳しさに耐える能力が高められた。1年を通して気溫が低いことは細(xì)菌の繁殖を抑え、動(dòng)物たちが病気になるのを減らした。豊富に蓄えられた雪山の水は盡きることのない水源となっている。（翻訳?編集/野谷）

●黃迪頴（ホアン?ディーイン）

1975年、中國(guó)北京生まれ、博士課程指導(dǎo)教官。南京大學(xué)地球科學(xué)學(xué)部を1997年に卒業(yè)し、2005年1月、仏クロード?ベルナール?リヨン第1大學(xué)の博士號(hào)を取得。現(xiàn)在、中國(guó)科學(xué)院南京地質(zhì)古生物研究所で中生代の昆蟲の化石やその他、無(wú)脊椎動(dòng)物の化石研究を行っている。これまで発表した研究論文は240本以上。