田中 周 2017年2月7日(火) 14時50分
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來日外國人が増え、それを迎えるお店や宿泊施設で、外國語の表記が必要になってきています。ネットでは、自動翻訳による奇妙な外國語の張り紙がおもしろおかしく紹介されていますが、當事者としては笑ってもいられないでしょう。資料寫真。筆者撮影。
來日外國人が増え、それを迎えるお店や宿泊施設で、外國語の表記が必要になってきています。ネットでは、自動翻訳による奇妙な外國語の張り紙がおもしろおかしく紹介されていますが、當事者としては笑ってもいられないでしょう。
日本語での注意書きは、端的に伝えようとすることが多く、言葉を省略しています。省略された言葉を補うことなく自動翻訳にかけると、當然ながら変な外國語に翻訳されてしまいます。翻訳しようと思っている文章について、一旦、回りくどい言い方に書き直し、それを外國語に翻訳してみて、さらにその翻訳結(jié)果をまた日本語に翻訳してみて、元の意味になるかどうか確認をすると、変な翻訳になることは減ります。
ただ中國語の場合、自動翻訳ではなかなかうまく翻訳はできません。地名や店名といった固有名詞に使われている漢字を固有名詞ではなく、一般的な動詞や名詞、修飾語等だと認識されてしまうと、変な翻訳になってしまいます。これは中國語を日本語にする際にも起こります。
従業(yè)員に中國人がいる場合、その人に翻訳を頼むことも多いでしょうが、これも注意が必要です。中國語ができるからと言って、翻訳の専門スキルがあるとは限りません。普通話(中國の共通語)ではなく、出身地の方言をそのまま使っていたことがあります。以前宿泊した施設の喫煙所の案內(nèi)ポスターに「吃煙」という表記がありました。普通話では、「たばこを吸う」は「吸煙」という言葉を使うので、調(diào)べてみたところ「吃煙」は中國の一部の方言だということが判りました。その施設の話では、中國人従業(yè)員がその案內(nèi)を作成しているそうで、その人はその表記が當たり前だと思っていた上、他にそれをチェックできる人もいなくて、そのまま張り出されてしまったということのようです。
方言もですが、外來語の場合、漢字への置き換えが複數(shù)のパターンがあることがあります。外來語の漢字への置き換えは、意味の場合と音の場合があり、例えばインターネットについて主なものとして、「互聯(lián)網(wǎng)」と「因特網(wǎng)」があります。IT業(yè)界的には意味で置き換えた「互聯(lián)網(wǎng)」の方がスタンダードのようですが、音で置き換えた「因特網(wǎng)」もまだ一般的には使われています。更に、中國本土と臺灣、香港で外來語の漢字への置き換え表記が違うこともあります。
日本での滯在期間の長い中國人に翻訳を依頼する際にも注意が必要です。まずは中國での新語?流行語に疎いことがあります。さらに日常日本語を使っている人だと、本來翻訳する際に別の単語に置き換えなければならないのに、日本語で使い慣れている?yún)g語なので、そのまま使ってしまうことがあります。ある仕事が一通り終わったので「反省會」をしようという話になりました。中國側(cè)スタッフにそのまま「反省會をしよう」と日本側(cè)の中國人スタッフが申し入れたところ、「反省をするような悪いことはしていない」と怒られました。日本では軽く振り返りレベルで「反省會」という言葉を使っていますが、中國では、すごく悪いことをしたことに対して行うというニュアンスがあるようです。
意味としては合っていても、イメージが合わない言葉を選んでしまっていることもあります。関東の駅ではトイレの表記のところに「厠所」という中國語をよく見ますが、これは「臭ってきそうな便所」というようイメージの言葉。九州の駅では「洗手間」という表記を見かけました。こちらは「お手洗い」というイメージの言葉。単純に中國語の単語にすればいいということではなく、狀況に合わせた言葉を選ぶ必要があるでしょう。
こういう話をすると、専門の翻訳業(yè)者に依頼をしないといけないと思われるかも知れませんが、その翻訳をする従業(yè)員に、上記のような內(nèi)容を注意しつつ翻訳するように依頼をすることで、こういう問題は回避できるのではないかと思います。
■筆者プロフィール:田中 周 (たなか しゅう)
1963年大阪府生まれ。メーカーの宣伝関係部署に勤務し、20年近く中華圏に対する広告、イベント、展示會等の施策を擔當。出張した都市は30都市以上。対中國のビジネスを順調(diào)に進めるための、ちょっとした気遣い、工夫の仕方、中國人との付き合い方をご紹介。
■筆者プロフィール:田中 周
1963年大阪府生まれ。メーカーの宣伝関係部署に勤務し、20年近く中華圏に対する広告、イベント、展示會等の施策を擔當。出張した都市は30都市以上。専門分野は、この経験を踏まえた、対中國のビジネスを順調(diào)に進めるための、ちょっとした気遣い、工夫の仕方、中國人との付き合い方をご紹介。
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