<コラム>ニュース中國(guó)語(yǔ)事始め=日本語(yǔ)化に苦労する?yún)g語(yǔ)、人名について

如月隼人    2019年1月30日(水) 0時(shí)20分

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中國(guó)人の人名を日本語(yǔ)記事で紹介する場(chǎng)合、問題になるのは少數(shù)民族の名です。例えば、中國(guó)共産黨吉林省委員會(huì)の書記である<巴音朝魯>氏です。モンゴル語(yǔ)の発音にまでさかのぼって「バヤンチョロー」とせねばなりません。資料寫真。

ニュースで伝える情報(bào)基本要素は5W1Hと言われています。Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)の「五つのW」とHow(どのように)の「一つのH」を確実に伝えなさい、ということです。

記事が5W1Hの情報(bào)を必ず網(wǎng)羅しているとは限りません。例えば「なぜ」と「どのように」には觸れられていないこともよくあります。しかし、「だれが」と「なにを」は必須です?!袱坤欷工辖M織名などの場(chǎng)合もありますが、多くの場(chǎng)合は人名です。中國(guó)発のニュースを日本向けの記事にする場(chǎng)合、この人名の扱いにかなり手間取ることがあります。

中國(guó)語(yǔ)人名の場(chǎng)合、基本的には簡(jiǎn)體字で書かれている字體を日本の字體に直せばよろしい。問題になるのは少數(shù)民族語(yǔ)の氏名です。例えば、中國(guó)共産黨吉林省委員會(huì)の書記である<巴音朝魯 Ba1yin1chao2lu3>氏です。彼はモンゴル族でモンゴル語(yǔ)名を名乗っている。それを漢字表記したのが<巴音朝魯>です。

もともとがモンゴル語(yǔ)なので、中國(guó)語(yǔ)の発音をカナ表記にして「バーインチャオルー」とするのは変です。漢字だけを書いておけば、日本人読者は「ハオンチョウロ」と読んでしまうかもしれません。そうなれば、なおさらおかしいわけです。日本の記事の固有名詞表記の原則は「現(xiàn)地音に近く、日本語(yǔ)表記として無(wú)理のないカナ表記」です。

ですから結(jié)局、<巴音朝魯>氏の場(chǎng)合にはモンゴル語(yǔ)の読みまでさかのぼって「バヤンチョロー」とせねばなりません。ちなみに「バヤン」は「豊かな」、「チョロー」は「石」で、どちらもモンゴル語(yǔ)人名にはよく使われる言葉です。

しかし、自分が知らない少數(shù)民族語(yǔ)を調(diào)べて、発音をカナ書きするのは大変です。したがってやむをえず、原文の漢字表記をそのまま使って(中國(guó)語(yǔ)表記。読み方は○○に近い)といった注釈を入れることで諦める場(chǎng)合もあります。

外國(guó)人名の場(chǎng)合、もっと困ることがあります。記事に出てくる人名はたいていの場(chǎng)合、政治や経済分野の要人なので調(diào)べやすいのですが、これまで日本で紹介された前例の見當(dāng)たらないこともあります。

例えば、政府トップや閣僚の氏名なら、調(diào)べはつきやすい。これが事務(wù)次官ぐらいの地位の人になると、日本で紹介されたことのない人の名もよく出てきます。そんな時(shí)には、とにかく中國(guó)語(yǔ)記事にある漢字表記で中國(guó)語(yǔ)検索をかけます。するとたいていの場(chǎng)合、同一姓や同一名で、もっとよく知られている人物の名がヒットするのです。その上で、その人物についての英語(yǔ)記事などを探して名前のローマ字つづりを調(diào)べます。原文に姓と名の両方が書かれている場(chǎng)合、姓と名を別々に検索します。

姓と名を別々に調(diào)べた場(chǎng)合には、分かったローマ字表記の姓と名を合體させて、ローマ字のフルネームにします。そのフルネームを、改めて英語(yǔ)で検索。これでたいていの場(chǎng)合はヒットします。外國(guó)人の氏名の漢字表記とローマ字表記の対応ができたわけです。

ローマ字つづりが分かっても、まだ安心できません?,F(xiàn)地語(yǔ)の発音を調(diào)べねばならないからです。ローマ字で書かれていても、例えば英語(yǔ)、フランス語(yǔ)、ドイツ語(yǔ)、スペイン語(yǔ)などの違いで発音が違っています。ウェブにある「○○語(yǔ)入門」といったページを複數(shù)開いて対照しながらカナ表記を考える場(chǎng)合もよくあります。そこまでやって、やっと「これなら大丈夫だろう」という人名のカナ表記にたどりつけるわけです。

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