中國(guó)がベトナムやフィリピンとの関係を急速に回復(fù)させている。両國(guó)と「一帯一路」など経済協(xié)力を強(qiáng)化し、さらに18日には東南アジア諸國(guó)連合（ASEAN）10カ國(guó)高官との會(huì)議で「南シナ海行動(dòng)規(guī)範(fàn)」の枠組み制定で合意した。中國(guó)は蔡英文政権下の臺(tái)灣に圧力をかけることを、目下のところ最優(yōu)先課題と認(rèn)識(shí)していると言ってよい。

まず注目すべきは、ベトナムのチャン?ダイ?クアン國(guó)家主席が5月11日から15日まで中國(guó)を公式訪問(wèn)して「一帯一路國(guó)際サミット」に出席し、中國(guó)との共同聲明を発表したことだ。同聲明は南シナ海など領(lǐng)有権や権益が絡(luò)む両國(guó)が対立をエスカレートさせないことを盛り込んだ。一方で、経済関係においてはベトナムから中國(guó)への農(nóng)産物輸出を拡大することや、中國(guó)企業(yè)のベトナムへの投資を加速する方針を示した。

さらに、「ベトナムは一つの中國(guó)政策を支持し、（臺(tái)灣海峽）両岸関係の平和的な発展と中國(guó)統(tǒng)一の大業(yè)を支持する。いかなる形式の『臺(tái)灣獨(dú)立』分裂活動(dòng)にも斷固として反対する。ベトナムは臺(tái)灣と、いかなる公式関係も発展させない」との內(nèi)容を改めて盛り込んだ。

フィリピンのドゥテルテ大統(tǒng)領(lǐng)も「一帯一路國(guó)際サミット」に出席。15日に習(xí)近平國(guó)家主席と會(huì)談した際には南シナ海の問(wèn)題を平和的な対話を通じて適切に処理するとの考えを示した。またドゥテルテ大統(tǒng)領(lǐng)は同會(huì)談で、中國(guó)からインフラ建設(shè)のため5億元（約80億円）の大型開(kāi)発援助を取り付けた。また18日には、貴州省貴陽(yáng)市で開(kāi)催された中國(guó)と東南アジア諸國(guó)連合（ASEAN）10カ國(guó)高官による會(huì)議が「南シナ海行動(dòng)規(guī)範(fàn)」の枠組みを制定することで合意した。

中國(guó)とASEANは2002年「南シナ海行動(dòng)宣言」を取り決め、南シナ海の領(lǐng)有権や各種権益を巡る対立のエスカレートを防止するために、航行や飛行の自由を認(rèn)め、無(wú)人の島や巖礁などに居住したり建設(shè)作業(yè)を行わないことを申し合わせた。

しかし同「宣言」は拘束力を持たず、中國(guó)やベトナム、フィリピンは相手國(guó)の動(dòng)きを「宣言に違反する」と非難しつつ自らは埋め立てや駐屯する軍の増員を進(jìn)めた。