先日、ウクライナの企業(yè)が、アメリカ空軍に対して、中國(guó)海軍の鍵となる一連の「バンドスタンド」艦載多機(jī)能レーダーシステムを引き渡したという。ウクライナメディアがリークした、と中華網(wǎng)（2018年9月19日付）が報(bào)じている。

今回ウクライナがアメリカに提供した「バンドスタンド」レーダーは、舊ソ連が開発した艦船用多機(jī)能遠(yuǎn)距離観測(cè)レーダーだ。中國(guó)が1990年代にソ連から2隻購(gòu)入した現(xiàn)代級(jí)駆逐艦には、「バンドスタンド」レーダーが採(cǎi)用されていた。中國(guó)軍は「バンドスタンド」レーダーに出會(huì)って、非常に深く感銘したという。そして「バンドスタンド」レーダーを中國(guó)が國(guó)産化したのが「366型」レーダーだ。國(guó)産化にあたっての主な変更點(diǎn)はデータ交換システムと操作卓だったといわれる。

「366型」レーダーは、中國(guó)最新の054型フリゲート、および052D型駆逐艦に採(cǎi)用されているもので、水平線以遠(yuǎn)を観測(cè)する能力がある。巡航ミサイルはレーダーに探知されにくくするために海面すれすれの高度を飛ぶが、そのような巡航ミサイルを20キロメートル～30キロメートルの距離から探知できると言われている。

中華網(wǎng)の記事によると、アメリカがウクライナから購(gòu)入した「バンドスタンド」レーダーシステムはたった1臺(tái)だけだという。アメリカの目的は明確で、レーダーをテストし、分解して、性能や弱點(diǎn)をチェックするためだという。記事では、漏洩（ろうえい）した情報(bào)により中國(guó)やロシア海軍の主力艦は、危機(jī)に直面するとしている。

ウクライナの中國(guó)への技術(shù)流出が懸念されつづけてきたことは、これまでのコラムにも何度か書いた。かつてウクライナは、ソ連時(shí)代の一大重工業(yè)地帯で、ソ連の多くの軍需産業(yè)を擔(dān)っていた。しかし、ソ連崩壊から、ウクライナ危機(jī)に至って、ウクライナの軍需産業(yè)はロシアという大きな市場(chǎng)を失った。ウクライナ軍の規(guī)模は小さく、內(nèi)需だけでは限界があり、ウクライナの軍需産業(yè)は國(guó)外に新たな顧客を求めることになる。

現(xiàn)在のウクライナは非常に複雑な立ち位置にある。今年6月には、ウクライナの立法府（一院制の最高會(huì)議）で、歐州連合（EU）や北大西洋條約機(jī)構(gòu)（NATO）との関係を深める新しい法律が通過した。ウクライナのペトロ?ポロシェンコ大統(tǒng)領(lǐng)は、法律制定がウクライナとNATOの軍事技術(shù)協(xié)力を促進(jìn)するだろうとし、ウクライナの戦略の中心が西側(cè)との連攜にあることを再確認(rèn)した、と言ったばかりだ。しかし、ウクライナがNATO陣営へと歩み寄ろうとする姿勢(shì)を見せる一方で、ウクライナは中國(guó)との関係をも深めている。