日中両國が協(xié)力して人類的な課題に取り組む―松尾清一(名古屋大學総長)

Record China    2019年5月31日(金) 11時30分

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21世紀に入ってからの日本人のノーベル賞の受賞者(外國籍を含む)は18人で、毎年1人のペースである。特に名古屋大學からは6人の受賞者を輩出している。中國人留學生の數(shù)も多く、日中の大學間の交流も盛んな同大學に、松尾清一総長を訪ね、お話をお伺いした。

一例をあげれば、名古屋大學を卒業(yè)された楊立先生という、上海交通大學の教授がおられます。楊立先生は帰國後も、日本の科學技術(shù)振興機構(gòu)(JST)が支援している「日本?中國國際共同研究イノベーション拠點」というプロジェクト採択の立役者となり、本學の未來社會創(chuàng)造機構(gòu)の教授とともに、エネルギー?環(huán)境問題に係る研究開発を通じた橋渡し人材を育成しようとしています。

――中國の科學技術(shù)者のノーベル賞受賞については、どのように展望していますか。

松尾:2015年に北京で『環(huán)球時報』のインタビューを受け、実は、そのときにも同じ質(zhì)問を受けました。私は、「今、中國政府は科學技術(shù)、科學研究に多額の資金をつぎ込んでいて、研究者は世界中に行っています。素晴らしい研究をしているので、もう時間の問題だと思います」と答えました。するとその年、生理學?醫(yī)學の分野で、屠呦呦(ト?ユウユウ)氏がノーベル賞をとりました?!涵h(huán)球時報』に記事が出て、その1、2カ月後のことで、予言的中でした(笑)。これからは、どんどんノーベル賞受賞者が輩出されると思います。

習近平國家主席の訪日を歓迎>

――日本と中國は経済的にともに発展してきました。これから科學技術(shù)でも協(xié)力して発展してゆくことを期待できるでしょうか。

松尾:それは非常に重要なことです。地球全體では、溫暖化、気候変動、エネルギー、貧富の差、高齢化など、さまざまな問題を抱えています。そうした中、日本と中國がこのような人類的な課題に協(xié)力して取り組み、世界の人々のためになるような研究をどんどん進めることによって、尊敬を集め、そして貢獻もするという、そういう関係になっていければいいなと思います。


――中國では習近平國家主席が就任以來、「イノベーション」という言葉をたびたび強調(diào)しています。また、今年の6月に、習主席はG20出席のため來日する予定です。どんなことに期待しますか。

松尾:イノベーションについて重要なのは、やはり世界を変えていくような基礎(chǔ)研究です。これは川の流れでいうと、源泉のようなもので、これがないとイノベーションは起こりません。ただし、基礎(chǔ)研究だけでは社會は変わりません。応用し、社會が変わるような流れをつくらないといけません。中國の場合は、國全體で政策が非常に明確で、流れるように行っています。名古屋大學での基礎(chǔ)研究を社會に応用していくときにも、國內(nèi)だけではなく中國の方たちと一緒にやっていくことで、流れが加速するのではないかと思っています。

習近平國家主席が來日していただいた際には、ぜひ名古屋大學にもお立ち寄りいただきたいです。野依先生や天野先生と歓談していただき、また、本學の中國人留學生たちと、日本の學生も交えて対話をしていただければ、これからの日中間の交流に、はずみがつくのではないかと大いに期待しています。(提供/人民日報海外版日本月刊)

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