中國(guó)共産黨は今年（2017年）秋、5年に1度の全國(guó)代表大會(huì)（黨大會(huì)）を開(kāi)催する。この黨大會(huì)で、「ポスト習(xí)近平」となる次期政権?fù)?dān)當(dāng)者が決まる可能性が極めて高い。現(xiàn)在も流動(dòng)的な面が大きいが、中國(guó)の次期政権を占ってみたい。

◆中國(guó)共産黨の「権力ピラミッド」、5年に1度の黨大會(huì)で地位が決定

まず理解せねばならないのが、中國(guó)共産黨の権力ピラミッドだ。トップは総書(shū)記。その下に、中央政治局常務(wù)委員會(huì)がある。現(xiàn)在は7人で、習(xí)近平総書(shū)記も常務(wù)委員の1人だ。その下の中央政治局委員會(huì)は中央政治局常務(wù)委員會(huì)を含む組織だ。つまり中央政治局委員會(huì)の中には常務(wù)委員と、1つ格下の「非常務(wù)委員」が存在する。非常務(wù)委員の人數(shù)は約20人だ。

さらにその下には、中央委員會(huì)がある。中央委員會(huì)は「委員」と「候補(bǔ)委員」で構(gòu)成される。両者のうち、格上である「委員」は約200人だ。そして、総書(shū)記、中央政治局常務(wù)委員、非常務(wù)委員、中央委員會(huì)の委員と候補(bǔ)委員が決まるのが5年に1度の黨大會(huì)だ。

◆年齢制限が大きな関門(mén)、今年秋に決まる次期政権?fù)?dān)當(dāng)者は57歳以下の人物の見(jiàn)込み

共産黨のトップに登りつめるためには、もう1つの関門(mén)がある。年齢制限だ?，F(xiàn)在のところ黨大會(huì)開(kāi)催の年に満68歳に達(dá)していれば「引退」することが慣例になっている。そして、総書(shū)記が2期連続の10年間を務(wù)めることも慣例になっている。つまり最初に就任する黨大會(huì)の年に62歳までの人物しか総書(shū)記には就任できないことになる。それならば5年後の黨大會(huì)時(shí)には67歳以下で、2期連続が可能になる。

さらに、新しい総書(shū)記（國(guó)家主席）と首相は、その5年前の黨大會(huì)で中央政治局常務(wù)委員に就任することも慣例になっている。つまり、今年秋の黨大會(huì)で57歳以下、つまり1960年以降に生まれた少なくとも2人が中央政治局常務(wù)委員に就任し、「習(xí)近平後」の総書(shū)記や首相を務(wù)めることになる。

今年の黨大會(huì)では、さらに特別な事情もある?！付曛啤工蜻m用すれば、習(xí)近平総書(shū)記と李克強(qiáng)常務(wù)委員（首相）以外の5人はすべて退任せざるをえないことだ。退任する5人を埋めるのは、だれなのか。

非常務(wù)委員から常務(wù)委員に昇格する可能性が高い人物には、汪洋氏（1955年生まれ、副首相）、栗戦書(shū)氏（50年生まれ、黨中央書(shū)記処書(shū)記）、王滬寧氏（55年生まれ。中央政策研究室主任）劉奇葆氏（53年生まれ、黨中央書(shū)記処書(shū)記）、趙楽際氏（57年生まれ、黨中央書(shū)記処書(shū)記）などがいる。しかし、いずれも50年代生まれであるため、「ポスト習(xí)近平」の擔(dān)い手にはなれないはずだ。

◆習(xí)近平政権は自らの腹心を抜擢

非常務(wù)委員で60年以降に生まれたのは、孫政才氏（63年生まれ、共産黨重慶市委員會(huì)前書(shū)記）と胡春華氏（63年生まれ、共産黨広東省委員會(huì)書(shū)記）だけだ。ところがこの2人には不利な點(diǎn)があった。胡錦濤前書(shū)記に近い立場(chǎng)であることだ。習(xí)近平総書(shū)記は就任以來(lái)、江沢民元総書(shū)記と胡錦濤前総書(shū)記とつながりのある人脈を斷ち切ろうとしてきた。そして「自らの腹心」を抜擢しつづけた。